陽は昇る

　
昨年の１２月８日でした。
あるお母様から当館にメールが届きました。

中1生の女子生徒さんの親御さんです。
春に英検準２級の１次試験（筆記試験）に受かったのだが、２次試験（口頭試問）に２回続けて失敗した。
色々な方法を試しているのだが結果に結びつかない、貴館で指導いただけないか？

という内容でした。

準２級は高校１～２年程度のレベルです。
中学生になったばかりの方が１次に受かること自体、素晴らしいことです。
並々ならぬ才能をお持ちであることは疑いようがありません。

ただ、２次試験に関しては「正しい方法」を知らないばかりに苦労なさっておられるようです。
胸が痛みます。


私の返信です。

こんにちは
以学館の上野伸彦と申します。

中1で準2級に合格なさったのですか。
素晴らしいですね。
３級までは初級の英語ですが準２級から一気に難しくなります。
それを突破なさったのは並々ならぬセンスと才能を持っておられる証左です。

一方、２次で２回の不合格、すっかり自信を無くされているのではないでしょうか。
好きだった英語が嫌なものになりかかっているとか・・
しかし英語は正しく学べば必ず身に付けられる楽しいものです。
ちなみに当館の生徒さんで、準２級の２次で落ちた方は一人もいらっしゃいません。
準２級に限らず２級も準１級も一人もおられません。
過去の全てにおいて１回で受かっておられます。
（さすがに１級は複数回の受験になります。）

２次は手順や答え方が正確に決まっていますので、その通りに対策すれば
いいだけです。

勘の良い方は１回対策すれば十分です。
苦手な方でも２回から３回の対策で仕上がります。

冬休みの日中に２コマほど入れて、２月の試験前にどなたかが休まれて出るであろう空き枠に１回ほど入れれば何とかなる
と思います。

お出でになってみますか？


すぐにお返事が返ってきました。
２度の不合格はさすがにショックで自信を無くしていること、できるなら当館に通いたいことが語られていました。

彼女との学習が始まりました。
初回の授業の後に私が送ったメールです。


本日はお疲れ様でした。

大変に優秀な生徒さんで驚きました。
高度な理解力とひたむきな向学心を併せ持った極めて優秀な生徒さんです。

生まれ持った言語センスにも素晴らしいものがございます。
高校レベルの長文から該当文を見つけて答える問題なども見事に全問ヒットさせましたし
行動説明なども見事でした。自由応答での幅広い思考力も中1生としては並外れています。

今までの不合格は英語力や人間力ではなく、対策ミスです。

2次試験の何たるかや、どこをどう見て、どういう答え方をするかを教えてもらっていなかったのが敗因です。
正しい方法をお教えしましたら1回目から合格点を取られました。
3回目には90点を取っています。60点以上で合格ですから超楽勝です。

自信を持って頑張って下さい。


それから１カ月半ほどの間に３回のレッスンを行ないました。
明るく頑張る彼女の姿に胸打たれ、結果として出てくる見事な解答に舌を巻く日々でした。

そして本日、英検２次試験の合格通知が届きました。

４４２点というハイスコアです。
合格最低点は４０６点ですので遥か余裕の合格です。
過去２回はその点数に届いていなかったわけですから長足の進歩です。

そもそも才能がなかったわけでは決してありません。
やり方を知らなかっただけです。

そして何より、自信を無くしかけていた生徒さんの心に笑顔が戻ったこと。
これに優る喜びはありません。




サクラサク