家事代行と訪問介護のプロ
水上克美
Mybestpro Interview
家事代行と訪問介護のプロ
水上克美
#chapter1
「日々の掃除や洗濯、調理、買い物などを誰かに頼めたら、どんなに楽だろう」。そう思ったことのある人は多いのではないでしょうか。そんなニーズにいち早く応えてきたのが、家事代行事業と介護事業をメインとする「中央ケアーサポート」の代表取締役社長・水上克美さん。同社は2020年で創業30周年を迎えました。水上さんは2代目となります。
「高齢化という言葉が出始めた1990年、私の母が旧労働大臣許可のもと、病院の入院患者さんの付き添いをする家政婦の紹介所として会社を立ち上げたのが始まりです。私は、伴奏ピアニスト兼音楽大学ピアノ科の講師を務める傍、弊社のアルバイトをするようになりました」
二足のわらじを履き続けていた水上さんが、跡を継ぐ決意を固めたのは、介護保険制度が始まる2000年に病院での付き添いが廃止されたことが要因です。時代の流れを見据え、介護事業へ参入。音楽の仕事を辞め、同社の社員として介護にまつわる資格を取得し、現場で経験を積みました。
「介護事業では、実際にさまざまなご家庭に訪問するからこそ分かることがたくさんあります。介護保険だけでは家族の負担を補いきれないことにも気づきました。その負担を少しでも軽減するために、家事代行サービスをスタートしたんです」
現在は、旧富山市内を中心に、婦中町や射水市などで家事代行サービスと介護サービスを提供しています。介護保険と家事代行サービスを組み合わせて利用することも可能です。
#chapter2
現在、同社には約120人のスタッフが登録し、そのうち現場で働いているのは約100人。介護・看護の有資格者約70人は家事代行と訪問介護を、約30人は家事代行のみを行っています。
家事代行は、1時間2,500円で設定されているため、シンプルでわかりやすく、希望の作業を自由にカスタマイズできるのが魅力。しかし、他人を家に上げることに抵抗感を持つ人は少なくありません。そこで、水上さんは、初回の打ち合わせに参加し、すべての質問に答え、作業手順を可視化することで、不安感などを解消しています。
「お客様にご満足いただくには、スタッフとの相性がとても大事」と、社内のスタッフとともに、お客様のご希望の曜日・時間・作業内容に相性を加味して、的確にマッチング。初回のサービスには水上さんや打ち合わせ時のスタッフも同行して正確にサービスを行い、終了後のニーズに対しても少しずつ調整しながら対応しています。丁寧かつ迅速に家事を行うだけでなく、お客様の心に重きを置いているところが特徴。仕事・家事育児の両立に頑張る女性や、共働きのご家庭にとって、とても頼りになるサービスといえるでしょう。
こうした日々の積み重ねによって、全国家事代行サービス協会と日本規格協会が創設した認証制度をクリアし、富山県初の「家事代行サービス認証企業」に認められました。安心・安全な家事代行サービスを提供できる企業の証です。
さらに、30年かけて、各地区の地域包括センターや居宅のケアマネージャーなどの介護関係機関と強固なつながりを築き上げてきました。家事代行サービスで高齢者の様子に異変を感じた場合は、それらの機関とすぐ連携を取れることも安心して頼める理由です。
#chapter3
水上さんの事業は、訪問介護・家事代行・家政婦紹介・生涯自立支援を組み合わせることで、幅広い年代の豊かな暮らしを支援するという全国でも稀なビジネスモデル。2018年6月6日に開かれた「第15回まち・ひと・しごと創生会議」では、地方創生優良事例として議題に取り上げられ、安倍元首相の前でプレゼンをしました。
「安倍元首相の正面で6分、弊社の事業展開を発表しました。私の話を最後まで聞いてくださって、終了後にはこちらまで歩いて来られて「水上さん、今日はありがとう。あまりないビジネスモデルだと思うし、東京とかにも出てみる気はないの?」とお声がけいただきました」
このような快挙を成し遂げたのは、彼女のブログが一人の官僚の目に留まったことがきっかけでした。「ある日突然、官僚の方から電話がかかってきて、後日会社に来られたんです。「わくわく創生会議」への出席を勧められ、実際にプレゼンをしました。その後、内閣府からまた電話がかかってきて、安倍元首相が座長を務める会議でのプレゼンを勧められたんです。私のビジネスは人の役に立ち、次代に必要不可欠ということを自覚できるようになりました」
水上さんは、政界と特別な関係があるわけではありません。これまでの取り組みが、純粋に評価されたのです。
「心身にゆとりを持てる家事代行サービスが富山県にあって、誰でも利用できるということを知っていただきたいですね。また、弊社の家事代行サービスを福利厚生として導入いただけるよう、企業様への周知活動も進めていきたいと思っています。もちろん、お客様の期待に添えるようスキルアップしていくことも、私たちの務めだと思っています」
(取材年月:2020年12月)
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Profile
家事代行と訪問介護のプロ
水上克美プロ
訪問介護・家事代行業
有限会社中央ケアーサポート
家事代行と訪問介護を主に、家政婦紹介や障害自立支援を組み合わせて、幅広い世代の暮らしを支援。「まち・ひと・しごと創生会議」の地方創生優良事例として議題に取り上げられ、安倍元首相の前で発表をした。
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