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釈永聡プロのご紹介

伝統と進化の両立を大切に、瓦の美しさや文化を伝えていきたい(1/3)

釈永聡 しゃくながさとる

高温多湿で積雪の多い富山の気候・風土に適した瓦を施工

 屋根を覆い、雨や雪、大風、熱さから建物を守る瓦。真っ黒の日本瓦が陽光を浴びて輝く様子は美しく、和の情緒いっぱいです。1,000度以上の高温でじっくりと焼成された瓦は耐火材。強い陽射し、重い雪はもちろん、酸性雨、台風などにもしっかりと耐えます。悠久のときを経てきた京都や奈良の趣のある古寺を見ると、瓦の良さが実感できます。

 「瓦は陽射しを受け止め、建物内部への熱を遮ります。瓦の下にある空気の層は、通気性を高め、結露を防止します。夏は涼しく、冬は暖かく、空気をコントロールしてくれます。瓦自体に吸湿性があり、屋根や天井裏を腐りにくくします。雨の音が伝わりにくくなるのも瓦のおかげ。高温多湿で積雪の多い富山の気候・風土に適しています。瓦は黒というイメージですが、それは北陸の一部と富山くらい。全国ではグレーや赤、茶などが普及しています」と、釈永聡さんは瓦の魅力を熱く語ります。

 新築住宅の場合、瓦葺きは上棟式が終わって直ぐの仕事です。40坪ほどの住宅には約2,000枚もの瓦が使われます。屋根に瓦がのることで上から重量がかかり、柱が安定していきます。瓦葺きの仕事が終わらないと、次の施工は進みません。それほど重要な工程です。

 「瓦は焼き物ですから、一枚一枚、形に微妙なクセがあって、組み合わせを間違えると隙間が多くなってしまいます。クセを見極める力が必要です。そして、機能面はもちろんですが、瓦は見た目の美しさも大切。一般の方が屋根を何気なく見ていても目に留まる、輝いて見える、美しいと感じてもらえる。そんな仕事を目指しています」

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