矛盾する3つの作戦を採用して大戦果!?~楚の襄王
本日、県民ふれあい会館にて中国古典に学ぶ会を開催しました。題材は、「イケメン論争が富国強兵政策に!?~齊の宰相・鄒忌」です。簡単にお話の流れを紹介しておきます。
美男子比べに悩む鄒忌
古代中国・齊の宰相であった鄒忌は、高身長の美男子でもありました。しかし、彼にはライバルがいたのです。同じく美男子として名を馳せていた、「城北の徐公」という人物です。いずれが勝っているのか気になる鄒忌は、妻・妾・客人に尋ねますが…
事実と異なる、3人の答え―その理由とは
3人とも答えは同じ。「鄒忌」であると答えました。納得がいかない鄒忌ですが、ちょうど城北の徐公本人がやってきたので、これ幸いと観察します。自身の目で見た結論は、「城北の徐公の方がより美男子である」というものでした。では、何故3人は、明らかに勝っている城北の徐公ではなく、鄒忌であると答えたのでしょうか?それぞれの立場から
- 妻―夫である鄒忌に贔屓して
- 妾―夫である鄒忌を恐れて
- 客人―宰相である鄒忌に求めるところがあって
という結論に至り、これはそのまま朝廷にも当てはまるものであると思い至ります。
リーダーに求められる「兼聴」
内政の実情が不明瞭であり、君主である威王も把握することができていないのではないか―そう考えた鄒忌は威王と共に、意見を集約する政策を実施。洗い出された実情に対応していき、国力は増大。その威勢を恐れた周辺の四カ国は、自ら朝貢してくるようになりました。簡単ではありますが、これが今回の大筋です。
ビジネスやリーダーシップに欠かせない姿勢である「兼聴」について、解説しています。撮影は一部です。帝王学の教科書『貞観政要』を併せることで、学びはどこまでも広がっていきます。興味がある方はこちらまで。またご案内はいたします。



