「エアビ」体験から学ぶ暮らしとインテリア

松浦千代美

松浦千代美

テーマ:暮らしとインテリア


海外旅行の時私は,ホテル以外にも「エアビ(Airbnb)」を時々
使用しています。昨年3週間「エアビ」を使用した体験から学ん
だことをお話します。
(写真は滞在した部屋からの景色)

■エアビ(Airbnb)とは

よく耳にする民泊サービスのことです。部屋や家を使っていない
ホストが旅行者などのゲストに貸出し、お互いのニーズをマッチ
ングするサービスです。

■どうしてエアビを選ぶのか?

特に海外旅行をする時、私は観光で訪れた時その国の文化を感
じたい、そこに暮らす人達と触れ合いたいと思います。でも
コミュニケーションできる語学が堪能でない私は、そこに暮ら
す人の暮らし方、想いを「エアビ」から感じられると思うから
です。

夏休みや冬休みなど長期休暇が取れる、海外の方々の文化
の中には「エアビ」が自分達の暮らしの中に上手に根付い
ているのが感じられます。
自分達の留守の間、空いている住空間を貸出することで
風を家の中に通すことが出来ることや、夜、明かりが外に
漏れることで人の気配を感じさせることが出来、安全面
でもオーナーは安心できる良い点があると思います。

■エアビ(宿泊先)に求めること。

1・宿泊施設の環境・立地条件で選ぶ
  自分の暮らし環境とは違う環境を求めてみる。
  例えばマンション暮らしであったら、戸建て住宅で
  ガーデニングも一緒に楽しめるエアビもあります。
  またその逆もあります。
  山国育ちの私は「海」に憧れます。今までお世話に
  なった「エアビ」の宿泊先は、みんな「海辺」の近
  くでした。
  毎朝リビングから見える海の景色、目の前に広がる
  広大な自然などが選択の一つもポイントです。

2・使い易い生活環境が整っているか?

(玄関ドアの先のすっきりとしたキッチンスペース)
・キッチン設備が充実していることは、大事なポイントです。
 最低限の調理器具、食器類がある程度揃っている。
 長期滞在の場合、自分で食事の準備をすることも多く
 なります。また知り合いなどを招いての食事も考えら
 れます。

今回滞在した宿泊先のキッチンは、大変機能的な設計で
した。自分はビルトイン食器洗浄機を使用していない生
活ですが、ドイツ製Mieleが組みこまれたキッチンは、大
変機能的で利便性の良さを感じました。実生活で体験
できることは、ショールームでの説明、体験以上の効果
があります。

旅の目的は観光ですから、家事に時間を費やすのでは本
末転倒です。外出前に食洗器に入れておく。マルシェで
の珍しい食材購入など買い物も楽しくなりました。

ごみの出し方も国によって異なります。この点は「郷に
入れば郷に従え」で確認が必要な点です。

・清潔なサニタリー(バスルーム、トイレ、洗面所)で
 あること。
 滞在中の清掃は自分になります。シンプルなデザイン、
 機能性も大切です。

・ワークスペースの確保、テレワークに答えられる高速
 Wi-Fiの環境も必須です。観光先の検索などインター
 ネット環境は大切な条件です。

3・居心地の良さを決定するインテリア
 滞在中の快適さは、機能性の良い設備ばかりではありま
 せん。今回の滞在先でリラックス出来たと感じる点があ
 ります。

・部屋の中に植物(グリーン)が置いてあった。
・香りの演出が出来るようにアロマキャンドルなどの
 用意があった。
 サニタリーのアメニティーもオーナーの気遣いが
 感じられる品物(自然素材)が揃っていた。
・リビングダイニング、ベッドルームには「アート」
 が飾られていて、おもてなしを受けているように
 感じられた。

(サイズの違うアートをバランス良く飾ってある。)
 アートの飾り方や飾ってあったアートから、オーナー
 が暮らしを大切に考えていらっしゃること。そしてイ
 ンテリアで暮らしの質感を演出していることが分かり
 ました。 

■エアビから学ぶ暮らしとインテリア

 インテリアはその人のライフスタイルや価値観を
 反映させています。
 そして暮らしにあったインテリアは、日常生活を
 豊かにしてくれています。
 インテリアコーディネートは「真似る」ことで自
 分の住空間に生かすことが出来るポイントがあり
 ます。

 今回のような初めから賃貸目的の場合とは違い、オー
 ナーが居ない空いた空間を借りて過ごすという体験か
 らは、そこに実際に住んでいる方がいる。ということ
 で様々な「生きた学び」がありました。
・機能性重視の間取り。キッチンとリビングダイニング
 とのバランス、プライベートルームと収納の作り方
・インテリアアクセサリーは華美ではなく、厳選した
 物を上手に飾る。雑然と見えないようにする。
・空間の余白を生かすカラーコーディネーションは、借
 りる人の趣味に大きく左右されないシンプルさがある
 こと。
・上質なベッドリネンは旅のくつろぎ感を受け止めてく
 れる。
・空間にあった家具サイズ&質感はホテルでは体験でき
 ない快適さと実用性を感じる。
・掃除用具、キッチン用具なども参考になる物があった。

■まとめ

ホテルとエアビとの違いをまとめてみました。
【ホテル宿泊の場合】
・トレンドのインテリアを楽しむことが出来る。
・非日常感を感じることが出来る。
・掃除、片付けをプロにお任せ出来る。
・予約時に他施設と比較する条件が分かり易く、納得し
 易さがある。

【エアビ利用の場合】
・オーナーのライフスタイルを感じ、共有できる
 ポイントがある。
・インテリアで参考になるポイントがある。
・自分の使用していない設備の機能性を宿泊体験で
 知ることが出来る。
・自分の暮らしの延長の中で、心地よさ、快適さを
 感じることが出来る。
・予約時に他宿泊先との違いは自分の経験値、趣味
 によるところが大きい。
・特に長期滞在になる場合は、滞在先の環境、地域
 性などを理解することが必要である。

10年前にエアビで使用したコテージは、オーナー
宅に隣接されていましたが、宿泊者に干渉すること
は一度もなく、最終日にはオーナーご夫妻とビール
で乾杯し、談笑の楽しい思い出の時間がありました。

いかがでしょうか?
今年のゴールデンウイークや夏休みの参考になればうれしいです。

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松浦千代美
専門家

松浦千代美(インテリアコーディネーター)

有限会社悠インテリア事務所

お客様が気が付かない生活の動線を大切に安心、安全で住みやすい住環境をそして、ライフスタイルに合うインテリアエレメント、カラーコーディネートで暮らしが楽しく、快適な空間づくりの提案をいたします。

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