五感がよみがえる美術館の楽しみ方
「インテリアから考える寝室の作り方」
INDEX
・お好みのホテルライク
・簡単にできる寝室イメージチェンジ「照明を変えてみる」
・簡単にできる寝室イメージチェンジ「アートを飾ってみる」
・インテリアの変身術がくつろぎの癒し空間をつくる。
・お好みのホテルライク
お客様との打ち合わせ時に「どんなインテリアがお好きですか?」
と伺うと「○○ホテルみたいな部屋です。」とお答えを多くいただ
きます。
・間接照明で部屋の照度が落ち着いて良い。
・部屋全体に余計な物が出ていないので気持ちが良い。
・ベッドの質が良く、ぐっすりと眠れる。
2019年に10名の協力者宅の御協力をいただき寝室について考える
機会をいただきました。
ウエアラブルを1ヶ月間つけていただき、寝室のインテリアを段
階的に変えることで心拍数などの変化も計測させていただきまし
た。その結果をKindle(電子書籍)で発行しましました。
インテリアと睡眠調査 | Plus Art 推進会 (plus-arts.com)
協力者様はそれぞれに家族構成などが違います。が
・ベッドでお休みになっていること。
・小さなお子様と一緒に休んでいないこと。
・1ヶ月ウエアラブルを使用していただくこと。
ということが協力をいただく基本条件でした。
寝室が変わって行く中での感想もお聞きしながら進めさせて行き
ました。協力者様のお好みを大切にしながら、コーディネーター
の私達はヒヤリングをしてから提案をして、ご了解をいただく。
という仕事の流れは通常の仕事通リです。ただこのプロジェクト
は、クラウドファンディングとメーカー様のご協力で予算を確保
しましたので、各協力者宅で使用出来る予算は限られました。
《寝室のインテリアをどのように変える?》
◆寝室の壁1面の壁紙を変える。 壁紙を変えることでお部屋の
イメージが大きく変わります。壁面の面積が大きいほどその変化
の効果は目に見えて変わって来ます。フォーカルポイントいう
視線が集まる壁面を意識して変えて行きました。
◆ベッドの寝具の素材を変える。
肌触りの良い質感(麻素材)ベッドマットカバー、布団カバーに
変えました。
◆ベッドヘッドにスタンド(間接照明)を置く。
部屋の主照明を使用しないで、ベッドヘッド側にスタンドを使用
していただきました。
◆窓廻り(カーテンを変える)
壁紙を変えましたので、それに合うカーテンも変えて行きまし
た。
◆アートを飾る。
スタンドを置くと同時に壁面にアートを飾りました。私の協力
者宅は、既にアートを飾っていたので好みがはっきりとわかり
ました。
いかがですか、ホテルライクに近づいて来ませんか?
リビングダイニングは家族が集まる場所だからと、皆さんインテリ
アは大変真剣に考えています。でも毎日良質の睡眠をとり、明日
への活力を生み出す寝室については「寝るだけの場所だから。」
と、簡単に考えられているようです。
・簡単にできる寝室イメージチェンジ「照明を変えてみる」
壁紙を変えたり、カーテンを変えたりすることは自分一人では手
間がかかったり、上手く出来なかったりします。
でも照明の質を変えることはご自分で出来ますよね。ベッドヘッ
ド側に間接照明として、スタンド照明をご使用いただいた協力者
様には、まず主照明(天井付けの1灯)を使用しないで、スタン
ドのあかりだけでお休み前の時間を過ごしていただきました。簡
単にON,OFFの切り替えが出来る器具、照度を変えることが出来
る器具、そして演色性の色味(オレンジ系)のランプを使用して
いただきました。
ホテルライクが良い。と言われる方々はこの落ち着いた明かりを
求めていらっしゃると思います。
不思議と普段天井付けの明るい照明に慣れていらっしゃる年配の
方々も、ホテルの何となくうす暗い明かりが「落ち着いて良い。」
と、お話を伺います。
雰囲気が良くなるだけでなく、リラックスできることで副交感神
経が機能しているからと思います。明るすぎる照明は緊張感を与
え、どんなにデザインが素敵な照明器具でも緊張感を覚えます。
ここでの約束は、ベッドに入る前は携帯やテレビを観ないよう。
ブルーライトをカットする事でした。上質の睡眠に入るためには
それなりの準備(心がけ)も必要です。
・簡単にできる寝室イメージチェンジ「アートを飾ってみる」
ホテルの部屋に入るとアートが目にはいります。ホテルのコンセ
プトや部屋のインテリアに合わせたアートが飾られています。
私もホテルに宿泊した時は仕事柄か、やはりどんなアートがどん
な飾り方をしているのか気になります。
寝室に飾るアートで気を付けたい点です。
・部屋の広さとアートとのサイズのバランスをとる。
・アートばかりが主張しないこと。
・ご夫婦の趣味に合っていること。(相談が必要)
・簡単に壁から落ちないように飾ってあること。
・アートの取りつけ位置が動線の邪魔にならないこと。
が挙げられます。
シングルルームでもアートが壁面に飾ってあると、その部屋のグ
レ-ドはアップします。
最近はビジネスマンの創造力、決断力、コミニュケーションアッ
プにアートを使った講座や書籍が多く出回っています。出張で
宿泊するホテルばかりでなく、アートが飾られた寝室で上質の睡
眠をとっていただきたいと思います。
写真は昨年宿泊した京都のホテルです。シングルルームですが、
すっきりとした和のインテリアに、アートを飾ってある位置が良
い。と思います。
1枚の小さなアートを壁面の真ん中に飾るのではなく、ベッドヘ
ドから外しています。この位置だと、作品の小さなサイズが気に
ならなくて、ベッド横の建具が引き立って来ます。
と言ってもここにこの小さなアートがあることで、室内は完成
された空間になっています。計算された取り付けがとっても印象
に残っています。私も参考にしたいと思った飾り方でした。
・インテリアの変身術がくつろぎの癒し空間をつくる。
いかがでしょうか、人が安らぎを感じくつろげる空間が寝室
です。
日本人の4人に一人が不眠に不安を抱えていると言います。
睡眠に色々と工夫をしているけれど、今ひとつ満足がいかないと
思っていらっしゃる方、思い切って寝室をインテリアの変身術で
挑戦するのも良いと思います。