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社員やその家族など、「人を大切にする経営」を伝えるべく活動

企業の売上げや利益の向上を支援するコンサルタント

米倉時雄

米倉時雄 よねくらときお
米倉時雄 よねくらときお

#chapter1

業務効率化の施策や販売戦略の策定など、前向きな企業に向けてさまざまな経営支援を実施

 企業の売り上げや利益の向上をサポートする「米倉経営研究所」代表の米倉早織さん。

 「20以上の業務を“RPA(ロボティックプロセスオートメーション)”により自動化し、70〜90数%の作業時間を削減いたしました。ただそれ以上に喜ばれたのは、ミスのゼロ化です。RPAは人の指示通りに全てを行いますので、疲労や不注意でミスを犯すことがなく、業務ストレスの軽減にもつながるんです」とその一例を語ります。

 米倉さんは独立前、大手情報システム開発会社に勤務。部門責任者として業務改善を主導し、約5年で2桁億円台の部門売り上げを約3倍の3桁億円台にまで飛躍させることに寄与しました。これを契機に、「前向きな企業に向けて、さまざまな経営支援を行いたい」と思うようになり、2022年に開業しました。

 現状を把握する“As- Isフロー”と、本来あるべき姿を現す“To- Beフロー”に基づいて「淀みなき業務フロー」を確立し効率化を実現するほか、部門目標を負担なく達成するための評価設計も米倉さんが得意とするところ。人材開発にも携わってきたことから、面接などの採用支援、社員の課題管理や研修、人事評価の提案も担います。

 「ある情報システム企業さまには、プロダクト(製品)とプライス(価格)、プレイス(流通)、プロモーション(販促)の4Pからなる販売戦略概要書を作成したところ、『今まで整理がされておらず、非常に見通しが良くなった』と満足してもらえました。また、別の企業では、事業方針・計画策定と月次実行管理に当たっては、実績として見込み精度1%の項目もあります」

#chapter2

豊富な経験知で、「武経七書」を生かした経営戦略からセキュリティ関連まで幅広く対応

 前職では技術開発職として、全面液晶タッチパネルの携帯小型端末や、クレジットカードの店頭用端末などの設計に従事。研究所の設計書や図面管理、電子部品のマーケットプレイスに関するシステムも手掛けました。
 その後、出向した日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)では、大手企業と連携して電子認証、電子公証のガイドラインを数多く制定した米倉さん。デビットカードの推進協議会の事務局長として、デビットカード決済の拡販にも努めました。

 「ニューヨーク株式市場に上場する事業者の子会社に所属していた際は、財務報告の信頼性の確保を目的とした内部統制報告制度の“SOX”対応に数年間携わりました。また、情報セキュリティマネジメントの“ISMS”にも10年ほど対応し、守るべき資産をいかに守るかを明確にした施策の策定や監査例を作成しております。これに関連して、かつてセキュリティ関連不祥事があった都市銀行に助言もしました。一時的に効率が下がってもセキュリティ重視の施策を実施して、慣れるまでじっくり取り組みましょうと」

 実務から得た豊富な経験知と実績を元に、米倉さんは講演活動や各種メディアへの寄稿も行っています。そのテーマの一つが「武経七書」を生かした経営戦略です。

 「中国の有名な7冊の兵法書のことですが、今でも役立ちますね。例えば、部下の言うことを最初からくだらないと否定してはいけないけれど、うのみにしてもいけない。要はいろんな情報ルートを備えた上で、総合的に判断すべき、と。まさに今の日本に合うと言いますか、逆に言うと2000年以上も前から、人は似たような悩みを抱えていたんですね」

米倉時雄 よねくらときお

#chapter3

なぜ無理が生じているのかを解きほぐし、本当の問題を浮き彫りにして解決策を提案

 「企業の目標である売り上げと利益の向上に縛られて無理がかかるケースはあるでしょう。そこを解きほぐし、本当の問題を浮き彫りした上で解決策を提案することが私の役割」と語る米倉さん。

 仕事上必要となる幅広い視野や多様性への理解は、趣味として挙げる海外旅行や語学学習でも育まれているのだとか。

 また得意分野の一つである、データの適切な解釈方法について次のように述べます。
 「新聞の記事などに『日本は労働生産性が低い』とあるわけですが、あまりにも概括的で、具体性を欠いています。大企業も中小企業も一緒くたで、品質の良し悪しや物価、法人税の差も十分反映されておらず、おもてなしの心のようなものも入っていない。自社の状況を適切に把握しないままに改善を試みたら、実態は元の方が良かったということになりかねません。正しく解釈し、何をすべきかを認識してこそ、無駄な労力を使わずに本業に注力できるのです」

 米倉さんは、自身の活動を通じて「人を大切にする経営」を伝えていきたいと考えています。

 「元法政大学大学院教授の坂本光司先生が、8000社以上への訪問調査に基づいて経営方針を提唱されています。会社は第一に社員とその家族、第二に協力会社の社員と家族、次に顧客、その次が地域社会、そして最後に株主・出資者の順で幸せにする使命と責任があると説いています。実はアメリカにおける株主第一主義も、コロナ禍前後から変わりつつあるんですよ」

(取材年月:2023年1月)

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米倉時雄

企業の売上げや利益の向上を支援するコンサルタント

米倉時雄プロ

経営コンサルタント

米倉経営研究所

業務改善フロー実現、RPA導入支援、事業方針/計画と実行管理、組織評価設計と実行管理、データの適切な解釈方法解説、「武経七書」を生かした経営戦略、ダイバーシティ、セキュリティ施策、人を大切にする経営。

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