公庫ってなに？起業1年前のあなたに伝えたい資金調達の基本

起業準備中のあなたへ贈る「公庫」の活用法

起業を考え始めたとき、まず頭をよぎるのが「お金の問題」。そのとき、強い味方になってくれるのが日本政策金融公庫（以下、公庫）です。

「名前は聞いたことがあるけれど、よくわからない…」「本当に自分でも借りられるの？」と不安な方も多いのではないでしょうか。

ズバリ言います。
公庫は、起業家にとって最も頼れる資金調達先のひとつです。

本記事では、会社員から起業を目指すあなたに向けて、公庫の役割や利用方法、審査のポイントなどをわかりやすく解説します。

1. 公庫とは？どんな役割を持つの？

まず、公庫＝日本政策金融公庫は政府100％出資の公的金融機関です。
中小企業・個人事業主・これから起業する人を対象に、低金利で融資を行う「起業家の味方」です。

公庫の主な特徴

• 創業融資（無担保・無保証人）制度が充実
• 自己資金が少なくても借りられる可能性
• 信用実績がなくても審査してもらえる（創業予定者でも可）

つまり、これから会社をつくるあなたにとって、最初の資金を手に入れる最有力手段なのです。

2. 公庫のメリットとデメリット

■ メリット

• 無担保・無保証人で借りられる制度がある
• 金利が比較的低い
• 最長20年の返済期間が選べる
• 創業前でも申し込める
• 審査で人柄も評価される（熱意や将来性も重要）

■ デメリット

• 審査に時間がかかる（1か月前後）
• 事業計画書の作成が必須
• 返済は待ってくれない（据置期間の設定は可能）

3. 公庫の融資を受けるための準備

融資を受けるには、以下のステップが重要です。

ステップ①：自己資金を貯める

「ゼロ円起業」では融資は難しいのが現実。
必要資金の3割を目安に、コツコツ貯めましょう。給与から毎月積み立てるだけでも、信頼につながります。

ステップ②：事業計画書をつくる

事業計画書はあなたの「ビジネスの設計図」。
最低限、次の3点は必須です。

• どんな商品・サービスか？
• 誰に、どうやって販売するのか？
• 収支の見通しは？

熱意だけでなく、根拠と実現性が重要視されます。

ステップ③：申し込みと面談

面談では以下がよく聞かれます。

• 起業理由
• 業界経験の有無
• 返済の見込み

正直に、誠実に伝える姿勢が最も信頼されます。

4. よくある質問（FAQ）

Q. 会社員でも申し込めますか？

A. はい、起業予定であれば可能です。

Q. 起業経験がなくても大丈夫？

A. 可能です。業界経験があるとより有利です。

Q. 融資はいくらまで？

A. 一般的には1,000万円前後。1,500万〜3,000万円の例もあります。

Q. 保証人・担保は必要？

A. 新規開業資金は無担保・無保証も可能です。

Q. 落ちたら終わり？

A. いいえ。改善して再チャレンジできます。

5. 成功するためのコツと心構え

■「おつりを返す」精神

期待以上の価値を提供することが、信頼と事業成長の源です。

■「二階級上の目線」で行動

今の立場より一段上の視点を持つと、経営者としての思考が自然と育ちます。

■「評価」より「理念」を大切に

「なぜ起業するのか？」という理念が、面談でも強い説得力につながります。

6. まとめ：1年後の起業に向けて今できること

今は「準備のゴールデンタイム」。できることは次の通りです。

• 自己資金を毎月貯める
• 市場・業界の情報収集や副業で小さく実践
• 専門家への相談
• 事業計画書の作成
• 公庫への事前相談

公庫は、あなたの挑戦を後押ししてくれる強力な味方です。
想いと計画が実を結ぶよう、今から準備を進めていきましょう。