【金融機関が疑う決算書科目①】
今回は、【銀行取引における帝国データバンク活用方法】について解説します。
帝国データバンク(TDB)とは、企業信用調査に特化した機関です。企業を様々な側面から見て評価を行い情報提供をしています。
銀行視点から見たTDBの主な使い方は、取引先の信用調査や手形割引やつなぎ融資の際に、企業が支払履行ができるかどうかの信用情報を調査、新規開拓時のリストアップとして使われることが多いです。一般的には企業が取引を開始するにあたっての信用調査や与信判断などに用いられることが多いと思います。
TDBに自社情報を掲載するメリットを解説します。
TDBに自社情報を提供すると総合的な評点が付けられます。(50点を超えると良いと判断される)銀行員は新規の融資先を探すときには必ずTDBを見てからアクションを起こします。10年程前でしたら飛び込み営業が主流で数を当たるといった方法でしたが、現在はセキュリティー強化やデジタルの発展、反社問題もあり事前確認なしで新規訪問を行っている銀行は少ないと思います。
企業側として新規の銀行と取引を考えている段階であれば有効な方法です。TDBには、売上・利益などの情報も記載されており、基本的には銀行は前向きな姿勢で訪問してきます。ですのであまり決算内容が著しくない場合などについては積極的に訪問してくることは難しいかもしれません。創業したばかりでも、地域の信用金庫などは新たに法人が設立された情報などを敏感に収集しています。きっかけがあれば新たに取引開始が期待できます。
自社から銀行取引の深耕が難しくても、情報開示をしておくことにより銀行からの訪問やアポイントのきっかけとなることも十分に考えられます。
デメリットがあるとすると、決算内容が良くも悪くも開示されます。そこで判別されてしまう可能性もあります。
TDBを活用して銀行取引を拡大していくといった方法もあります。ぜひ、参考にしてください。
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