【創業企業がどの銀行と融資取引すべきか?(基本編)】
おはようございます!秋本番の気候で上着が欠かせない日が続きそうですね。
今回は、【創業企業がどの銀行と融資取引すべきか?】の推進編になります。いよいよ最終回になります。
ご紹介するのは前回に引き続き、銀行視点と日本政策金融公庫と信用金庫との取引推進についてをお伝えします。
創業企業のファーストステップとして、口座開設や創業融資などがあります。しかし、1度融資を受けたからといって終わりではありません。事業拡大に際して追加融資なども今後発生する事が少なからずあります。その際に、銀行ときちんとした取引ができていないと謝絶されるケースも珍しくありません。ですので、最低限これだけはやっておきたい事項をまとめました。前回同様3つにまとまてお伝えします。
1. 銀行ってどんなお客さんが理想なの?
銀行が求める理想のお客さん像ってどんなお客さんでしょうか?もしかしたら、あまり考える機会もないのでわからない方が多いかと思います。
結論は、自行のみをメインに使ってくれるお客さんです。よく言う「メインバンク」ですね。理由は簡単で、預金口座でお金の流れが把握でき、融資は自行のみですので金利などの条件面で折り合わないことや他行へ流出してしまうリスクが無いからです。実際に1行取引を行っている企業は稀で、規模が大きくなればなるほど3~5つの銀行を使い分けしています。しかし、創業時の企業はまず1行ときちんとした取引関係を構築する事が必要です。創業期→成長期へと移行していく段階では、経験上80%以上の企業が追加融資の申し込みをしています。そんな時に親身になって対応してくれる銀行がないと、いろいろな銀行を転々とすることになるかもしれません。
2. 日本政策金融公庫との取引推進
日本政策金融公庫については預金取引がないので取引深耕といった概念があまりありませんが、重要な点は2つあり、1つ目は前回ご説明した「延滞」をしない事について、2つ目は自社の決算状況についてきちんと開示する事です。すべての金融機関の審査のベースとなるのが「決算書」です。決算書に不審な点や不明点が多いとかなりのマイナスです。税理士さんによっても様々で、決算書を作るのみを行う先生と、きちんと内容について把握しアドバイスまでくれる先生と多岐に渡ります。創業期には銀行融資に強い先生選びもポイントになりますね。
3. 信用金庫との取引推進
信用金庫の営業スタイルは顧客事務所に訪問するスタイルが主流です。フットワークが軽くなんでも相談できるといった親しみが強いですね。コロナ禍で減少しているとはいえいずれは同じスタイルに戻ると思います。信用金庫との取引推進は基本的には預金取引が中心になります。中でも代表的なのが「定期積金」です。何かと言うと、毎月一定日に一定金額を満期まで掛け続けていく積立です。(いわゆる途中で引き出しができない貯金)では、定期積金で何が深耕できるのかを3つお伝えします。
1)毎月一定額を一定日に払い続けられるということは、融資の返済についても履行される可能性が高いと判断される。
2)毎月積み立てていくので、預金残高が増加する。
3)万が一、融資の返済が滞りそうな場合でも解約し充当することができる。(保全の意味合いもあり)
以上3つをまとめると、企業に融資して返済履行が確実にできるかどうかの判断指標です。特に、創業企業は財務面が脆弱である事が多く判断に困るケースが比較的多いです。
なので、コツコツと取引を通じて信用を積み重ねていくことが創業企業にとってはベストなのではないでしょうか?
<まとめ>
創業融資を受けるだけでなく、次回追加融資の時までにコツコツ銀行取引を構築することが大事です。また、自社の規模に応じ銀行選定することで、銀行とのミスマッチを限りなく減らせます。
3回に分けてお話させていただいた、【創業企業がどの銀行と融資取引すべきか?】はいかがでしたでしょうか?
知っているようで知らなかったこともあるのではないでしょうか。創業期は銀行からの信用が低いので、ぜひ参考にして頂き少しでも良い取引が出来ることを願っております。
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