起業時の資金調達1
今回は、【創業時の心得】について解説していきたいと思います。
これから事業を始めようとする人の中で、自己資金が出来たから始めようとする人が多いようですが、反面心配なケースでもあります。
創業しようとしている人は借金をしてまで事業をしたくない。
あるいは、借入をしたら返さないといけないといった心理的負担が大きく
借入について家族の理解を得にくい等々理由はあります。
創業をして、成功している人はやはり当初から借入しているケースが多いです。
借入しない理由については、何れも納得できますが
本当にそれで良いのか立場を替えて考えてみましょう。
・創業してお金に困ることはないのでしょうか?
自己資金内だけでの事業計画であれば、事業規模もその範囲内になります。
小売業であれば、良い立地・良い店舗の確保が難しくなります。
卸売業・サービス業ならば取引条件が不利になったり
取り扱い規模を縮小させられたりすることになります。
自分がやりたいこと、やりたかったことを十分に発揮できる環境にするために
資金力を潤沢にしてから始めることです。
また、事業を始めて思いのほか設備資金に経費がかかったりすることがあります。
さらに、軌道に乗るまでに思いのほか運転資金が必要になったりします。
この時に自己資金だけで計画していると、融通ができなく資金の心配をしなくてはなりません。
営業どころではなくなってしまいます。
そしたら、その時点で借入をすればいいじゃないかと思われる方が多いかと思いますが、
世間では手持ちのお金が少なくなった人に、わざわざお金を融通しようと思わないのではないでしょうか。
金融機関にとっては、いくら今後の明るいビジョンを説明されても中々応諾できないのです。
それよりも計画の甘さを指摘するでしょう。
金融機関担当者がリスクを背負い込むだけの説得力、展望が必要です。
・お金を借りておくことのメリットは?
自己資金の範囲内で創業ができそうであっても、借入をしておくことの重要な意味があります。
それは資金力による思い切った事業計画の展開だけでなく、
金融機関から借入をして、企業として返済実績を作り上げていく事ができる事です。
金融機関と取引があるからこそ、資金繰りが困ったときに相談できるといったメリットです。
融資先を簡単に見放すことは難しいのです。
事業が計画通り、順調に推移したときに追加の資金が必要になります。
増加運転資金、支店開設資金等々に対応する為にも金融機関は重要な位置づけです。
ここで、取引金融機関での実績がものをいいます。
さらに、その事実を他の金融機関へもアピールできるのです。
・自己資金で間に合っていても借入をしましょう
借入したお金を全て使う事はないのです。もしもの時に温存しておけばいいのです。
借入することで、まず金融機関に対しての自身がつきます。
さらに、資金的なゆとりが持てる事から
自分が描いている企業イメージに近づくことができます。
サラリーマンが退職金で住宅ローンを全て返してしまうか、
ローンを手元に残しておくかの判断と同じです。
手元に流動性の現金を一定量保持しておくことは、非常に重要です。
営業を維持していくときに、色々なアクシデントや遭遇がありますが
資金力があると思えば展開の幅が広がることは間違いないです。
「備えあれば憂いなし」ですね。
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