広告で集客しても「情報収集の客」しか来ない企業の共通点

稲川博

稲川博

テーマ:マーケティング



「広告でアクセスは取れている。でも、検討客ではなく、情報収集の人ばかり集まる。」
これは、実際にご相談いただく企業の中でもかなり多い悩みです。

・LPを改善した
・広告代理店を変えた
・SNS広告も始めた
・動画も作った

それでも、問い合わせが増えない。
私は、この状態の企業には共通点があると思っています。
それは、「広告の問題」ではなく、「認知設計の問題」を抱えていることです。
多くの企業は、集客を広告の役割だと思っています。しかし実際には、広告は「認知を広げる装置」に過ぎません。
つまり、認知されたあとに「どう理解されるか」の設計が弱いと、広告費だけが消えていきます。

今日は、なぜ広告費をかけても売れないのか。そのマーケティング構造について、実務ベースでお話しします。

売れない企業は「情報」を増やしている

広告がうまくいかない企業ほど、情報量を増やします。

・サービス説明を追加する
・実績を増やす
・機能を並べる
・価格比較を入れる

もちろん、悪いことではありません。ただ、ここで大きな勘違いがあります。
それは、「情報量=説得力」ではないということです。
むしろ今の時代は、情報が多い企業ほど違いが見えなくなる。
ユーザーは比較しているのではなく、分類しているんですね。
「これは自分向けか」「なんとなく違うか」を、一瞬で判断しています。
つまり、広告で流入した時点で重要なのは、情報量ではありません。
「何の会社なのかが、瞬時に伝わること」です。こが曖昧だと、どれだけ広告を回しても成果は安定しません。

売れない原因は「誰向けか」が曖昧なこと

実際、広告が伸びない企業のサイトを見ると、かなりの確率でこうなっています。

「幅広く対応しています」

一見、間違っていないように見えます。でも、これはマーケティング上かなり危険です。
なぜなら、人は「自分向け」だと感じないものには反応しないからです。

例えば、

「中小企業向けのWeb支援」と、「広告費をかけても問い合わせが増えない建築業向けのWeb改善」では、後者の方が圧倒的に反応率は高くなります。

理由はシンプルで、自分の悩みとして認識できるから。
広告運用だけを改善しても成果が変わらない企業は、この「認知の入口」がズレています。

つまり、

誰に
何を
どう認識してほしいのか

この設計が曖昧なまま広告を回している。だからクリックされても、売れない。
私はここを「認知試作」と呼んでいます。
まずは、先にどう認識されると問い合わせにつながるかを設計します。
その後に広告を使う。
順番が逆になると、広告はただの拡散コストになります。

広告より先に設計すべきことは3つだけ


では、具体的に何を整理すればいいのか。
私は、まずこの3つだけを設計するべきだと思っています。

①「誰の悩みを解決する会社か」を絞る
まず必要なのは、ターゲット設定ではありません。悩みの特定です。
重要なのは年齢や業種ではなく、「どんな状態の人を救う会社なのか」です。

例えば、

・広告費は使っている
・アクセスはある
・でも問い合わせにならない

ここまで具体化すると、言葉が刺さり始めます。

逆に、

「集客支援します」
「売上アップ支援」

だけでは、ほぼ伝わりません。人は、自分の課題が言語化された時に初めて反応します。

② 「比較される前提」を捨てる
多くの企業は、競合比較で勝とうとします。でも、実際のユーザーはそこまで見ていません。比較される時点で、価格競争に入りやすい。
だから重要なのは、「比較される前」に認識を取ることです。

例えば、
「SEO会社」ではなく、「広告費を増やしても成果が出ない企業向けの認知改善支援」として認識されるだけで、競争軸は変わります。

これはテクニックではなく、「どう記憶されるか」の設計です。
売れている企業は、商品を売っているのではなく、認識を取っています。

③ 広告導線ではなく「理解導線」を作る
広告運用の話になると、CPAやCVRの話ばかりになります。もちろん大事です。
ただ、その前に見るべきものがあります。
それが、「ユーザーは正しく理解できているか」という視点です。

・何をしている会社か
・なぜ選ばれているか
・他社と何が違うか
・どんな企業に合うのか

これが3秒〜10秒で伝わらないと、広告はかなり苦しくなります。
特に今は、広告のクリック単価が上がっています。つまり、流入後の認知効率が悪い企業ほど不利になる。

だから私は、デザインやコピーを作る前に、「認知構造」から整理します。
ここが整うと、広告費を増やさなくても成果が改善するケースは多いです。

広告運用だけでは、売上は安定しない

ここを誤解している企業は多いです。広告は強力です。でも、万能ではありません。

重要なのは、「広告で人を集めること」ではなく、「来た人が、正しく価値を理解できること」なんですね。
つまり本質は、流入数ではなく認識率ということ。
私は、ここを改善しない限り、広告成果は安定しないと思っています。
逆に言えば、認知設計が整うと、広告はかなり強くなります。
同じ広告費でも、成果は大きく変わるのです。

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「広告費を増やす前に、設計を見直す」

もし今、

・広告費をかけているのに成果が不安定
・アクセスはあるのに問い合わせが少ない
・LP改善を繰り返しても反応が変わらない

そんな状態なら、問題は広告運用ではなく、「認知設計」にあるかもしれません。
私は、単なる施策提案ではなく、「どう認識されると売れるのか」という設計から整理しています。
全国対応でご相談を受けていますので、
広告改善の前に、まずは今のマーケティング構造を一度整理したい方は、ぜひご相談ください。

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稲川博
専門家

稲川博(DX/Webプロデューサー)

株式会社ビジョナリーデザイン

事業責任者・マーケ責任者のパートナーとして、Webやブランドを単なる制作物ではなく、事業成果につなげる戦略資産として設計・実行まで一貫して伴走します。

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