テーマ7:現場で火気を使用しないで工事できる?

田中慎一

田中慎一

テーマ:特定天井

 書くと決めて始めた、特定天井の最後のテーマである、「現場で火気を使用しないで工事できる?」について、書いていきたいと思います。
 火気というと、溶接をイメージするかも知れませんが、ガス切断だったり、グラインダーで出る火花だったりも、火気に該当するかと思います。なので、これらに変わる工法がなにか?というところが、火気使用しないで工事できるかになってくるかと思います。
 溶接に変えて、必要なGPL等を取付けるには、ブラケットタイプにして取付けるが主流かと思います。そこで問題になってくるのが、既存の梁に孔を空けてボルトで縫うのか?それとも、他の部品で取付けるのか?に、なるかと思います。孔を開けない場合は、リンダプターやレボクリップと言われる製品を使用するれば、火気を使用しないで施工は可能です。
 ガス切断に変わる工法としては、グラインダーの切刃だと火花が出るから駄目だと言うならば、丸鋸やセパソーを使用すれば火花は出づらく切断は可能かと思います。
 グラインダーの研磨により出る火花については、防ぎようがないので、防炎シートで囲い火花が見えないようにするのが限界かと思われます。なので、これに変わる工法としては、研磨しない。に、なるかと思います。

 以上より、現場で火気を使用しないで工事できる?かについては、まあ出来るかと思われます。

 しかしながら、現場で火気を使用しないで施工するには、手前の実測等の手間が、火気使用可の場合に比べて非常に掛かりますので、許されるのであれば、ある程度の火気使用は可の方が、現場施工はスムーズかと思います。火気使用が不可の場合でも、場外であれば使用可としてもらえると、まだ融通がきくかと思います。

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田中慎一
専門家

田中慎一(鍛冶工事業)

田中工業株式会社

30~200t規模の建屋を新築・増築・改修する際の現場鍛冶工事を請け負う。特に、劇場やホールといった特定天井の建造物の耐震化工事を得意とし、日本国内にとどまらず、海外での施工実績も持つ。

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