テーマ4:鉄骨工事のながれ
テーマ1の、特定天井の鉄骨工事はむずかしい?について
こちらをお読みの方であれば、これから特定天井の準構造化工事に向けて、設計か施工を計画していると思います。
特定天井の鉄骨工事は、難しいか?難しくないか?に分けたら、やはり難しい分野かと思います。
しかしながら全体の工事で見たら、鉄骨さえきちんと納まれば、なんとかなる工事かと思います。
鉄骨工事は難しい分野と上記で書きましたが、難しい状況に陥りやすいが正しい表現かもしれません。
鉄骨屋さんが施工図を描こうと、設計図書を参照しながら作図を進めると。
あれ?こっちの軸図とあっちの軸図で不整合が出てきた。
伏図と軸図で、部材や製品位置の食い違いがある。
納まり詳細が明記されていなくて、どう納めたら良いのか分からない。
そもそも設計図に無いような箇所が、複数ある。
などなど、当時の音響設計の都合から、仕上がり形状の変更は出来ない中で、苦労して設計されたと推測できます。
設計図書だけで施工図が起こせない中、現場の現況に応じた施工図を描かなければいけないことに、苦労します。
ではどうやって、設計図から施工図を起こしていくか?が、この手の工事のポイントのひとつかと思います。
それには、設計者・GC・鉄骨屋が協力して、図面を描いていくことだと思います。
この手の設計は、設計段階で設計者が可能な範囲で設計した図面であり、施工段階では施工者と協議をしながら進めていくことを前提として、設計していると割り切っていてもらえると、鉄骨工事が易しくなっていくと感じます。
劇場等のホールの天井改修は、現況復旧になることが多いかと思います。
素敵な形状で、多くのコンサートや、発表会が開催された地域のシンボルかと思います。
自分の子供や、いつかできるかもしれない孫が、これらの会場で行事に参加する機会があるかも知れません。
その時まで、施設の存続の一助になれれば光栄と、これらの工事に力を入れています。
是非、協力しながら竣工を目指してい行ければと考えています。
次回は、「特定天井の、施工図」について、書いていきたいと思います。



