家づくりのリテラシーを高めて施主が主導権を握る方法

藤木賀子

藤木賀子

テーマ:住宅購入



家づくりは住宅会社に主導権を与えてはいけない



家を建てるって、夢が詰まったワクワクするイベント。でも、気づいたら住宅会社のペースで進められ、「え?こんなはずじゃ…」と疲弊してしまうことも。

なぜそんなことが起こるのか?それは、施主が住宅会社の「リテラシー」を考えずに「プロに任せれば大丈夫!」と思ってしまうから。でも、あなたの理想の暮らしを100%理解しているのは、プロではなく、あなた自身。だからこそ、知識を身につけ、主導権を握ることが大切なんです。

ここでは、5W2Hというフレームワークを活用して、失敗しない家づくりの進め方を解説します!

住宅業界のリアルと「家づくりIQ」の必要性


住宅業界には、昔ながらの慣習が根強く残っています。大手ハウスメーカーは規格化されているため、「標準仕様」が基本。工務店は職人気質が強く、「それはできません」と言われることもしばしば。

この環境の中で「なんとなく」で進めてしまうと、理想とはかけ離れた家になってしまうことも…。そこで大切なのが「家づくりIQ」。これは、施主自身が最低限のリテラシーを持ち、業者の言いなりにならず、自分の理想を実現するための力です。

5W2Hで考える家づくりの順番



家づくりには正しい順番があります。これを間違えると、「間取りは決まったけど、立地が合わない…」「予算を考えてなかった…」など、後々の修正が難しくなるケースが多発。

だからこそ、5W2Hに沿って、論理的に考えていきましょう。実はこの順番がとても重要なのです。

1. Who(誰が住むのか?)



家づくりの主役は誰なのか?ここがブレると、すべてがズレてしまいます。

・家族構成(現在・未来)
・将来的に住み替えの可能性は?
・親が資金を出す場合は意見を反映すべき?

夫婦で意見が割れるのは当たり前。「こだわりポイント」が違うからこそ、お互いが納得できる形を探すことが大事です。少しのズレが、最終決定をするときに大きなズレに!契約間際で振り出しに戻ることは避けたい。夫婦だけでなく、関係者の意見もかならず無視しない。一緒に住む人はもちろんですが、親御さんや親戚なども後から意見を言われないようにはじめによくか確認しておきましょう。
あとで問題が起こる原因は人間関係が多いものです、だからまず考えるべきことは「Who」なのです。


2. Why(なぜ家を建てるのか?)


・「家賃がもったいない」「手狭になった」…それだけでは不十分!
・なぜ家を買う必要があるのか?
・本当に住宅ローンを組んでも問題ないのか?
・賃貸では解決できないのか?

なぜ?なぜ?と深掘りし、それでも「買いたい!」と思える理由が大事です。家を買うと決められない理由は「不安」です。不安があるとどんなに良いものでも決断はできません。そもそも家を買おうかと思った理由は「今の家にたいする不満」が多いものです。不安を解消するのは根拠。ローンの不安ならライフプランなど根拠で解決することす。なぜ家を建てるのか?家族が毎日楽しく暮らしたいから・・。どうしたら楽しく暮らせるのか・・と問いかけてみると良いです。

3. What(どんな家が理想か?)


住む人と目的が決まれば、次は「どんな家が理想か?」を考えます。

・間取り、デザイン、性能
・新築、建売、リノベーション
・設備や仕様のこだわり

このとき Why(なぜ?) をかけるのがポイント。「なぜこのデザイン?」「なぜこの間取り?」を問いかけると、迷いや後悔がなくなります。


4. Where(どこに住むのか?



場所は変えられないので、慎重に選ぶべきポイント!

・マンション or 戸建て?
・通勤・通学の利便性
・周辺環境(商店街、公園、病院など)
・将来的な資産価値

ここにもWhyをかけます。なぜそこの場所なのか?その場所じゃないとダメなのか?予算が問題なければ住みたい場所を悩むことはないでしょう。しかし、土地を購入するとなれば、大きさや近隣環境などで価格も全く変わってきます。建てたい家が決まっているとなれば、敷地の形状が違うだけで外観も変わってしまうことも。
予算内で好きな家を建てるために、将来的に価値のない場所や好きでもない場所を選ぶと後でなんのために家を建てるのか?とがっかりしてしまうことがあるので、必ず「なぜ?」を忘れずに!

5. How much(予算はいくらか?)


・いくらの家なら安心して暮らせる?
・自己資金+住宅ローンの借入額
・建築費+諸経費
・10年後の売却価値も考慮

ここが決まらないと次には進めません。理想と現実のバランスを見極めることが大切です。さて実はここにも「Why」です。たとえば場所、家は妥協できない!でも予算が足りない。じゃあ諦めるか?となるわけですが、なぜ?予算が足りないのか?と考えてみると、今の収入と支出や将来の漠然とした不安かもしれません。無理するのは良くないですが妥協して家を買うのも楽しくない。たとえば頑張って働く!楽しく暮らせる空間があれば仕事に対するモチベーションも上がるかもしれません。
家を買う上で予算はとても大事です。それもご家族の仕事の考え方、働き方にも大きく影響していくと思います。予算にも「Why」をかけて、このタイミングで人生観なども話してみることをお勧めします。

6. How(どのように建てるのか?)


ようやく、「どうやって家をつくるか?」という段階。

・ハウスメーカー?工務店?設計事務所?
・注文住宅 or 分譲住宅?
・施工管理の依頼先

家づくりは「誰が担当するか?」が超重要。良い担当者に出会えれば成功率はグッと上がります!
その良い担当者に偶然出会えれば良いのですが、そう簡単ではないです。でも大丈夫です。施主のリテラシーが高ければ自分たちが指示することでストレスを減らすことができます。住宅は専門性の高い知識が必要ですが、全てを知る必要はありません。質問するべきことがしっかりわかっていればよいのです。
どんな質問をすればよいかはぜひ私に聞いてください。また、私の記事にでも書いていきますね!

7. When(いつ買うのがベストか?)


「いい物件があれば買う」は、ほぼ買わない。

・住宅ローンを組むベストな時期
・家族のライフイベント(子どもの入学、親の介護など)
・市場の動向や金利の状況

家は「買いたい!」と思ったときに決断するもの。買う気もなかったけど、たまたま入ったモデルルームが気に入って買っちゃった!ということも聞きますね。家も衝動買いがあるのです。子供が小学校に入ったら・・とか。3年後とか。その1年前に動き出しても、そもそも、不安があったり、気に入る土地がなかったりしたら買うこともできません。
だからこそ買いたいと思った時に即行動に移せるように、5W2H でしっかり考えておく必要があるのです。 いつ買うか「When」から考えるのではなく、「Who」から考えてくださいね。

賃貸 vs 持ち家、どっちが得?


これは永遠のテーマ。でも、大事なのは 「どっちが得か?」ではなく、「どっちが自分に合うか?」 です。

賃貸のメリットとリスク



・住み替えが簡単 ・メンテナンス不要 ・初期費用が少ない
・家賃を払い続けても資産にならない ・ 高齢になると借りにくくなるリスク

持ち家のメリットとリスク



・資産になる ・自分好みにカスタマイズ可能 ・住宅ローン完済後は住居費が大幅に抑えられる
・ 住宅ローンの負担が長期間続く ・ 売却時に資産価値が下がるリスク

・「不満」より「不安」が多いなら賃貸 ・「不安」より「不満」が多いなら持ち家

私がいつも言っているのは、正直どっちでもよい。ただ、いい家があったら買いたいというのは難しいです。いい家って予算に限りがなければあるかもしれないですが、予算に限りがある限り、100%の希望を探すのは難しい。自分にとってのいい家はあるはずですが、迷って決められないとなると買うことができません。
だから一生賃貸がいいんだ!と思って、賃貸に住んでくださいね。家が欲しいのに我慢して賃貸に住んでいたら、将来家賃がもったいなかったな!と後悔してしまうからです。


まとめ:家づくりは「ヒト・モノ・カネ」のバランスが大事

ヒト(誰が住むのか?) → 家族構成と意見のすり合わせ

モノ(どんな家を建てるのか?) → 理想と現実のバランスを考える

カネ(いくらかけるのか?) → 無理のない資金計画を立てる

「どこから手をつければいいかわからない」と思ったら、まずは5W2Hの順番通りに整理!

そうすれば、納得のいく家づくりができますよ!

とはいえ自分で考えるのが難しい方はどうぞスタイルオブ東京へご相談ください。 無料相談でまずは思いを可視化してみてくださいね!

スタイルオブ東京

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藤木賀子
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藤木賀子(不動産業)

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