騒音計の指示値と測定値は違う
先週末に関東も梅雨入りしたそうです。
梅雨といえば湿度が高く、長雨が続くといったイメージがありますが、東京だけを見ると少し違う気がします。 確かに湿度は高く、雨が多い季節ではあるのですが、騒音測定の実績をみると、6月でも平均的な測定数をこなしています。
雨の日は騒音測定を行えません。
環境省のマニュアルでは「降雨・降雪・積雪時などは測定を行わない」としています。
理由は以下のとおりです。
降雨音や濡れた路面により騒音レベルの上昇が予想される反面、積雪による吸音等による低下も考えられる。 また社会経済活動が変化して、常態と異なる可能性が高い。
また、測定条件としての風雑音についても明記されています。
地上付近で長時間風速 5m/s 以上が続く場合は測定を中止する。
れらを見ると、梅雨の時期は騒音測定に向いていないように感じてしまいますよね。 それなのに6月の測定数が月平均と変わらないということは、6月はこのような天候が少なかったからといえます。
私自身、梅雨時期だからと言って天候で困った経験は少ないように思います。
しかしながら、ある季節だけは測定に向かないと断言できる季節があります。
それは、梅雨が明けた後の夏季です。
毎日のようにどこかで発生する局地的なゲリラ雷雨と、これに伴う台風並みの強風。
炎天下では高温になるため、測定機材の遮熱対策は必須です。
もちろん、屋外で測定を続ける測定者の熱中症対策も考えなければなりません。
天候以外の問題も発生します。
最も問題となるのがセミの鳴き声です。 これは非常に大きな音で長時間連続して発生するので避けようがありません。 これに加え、夏休みやお盆休み、夏祭りや花火大会、音楽イベントに伴う音の発生や、人の移動、交通量の変化などによる騒音環境の変化もあります。
夏季は騒音測定を行う上での悪条件が揃った季節だと思います。
それに比べれば、梅雨は穏やかなものです。
あとひと月もすれば、都内でもセミが鳴き始めます。
測定をお考えであれば、それまでに実施した方が良いかもしれません。