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5.測定結果の活用

浦山英樹

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今回は測定結果(記録用紙)の活用についてお話します。

前回の集計で測定結果が出たと思います。
この結果をご自宅周辺の騒音基準値と照らし合わせ、基準値を上回っているか確認します。
明らかに超過している場合は、東京都の環境確保条例で対応して頂ける可能性があります。

基準値を超過している場合

騒音の被害を訴えるには、連続的・継続的である事が重要になりますので、1回だけで測定を終わるのではなく、なるべく多くのデータを集める事が望ましいです。

1日何時間も測定するのではなく、毎日あるいは1日おきなどの一定の間隔で、複数のデータを集める事が効果的です。 その結果が頻繁に基準値を超過しているようであれば、東京都の公害苦情相談窓口に相談する事をおすすめします。
公害苦情相談窓口(東京都)

基準値を下回っている場合

基準値を下回っていると条例で対応して頂くことは難しくなります。
騒音に困っているから測定したのに、諦めるしかないのでしょうか。

諦める前に、もう一度確認してみましょう。

1.測定方法は間違っていませんか?
条例の基準値は音源のある敷地境界線上で適用します。 隣地であれば、その敷地境界線上で音の期になる場所で測定しましょう。 道路を挟んで対面している場合は、音源のある敷地と道路の境界線上が測定ポイントです。

2.騒音計の精度は大丈夫?
計量法第71条に合格していない騒音計の場合、測定精度にバラつきがある事が考えられます。 特にスマートフォンの騒音計アプリの場合は、このような評価を目的とした測定には適しません。 気になる場合は測定業者に相談してみましょう。

3.集計方法は間違っていませんか?
正しく測定できたとしても、正しく集計出来ていなければ、その測定結果は意味のないものになってしまいます。 もう一度見直してみるか、分からない場合は弊社へご相談ください。

4.低周波音の可能性はありませんか?
騒音レベルはそれ程でもないのに、騒音が発生するたびに圧迫感がある、イライラする、気になるといった場合は、低周波音の影響が考えられます。
低周波音は聴取では感じにくいので、ご本人も発生に気づいていない場合があります。

低周波音については、こちらで詳しくご説明していますので、気になる方はご一読ください。
低周波音について

まとめ

最近はネットショップ等で騒音計が簡単に入手できるようになりました。
これにより誰でも手軽に測定を行えるようになり、その様子をネット上で見かける機会も多くなりました。 しかしながら、間違った測定が行われている場合も多いように見受けられます。

騒音計の指示値は、そのままでは基準値と比較する事が出来ません。

環境基準には環境基準に対応した測定方法・集計方法がありますし、条例には騒音の種類によって測定方法も集計方法も異なります。 これらを正しく理解していないと、間違った測定で思わぬ誤解を招きかねません。

ご自身での測定が不安な場合は、各都道府県の相談窓口に問い合わせるか、弊社など測定業者にご相談ください。
公害苦情相談窓口(東京都)

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浦山英樹(環境計量士)

浦山環境計量士事務所

環境計量士(騒音・振動関係)が直接対応いたします。

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