大人の初心者が通いやすく・・・

河邊真

河邊真

テーマ:レッスン

「書道を始めてみたいけれど、今さら初心者と名乗るのは恥ずかしくて」
「お手本どおりに書く教室は、なんだか緊張しそうで」
そんなとき私がお伝えしているのは、
「書きたい字を、書きたいときに書けばいいんですよ」という一言です。

私が主宰する「アトリエわんぱく」は、東京都板橋区・都営三田線板橋区役所前駅からほど近い場所で開いている書道教室です。子どもから大人まで、それぞれが自分のペースで書と向き合える場をつくってきました。
このコラムでは、大人の初心者の方が「ここなら通えそう」と感じていただけるように、当教室の考え方と通い方をご紹介します。

大人の書道教室で初心者が抱きやすい不安

大人になってから書道を始めたいとご相談くださる方には、共通する不安があるように感じています。
ひとつは「子どもの頃に少し習った程度で、ほかの方についていけないのでは」という心配です。私のところにも、二十年以上ぶりに筆を握るという方がいらっしゃいます。最初の一画で線が震えて、ご本人が一番驚かれることもあります。けれども墨の香りに包まれて呼吸を整えるうちに、不思議と手の動きが落ち着いてくるのです。
もうひとつは「お手本どおりに書けないと叱られるのでは」という不安です。私自身、小学2年生で書道に出会ってから今まで稽古を続けてきましたが、書の魅力は「正解にたどり着くこと」ではなく、「自分が納得できる線を引けたとき」にあると感じています。だからこそ私の教室では、点数をつけたり、上手・下手を判定したりすることはありません。
「失敗か成功か」にとらわれず、ご自身の感覚で「これでよし」と思える瞬間を一緒に見つけていく。それが、大人の初心者の方にこそ味わっていただきたい時間だと考えています。

書きたい字を自分で選ぶレッスン

当教室の最大の特徴は、課題の字をこちらで指定しないことです。私は学年ごとの課題やレベル別のテキストを用意していません。
「今日は何を書きたいですか」とお聞きするところから、レッスンが始まります。漢字でも平仮名でも構いませんし、ご自身のお名前、好きな言葉、季節の一文字、なんでも結構です。選んでいただいた字を、その場で私が解説しながらお手本にしてお書きします。
先日は「結婚式の芳名帳をきれいに書きたい」という大人の方がいらっしゃいました。芳名帳と祝儀袋の名前書きを軸に、筆ペンの持ち方からお伝えしました。別の方は「お礼状を毛筆で書いてみたい」と短い和歌を選ばれ、抑揚やバランスをじっくり練習されました。
自分で書きたい字を選ぶ、というのは一見すると気軽なようでいて、実は深いプロセスです。「自分は何を書きたいのか」を考える時間そのものが、書道の入口になります。私はこれを「自主性のある書」と呼んで大切にしています。自主性のある書とは、課題に従うのではなく、書く対象を自分の意思で選び、終わりも自分で決める書き方のことです。

毛筆・硬筆・筆ペンまで柔軟に相談可能

「大人の習い事として書道に興味はあるけれど、毛筆だけだと続けられるか不安」というお声もよくいただきます。当教室では、毛筆だけでなく、硬筆(鉛筆など)や筆ペンも、ご希望に合わせてお選びいただけます。
たとえば、ご祝儀袋・芳名帳・のし書きを上手に書けるようになりたい方には筆ペンを中心に。手紙やはがき、宛名書きをきれいに整えたい方には硬筆を中心に。じっくり書道の世界に入っていきたい方には毛筆をおすすめする、といった具合に、目的に合わせて道具をご相談しながら決めていきます。
ひとつの教室の中で毛筆・硬筆・筆ペンを行き来できることは、大人の初心者の方にとって大きな安心材料になると感じています。「今日は筆ペンの気分」「今日はじっくり半紙に向かいたい」といった気持ちの変化にも、その日の道具で応えていただけます。
当教室は2008年に幼児教室の一室で講師業をスタートし、2024年に現在の板橋区板橋三丁目のアトリエへ移転しました。十八年近く板橋の地で書道を続けてきた中で、大人も子どもも、その人らしい書を見つけていく場でありたいと考え続けてきました。

月謝制と都度払い・板橋区役所前で通いやすい

「大人の習い事は、忙しい時期に通えなくてもったいない思いをすることが多くて」というお声も、よくいただきます。そこで当教室では、月謝制と都度払い制を併用しています。月謝は8,000円(家族割引:2人で15,000円)、都度払いは1回3,000円、初回体験は1,500円です。
都度払いは「今月は2回しか行けないかもしれない」という方や、まずは雰囲気を試してから決めたいという方に好評です。先日も「8年前に辞めた子が、『先生、また習字を教えて!』と来てくれました」というように、思い立ったときにふらりと足を運べる教室でありたいと考えています。
レッスン日は2026年4月から水曜日に変更となり、月3回の開催です。アトリエのオープン時間は午後3時から6時まで、その中の1時間を都合のよいタイミングでお使いいただけます。会社員の方なら、平日の早い時間に半休を使って、主婦の方なら、お子様のお迎え前のひとときに。お一人おひとりの暮らしのリズムに、書道の時間を組み込んでいただけます。

アトリエは東京都板橋区板橋3-4-9 メゾン・ド・フルール1階の「TOKYO SOCIAL DESIGN」内にあり、都営三田線板橋区役所前駅から歩いてすぐです。トイレも筆を洗える場所もありますので、初めての方も気兼ねなくお越しいただけます。詳しくはホームページをご覧ください(https://shin-sheika-shodo.amebaownd.com/)。

墨をする時間が大人の心を整える

当教室のレッスンは、墨をするところから始まります。これは大人の方にこそ、ぜひ味わっていただきたい時間です。
最初は硯に水を落とし、固形墨をゆっくり動かしていきます。耳をすますと、墨が硯にあたる音が聞こえます。少しずつ立ちのぼってくる墨の香り、指先に伝わる粘り、白い水が黒く染まっていく変化。五感をひとつずつ目覚めさせるような時間です。
私はこの時間を「書く姿勢を整える儀式」と捉えています。仕事や家事から離れて、自分の手元と呼吸だけに意識を向ける。ほんの数分のことですが、書き始めるころには気持ちが落ち着いていることに、多くの方が驚かれます。
「上手に書きたい」よりも、まず「楽しく書きたい」。そう思っていらっしゃる大人の初心者の方にこそ、この墨をする時間を体験していただきたいと願っています。


本コラムは、書道家でアトリエわんぱく主宰の河邊真(東京都板橋区・アトリエわんぱく)が、大人の初心者向け書道教室の指導経験をもとに執筆しました。

【一言まとめ】
書道は、上手に書くためのものではなく、自分の「書きたい」という気持ちを形にするためのものだと、私は思っています。大人の初心者の方こそ、自由で楽しい書の世界を味わっていただけるはずです。

【こんな方はご相談ください】
・ 大人になってから書道を始めてみたい方
・ お手本どおりではなく書きたい字を自由に学びたい方
・ 毛筆だけでなく筆ペンや硬筆も相談したい方
・ 月謝制ではなく都度払いで通いたい方
・ 板橋区役所前エリアで書道教室を探している方

まずはお気軽にご相談ください。アトリエわんぱくのホームページ(https://shin-sheika-shodo.amebaownd.com/)から、ご質問・体験のお申し込みを承っております。

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河邊真
専門家

河邊真(書道家)

アトリエわんぱく

年齢やレベルを問わず、書きたい字を自分で決める自由な書道教室。生徒の自主性を尊重し、特性にも寄り添いながら柔軟に指導。自分のペースで通える都度払い制も導入し、安心して自己表現できる場づくりを目指します

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