トルコ人のビザ免除停止論について

萩台紘史

萩台紘史

テーマ:ニュース

埼玉県川口市や隣の蕨市に約2,000人が暮らしていると言わるトルコの少数民族クルド人
彼らは90年代前半ごろから埼玉県南部で暮らし始めましたが、人数の増加によって一部のクルド人と近隣住民との間でトラブルが増加し、近年問題視されるまでになりました。
そこで、トルコに対し現在は免除されている「短期滞在ビザ」の取得を推奨する措置(ビザ取得勧奨措置)が先月末の国会で初めて論議されました。

「ビザ取得勧奨措置」とは

査証(ビザ)免除措置の対象である観光客または短期商用旅行者であっても、前もって日本大使館または総領事館で査証(ビザ)を取得することを勧奨するものである。
コロンビア人に対する査証取得勧奨措置の継続について

つまり本国で事前にビザを取得しなければ、日本入国時に厳格な入国審査が行われ、結果として入国できないおそれがあるというものです。

現在日本がこの措置を行っている国は2ヵ国あります。
・ペルー(令和7年解除予定)
・コロンビア

ビザ免除措置とは

現在日本は71の国と地域に対しビザ免除措置を行いっています。
これらの国・地域の方はパスポートさえあれば日本を訪れて観光などを楽しむことができます。
※最大滞在日数は90日・30日・15日と国・地域によって異なります。

ビザ免除措置と難民申請の関係

今回トルコに対してのビザ免除措置をめぐって問題となっているのが、パスポート一つで来日して難民認定制度を利用(難民申請)する方がいることです。
難民として認定されるまで審査期間は数年間に及び、審査中は日本に在留することができます。
そのため、就労目的で来日するクルド人を増やす原因になっているとされています。
※実際に令和5年の難民申請者数上位10ヵ国中、ビザ免除措置国はトルコのみです。

ビザ免除停止を求める世論

これまでも就労目的の不法滞在者が問題とされビザ免除が一時停止されている国は3ヵ国あります。
・パキスタン
・バングラデシュ
・イラン
いずれもビザ免除停止により不法滞在者は激減しているため、トルコに対しても同様の措置を望む声は高まっています。

「ビザ取得勧奨措置」による期待

入管関係者からも今回のビザ取得勧奨措置が導入されれば「かなり就労目的の抑止になるだろう」との声があります。
就労ビザなどを取得して日本に在留し、近隣住民との関係も良好なクルド人の方もたくさんいらっしゃいます。
私も今回問題となっている川口市出身のため、このような方々がヘイトスピーチから守られ、近隣住民の方々も安心して生活できるようになるのではないかと期待しています。

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萩台紘史(行政書士)

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