夫から離婚を切り出された。熟年離婚の心得は?【夫婦再構築Q&A】
こんにちは
ピリアロハカウンセリングの緒方リサコです。
今回のご質問は、「そろそろ、お子さんの手が離れてくるご夫妻」からです。
女性は、「今までは子育て一本だったけれど子供の手が離れてくるのでそろそろ自分のこともやっていきたいな」と思っておられるタイミング。
一方で男性は「いやいや別にそんな大変なことしなくても、自分が今まで通りか、より一層稼いでくるので少しはゆっくりした時間を過ごせば?」と思っておられることが多いです。
妻であり、そして母である女性が、「私は、これから自分の人生を大事に生きたい!」と話したとしても、夫から「そんなことをする必要ない!」と抑えつけられたら恐い、というところから、なんだかぎくしゃくした夫婦関係に陥ってしまいます。
実は、こういう状況は少なくありません。
そもそも、ある一定の年齢より上の方には、子育て中の女性が外で働くことに対しての罪悪感が残っています。子供を預けて働くよりは、自分が家にいて子育てをしようと考えている方が多いです。
また男性側は、女性が家にいることで、「家のことは妻がやってくれている。だから僕は外でもっと頑張る」と感じ、ときには、土日を返上しながらも、経済的な安全を保つために頑張ります。
家の構造としては
(夫)「稼いでいる」/(妻)「稼いできていただいてる」
(夫)「家のことをやってもらってる」/(妻)「家のことをやっている」
という、共依存的な上下の、縦の関係性になっている場合が多いです。
子育てが落ち着いてきたときに、それぞれのやりたいことに対して、「お互いに応援しあっていく」「横に並んでお互いにサポートしていく」という、縦の関係から横の関係にスムーズに移行できればいいのですが、そうとは限りません。
どうしても長い間、「助け合う」という縦の関係性の中で上手くいっていると、「支え合う」という横の関係性にスムーズに移行しにくい場合が出てきます。
女性は、「産まれてから、○○家の娘として、そして結婚後は妻として嫁として子供の母として生きてきた。これからは私個人としても生きていきたい」という気持ちになります。
一方で夫は、妻が妻らしくいるために自分が稼いでくることが、自分のアイデンティティーでもあったので、妻が自力で稼いでお金を得て自由に生き生きしだすと、「あれ、自分の役目って無くなるんじゃないか?」という恐怖におののき、応援したくても「行かないでくれ」ていう気持ちになってしまうのです。
それによって女性側は「私のことを、全然、分かってくれてない」という不満を抱えてしまいます。
ですので、これからは「横の関係性になる」というところがポイントです。
男性側が「子供が自分の人生を生きていくために、自分達も前向きに生きていこうね」という考えになったときには、縦の関係性が変わって、横の関係性になっていきます。
しばらくの間それが定着するまで、ぎくしゃくして当然だと思っていれば少しは気持ちが楽になるでしょう。
そして、会話の内容も子供の話(ふたりの共通項)から、仮に内容が分からなかったとしても、「それぞれの時間の中で得ていること」や「手にしていること」を共有しあっていく。
お互いに話をして、聞いて、受け止めて、「そうなんだ。そうだったんだね」「楽しかったんだね。辛かったんだね。」と言いあい、「助けあう関係性」から、「支え合う関係性」に移行していくと素敵です。
もし、今ぎくしゃくしているとしても、それは次の関係性へのステップ途中、移行期間として考え、もし上手くいかないときには、あらためて次どうしたらいいのか?と考えられるといいのではないかなと思います。
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