産後クライシスのご相談後編 対処法について
こんにちは、夫婦カウンセラーの緒方リサコです。
夫の浮気を疑う妻Nさんと、否定し続ける夫Sさんの夫婦カウンセリング事例をみながら、このようなとき「真実を知るために妻ができること」についてお話します。
まず今回気になったのは、妻Nさんが「本当に浮気をしていないなら、それを証明してほしい」と夫Sさんに頼んでも、「(浮気なんて)ありえない」「気にしすぎだ」と言うだけで何も行動しようとしないことでした。
(今回のように、妻が夫に対して「〜して!」と言っても、素直に応じてくれないケースは多くみられます)
しかしカウンセリングを進めていくと、徐々に夫Sさんの姿勢が変わり始め、最終的には「妻を安心させるために、できることは何でもやります」とおっしゃるまでに。
詳しいカウンセリング内容を知りたい方は、次の動画をご覧ください。
ご相談者さまのプロフィール
Sさん(男性・35歳) Nさん(女性・32歳)
夫Sさんの携帯電話に(過去に関係のあった)女性から着信があったことをきっかけに、妻Nさんは「浮気をしているのでは…?」と疑うようになる。
しかし夫Sさんは「浮気はしていない。誤解だ」と否定し続け、一向に話し合いが進まないという。
カウンセリング内容:妻『(浮気していない)という証明を何もしようとしないのが私には理解できない』夫『何を言っても信じてくれない』
カウンセラー緒方
「(自分の愛する)妻、家族を守るために、事実をきちんと持ち出していかないと、妻Nさんが1人かわいそうだよね。
信じたいのはもちろん夫だけど、一方で相手の女性が言っていることも本当そうだなって感じてしまう部分もあると思うし、情報をつなぎ合わせればそうだなって思うものもあると思うのよ。
だとしたら、どんなことをしてでも浮気はしていないという証明をしていかないと、あなたが変人になったまま終わってしまう可能性が出てくるんだよ。どう思う?」
夫Sさん
「そうですよね、でも僕が変人なのか…?」
カウンセラー緒方
「もちろん相手(の女性)が変人かもしれない。
ただあまりにも相手の方の言っていることが一貫していて、それなりの証拠もあるとなると、つじつまが合っていると思うのは自然なことだよね」
夫Sさん
「(相手の女性は)ストーカーみたいな人で警察にも言おうと思っているような人。そんな人からの着信に何でそんなに応対するわけ?」
妻Nさん
「家族に迷惑がかかったら嫌だし、怖いから。無視し続けていたら、また家に来られたりとか…」
夫Sさん
「本当に嘘ばっかり、あり得ない」
妻Nさん
「そうやっていくら口で言われても、こっちには証拠があったり(相手の女性は)何を聞いてもすんなり答えられて、つじつまも合っているし。
でも夫は『そんなのあり得ない』『気にしすぎだ』しか言わない。私に信用されるような行動は何もしないじゃん」
夫Sさん
「それはNちゃんが疑ってるからさ。疑ってる人から見たら…」
妻Nさん
「っていう風に、私のせいになるから。もう正直(夫が)怖いです。こんなに平気な顔をして嘘がつけて」
カウンセラー緒方
「もし(浮気を)していたとしたならばって事ね」
妻Nさん
「でも嘘じゃないっていう証明を何もしようとしないのが、私には分からないし」
カウンセラー緒方
「妻Nさんを安心させてあげる為には、何ができそう?
自分の身の潔白は、自分が知ってるからいいとするじゃない。
でも隣にいる大事な人を安心させてあげる為に、何ならできそうかな?」
夫Sさん
「妻が安心できる行動…?」
カウンセラー緒方
「そうね、Nさんが安心できる行動が大事だよね。
ただ今起きていることを(解決させて)安心させてあげることによって、これからSさんがとっていかれる行動がより一層(妻Nさんの)安心をアップデートしていくと思うのね。
だからまずは今の時点で安心させてあげることで『やっぱり夫を信じて良かった』と思えるわけじゃない。今話していた一連のことに関して安心させてあげるには、何ができそうかな?
反対に、妻Nさんを安心させてあげられる何かがあれば『なんでもやる』という感じではある?」
夫Sさん
「はい、そうですね」
カウンセラー緒方
「だとしたら、反対に妻Nさんにどうしたら安心できそうか聞いてみる?」
夫Sさん
「そうですね」
カウンセラー緒方
「ね、それも良いかもしれないよね。どう?どういうことをしてもらえたら、夫を信じて良かったと思えそう?」
妻Nさん
「今回のこと、うやむやにするつもりは全くなくて。
何事もなかったかのようにされるのが、私にとってはかなり侮辱なので。
(以前のことを乗り越えて)やっと最近ちょっと気持ちが通じ合えてきたかなとか、冗談も笑って言い合えるようになってきたのに…その矢先に…。
あわよくば(その女性と)復縁したいのか知りませんけど。
それは私の人格を軽視しすぎているし、傷つけるもの。そこまでされて、私は今の生活を続けていった方がいいのかな?というところまできたんですよ。
以前の出来事の方が(夫の)行動的には酷かったと思うけれど、別れたいとは思わなかったので。
彼への愛情を再確認した出来事でもあったし。
でも今回は、それでもかってなると…。
もし私の娘が同じような状況だったら、そんな悲しい思いをさせるために育てたわけじゃないって思います」
カウンセラー緒方
「辛いと思うもんね、本当にね。
でもNさん、まずは真実を知る必要があるよね。
今はこっち(相手の女性が言っていること)の方が整合性がとれているようには感じるけれど、でも100対0ではない可能性もあるわけだし。
真実を知った上で、私(Nさん)はどうしていくか?そうでないと、『あの時、もうちょっと確認しておけば良かった…』というタラレバみたいな事になっちゃったら、また自己嫌悪に陥ってしまう可能性があるじゃない。
なので、今回の一連のことで、Nさんが真実を知るために、結果安心できるために夫Sさんにしていただきたいこと。
そこに関しては、やってくださるって今仰ってるから」
まとめ: 『何のために?』を明確にしておくと、夫婦の話し合いはスムーズになる
信じていた夫に浮気疑惑が浮上したら、冷静でいられる女性は少ないでしょう。
しかし、話し合いの度に夫を責めて、怒って、泣いて…という状態では、問題解決どころか夫婦関係はさらに悪化してしまいます。
今回のケースのように、夫に本当のことを話してもらう(浮気していないという証明をしてもらう)ためには、「喧嘩」ではなく「建設的な話し合い」をすることが大切です。
その時のコツとしては、話し合いの目的を明確にしておくこと。
そして、夫にしてもらいたいことがある場合は、夫自身が納得して行動に起こせるよう『どうして、それをする必要があるのか?』を話し合っておくことも大切ですね。
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