【小学校低学年】特性のある子に嫌なことをされたとき、親はどう伝える?〜感覚統合の視点から〜

大戸明奈

大戸明奈

テーマ:感覚統合

はじめまして。
リトミック講師として、子どもたちの成長に関わっています。

発達障害コミュニケーションの資格を取得してから、日々子供達と関わる中で、

「どう関わればいいんだろう」
「これでいいのかな」と悩む保護者の方の声を多く耳にしてきました。

このコラムでは、感覚統合やリトミックの視点を通して、
子育てが少し楽になるヒントをお伝えしていきます。

読んでくださる方の気持ちが、少しでも軽くなるような内容をお届けできたら嬉しいです。

本日のコラムのテーマは
「やめてほしいのに、うまく言えない」
「嫌なことをされたのに、我慢してしまう」
特性のあるお子さんとの関わり方について、生徒の保護者の方から質問がありましたのでその事についてお話していきたいと思います。


小学校低学年の子どもにとって、人との距離感はまだ発達途中です。
特に、特性のあるお子さんとの関わりの中で、戸惑う場面も少なくありません。

そんなとき、親として大切にしたい関わり方があります。

■ まずは“気持ち”を一番に受け止める

「それは嫌だったよね」
「怖かったね」
「話してくれてありがとうね」

子どもが安心して話せることが、何より大切です。
ここで「でもね」と理由を説明するのは、少し待ちます。

まずは、子どもの気持ちにしっかり寄り添いましょう。

■ 感覚統合の視点で見る「行動の理由」

特性のある子の行動は、「わざと」ではなく
感覚の受け取り方や身体のコントロールの難しさから来ていることがあります。

例えば
・力加減がうまく分からない(強く触ってしまう)
・距離感がつかみにくい(近づきすぎる)
・やめたいのに止められない(衝動性)

これは、脳と身体の感覚のつながり(感覚統合)が未発達なために起こることがあります。

「あの子はね、力の加減や止めることが少し難しいところがあるんだ」

このように、“違い”として伝えることが大切です。

■ でも「我慢していい理由」にはしない

感覚的な難しさがあるとしても、

「だから仕方ないよ」
「あなたが我慢しようね」

になってしまってはいけません。

「でも、嫌なことをしていいわけじゃないよ」
「あなたが我慢する必要はない」

と、はっきり伝えます。

■ “やさしさ”と“我慢”は違う

低学年の子は、「いい子でいなきゃ」と思うほど我慢しがちです。

だからこそ、具体的に行動を教えます。

「やめてって言っていいよ」
「嫌だって伝えていい」
「その場を離れていい」
「先生に言って大丈夫」

自分を守る行動は、とても大切な力です。

■ 身体を使った安心のサポート

感覚統合の視点では、子どもは「安心できる身体の状態」があると
気持ちも落ち着きやすくなります。
まだ小さい子供にはぎゅっと抱きしめるなどの体感覚が効果的です。

こうした関わりは、不安や緊張をやわらげ、
「大丈夫」という感覚を身体から育てていきます。

■ 親は“安心基地”になる

「ママ(パパ)はあなたの味方だよ」
「困ったときはちゃんと守るからね」

この言葉と関わりが、子どもにとっての安心の土台になります。

■ 無理に仲良くしなくていい

「みんなと仲良く」は大切なことですが、
無理をして関わり続ける必要はありません。

距離をとることも、自分を守る大切な力です。

子どもが「自分を大切にしていい」と感じられる関わりを、
日々の中で少しずつ積み重ねていきたいですね。

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大戸明奈
専門家

大戸明奈(リトミック講師)

合同会社OTOあんどっと

子どもの脳や体の土台を作る「感覚統合」を月齢・年齢に合わせ、リトミックで楽しく導入し、保護者にも理論的に情報を提供。個々の優位感覚に合わせた柔軟な指導で、自分らしく生き抜く力も育みます。

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