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仕事を成功に導く万能ツール、それがリーダーシップ。人としての魅力が深まるもの

リーダーシップを戦略的にディレクトする人材育成コンサルタント

折戸裕子

折戸裕子 おりとゆうこ
折戸裕子 おりとゆうこ

#chapter1

リーダーシップは一握りの持ち物ではない 誰もが持ち得る万能コミュニケーションツール

 「リーダーシップというと、ある特定の人だけが持ち得るもの、と思われがちですがそのようなことはありません。誰もが持つことができ、人が人として生きていくために持っていたい『万能コミュニケーションツール』だと私は思っています」こう語る「株式会社current links」代表の折戸裕子さん。彼女は若手層、管理職層、経営トップ層、それぞれの立場に必要なリーダーシップをオリジナルメソッドを使い戦略的に指導しています。

 折戸さんのコンサルティングは、立場や目的にあわせたリーダーシップやメソッドを身につけられるよう実践的です。しかしリーダーとして人を束ねるためのスキルだけに徹したプログラムではありません。リーダーとしての一番肝心な個人の資質を磨き、本当のカリスマ性を発揮できるように編み出されています。

 「リーダーとしての中核となるところは、実は人柄なんですね。哲学的な言い方をすれば徳のある人です。魅力的なヒューマニティ、人間力があるとも言えます。例えば、同じ言葉を発っしても、他の人が言っても響かないのにある人から聞くと胸に刺さる。こうしたことは経験があると思います。言葉の中にその人の魂が入っているというのでしょうか。発せられた言葉が、どこかからの借り物だったりすると、相手はその人と言葉が一致していないことを見透かしてしまいます。そこを積み上げていき、一致させることが重要です」と折戸さんは説きます。その肝の部分を築きあげる積み上げ方が、折戸さんのメソッドにはあります。

#chapter2

人材を活かす役目がリーダー 成績トップの人間だけがなるものではない

 折戸さんは若手層にこう訴えかけています。「リーダーは誰でもなれるものだと私は確信しています。リーダーは業績や成績が一番の人間がなるもの、と潜在的に思い込んでいる方が多いかと思います。実はそのようなことはありません。一番でなくても構わないのですね。業務を達成するために必要なメンバーを集い、得意な人にその業務をお願いすれば良いのです。リーダーには、やらなくてはいけないことが他にあります。メンバーをどう活かすかを考え実行するのが役目。リーダーがリーダーシップを発揮できるようにすることが重要です」

 例えば、メンバーの特性を上手に自分の時間とチャンスを使って伸ばすことは、リーダーシップの発揮でもあると折戸さんは言います。「リーダーは遠くからメンバーを眺めるものではなく、共に戦う共同体です。メンバーと同じ目線に立ち、スケジュールをオープンにして全員に腹を見せたり、時には、少し重ための会議に同行させ、メンバーの成長を促しながらチーム全体に利益のある業務を生み出したり。こうしたことは、メンバーの特性を伸ばすだけでなく、リーダーとメンバーとの信頼関係をより深く結ぶことにもなります」

 また、チーム編成の際、仕事のしやすい人だけでメンバーを集めたくなりますが、そこにも注意が必要と話します。「仕事のしやすい人というのは、自分と似たタイプになりがちです。または、お互い慣れているから説明を省いても通じるといったこともあるでしょう。感情的にはラクだとは思います。しかし、業務を遂行するために客観的な選択をするという観点は必要です。常に気持ち・感情と選択・行動を分けて考えることは大切です」

折戸裕子 おりとゆうこ

#chapter3

管理職層のリーダーシップの要 部下の世代背景や特性を知る

 若手層を統括している管理職層のリーダーシップは、若手層とは異なるノウハウが必要になります。今の管理職層も多くの悩みがあり、特に20代後半から30代前半の部下とのジェネレーションギャップに悩み、彼らを理解しにくいと感じているそうです。

 「この年代の若手層が成長してきた時代は、学校教育でも世界的にも暴力的な事件が多発していました。子どもには衝撃的すぎる時代のなか、幼年期、青年期を過ごしてきたのです。その影響は意識せずとも色濃く残り、生き方・仕事の仕方に表れています。こうした時代背景やそれを要因とする特性を理解しないと、正しい評価に結びつきません。そして少しずつですが、企業ではこの特性を反映させた評価方法も検討され始めています。管理職層はそこを知る必要があるのです。ただ若いからというだけでなく、世代の特性を把握すれば、相手の言動を理解しやすくなります。そうすれば、どのように指導すれば良いかも分かります。そして、的確に相手を見極める目力も養うことができます」

 各層に対してきめ細かい対応をしている折戸さんには大きな志があります。「リーダーシップを発揮することで、周囲が『この人の言うことは聴こう』と思ってくれれば、よりシンプルに伝わり意思疎通がスムーズになります。そしてコミュニケーション不足による無駄な時間が省けます。その生まれた時間で、これまで以上に新しいものを創造していける社会を実現できると信じています。これからもリーダーシップの可能性をもっと広めていきたいです」

(取材年月:2015年9月)

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折戸裕子

リーダーシップを戦略的にディレクトする人材育成コンサルタント

折戸裕子プロ

経営コンサルタント

株式会社 current links(current links, Inc.)

若手層、管理職層、トップ層それぞれに対応したコンサルティングを得意とする。リーダーに必要なスキルやリーダーシップを身につけることができ、より人間力を高めることができるコンサルティングに定評がある。

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