輸液ポンプの「ヒヤリ・ハット事例」
今回は漏れ電流について詳しくお伝えしていきます。
まず漏れ電流とは、リーク電流とも言いすなわち漏電を意味します。 電子回路で、理論上は電流が流れない(絶縁されている)箇所や経路で漏れ出す電流のことです。
医療機器における漏れ電流は接地漏れ電流、接触電流(外装漏れ電流)、患者漏れ電流
とあります。
詳細は下記のサイトをご覧ください
https://www.sun-eh.co.jp/medical/medical_standard/index.html
ここで臨床上抑えておかなければならない事をお伝えすると。
モニターや心電計のように患者さんに電極を付けて測定する医療機器や、低周波治療器の様な人体に電流を流したり、温浴を行う理学療法機器等において漏れ電流がJISで定められた基準を超えていた場合、患者さんを感電させる危険性が有るということです。
そもそも感電事故が起こらないように医療機器は設計されています。
しかし、感電を防止する絶縁機構に何らかの故障が発生した場合、感電のリスクが増えることは事実です。
身近なところではアースです。
電源コードの先端のコンセントプラグには2Pと3Pとあり、ME機器の基本は3Pです。
2枚のブレードの他長いピンが1本付いていますが、これはアースピンで余分な漏れ電流を地球に逃がす役目(保護接地)があり、患者さんを感電から守る役割があります。
よく3Pから2Pに変換するプラグを不要なのに付けて、保護接地の機能をわざわざ潰しているケースを目にします。
これは、自ら絶縁機能を故障状態にしていることになりますので、絶対にやめましょう。
アースは患者さんを電撃から守る安全機構の1つだと覚えて頂ければ幸甚です。