機器管理の人手が足りない時の対処法
一般的にMR機器管理の問題を解決するには臨床工学技士さんを雇う、人数を増やす事が良いとされていますが、私はME機器管理にはアウトソーシングだと思います。
なぜなら臨床工学技士の雇用には人件費が掛かる、機器管理以外の仕事を作る必要がある、他職種の職員に免許をとってもらいダブルライセンスで働いてもらう。
他の病院から臨床工学技士を派遣してもらう。など容易に人を雇えない事情が生じてしまうからです。
人件費と業務のバランス、他職種の職員に免許を取らせるための学校に通わせる費用、給料の保証、他病院への人材レンタルの交渉などどれも大変な現実です。
ここまでやらなくてもよい、必要な時に必要なだけのサービスを提供し、かゆいところに手の届く行き届いたサービスを提供してくれるアウトソーサーをお勧めします。
さて、150床以下の中小病院にとって臨床工学技士が居ない・少ないことによって起こるME機器管理の問題は深刻です。
しかし機器のメンテナンスに関して従来の病院の考え方では、故障したときにメーカーが迅速に対応(修理代替器を提供して早く修理してくれる)してくれればそれで十分という考え方が主流でした。
今でもこの考え方に支配されている病院は多いと思います。
しかし、何度と行われてきた医療法の改正により、すべての医療機関は所有する医療機器の自主的な保守点検を行うことを義務付けられ、病床数の多い大規模病院では早くから対応されてきました。
中小規模の病院でも少ないなりに臨床工学技士を雇用することで体性が整えられてきましたが、医療機器センターの調査ではまだ3割に満たない状態です。
また、少ない人数での運営やダブルライセンスでの運営では、本業に手を取られ機器管理が片手間になってしまったり、逆に専任では機器管理だけでは持て余してしまう問題があります。もっとも他の
業務(最近では内視鏡など)を掛け持ちさせれてば解決しますが、当の臨床工学技士がこのことに不満を持ち退職してしまうケース見受けられます。
中小病院のすべてが上手く行かないわけでは有りません。上手く運営できているケースも沢山あります。
しかし、上手く行っていないケースも沢山あります。
こんなときアウトソーシングの利用という選択肢もあるのです。ただ、まだ世に広まっていなく存在を知らないケースが多いと思います。
ME機器のアウトソーシングは法律で認められていて、少なからず業者も存在しています。
主に大規模病院の医療機器中央管理室で輸液ポンプやシリンジポンプを中心に各セクションから返球された機器を点検整備して払い出しの体制を整えるのが主業務です。臨床業務で忙しい臨床工学技士の指示下で機器管理業務をサポートしています。
これが本来広く知られる医療機器管理業者の姿です。