魅力の総合演出家ビジュアルブランディングプロデューサー斉藤典子

魅力の総合演出家ビジュアルブランディングプロデューサー

斉藤典子

外見から人間力をあげるイメージコンサルティング

　「自分が好きで着ている服装について、人からアドバイスを受ける」。正直、抵抗感があります。自分が好きで着ているのだから、他人にとやかく言われたくない。多くの人が同意見でしょう。誰しも“自分”が思っている“自分像（セルフイメージ）”が存在し、他者の意見を取り入れてそれを変えていくことは容易ではありません。服を選ぶことだけでなく、性格や考えなど、ココロにも同じことが言えます。しかし、失敗したり落ち込むこともあれば、「今の自分を変えたい」「変わるきっかけがほしい」とも考えます。そのため、自己啓発やカウンセリングなど、自身のココロと向き合って変化のきっかけを得るような方法も多くあります。一方で、「外見が変わると人生が変わる」ことがあるように、外見から内面が変わるという異なるアプローチ方法も存在します。

　「Atelier　Lumiere（アトリエ　リュミエール）」代表の斉藤典子さんは、外見力を磨くことで人の内面へもアプローチをするイメージコンサルタントです。その対象は個人へのコンサルティングだけでなく、企業にまで及びます。コミュニケーション研修やリーダーを対象とした育成など、自身の特性を伸ばす独自の研修内容は、会社の規模を問わず多くの引き合いがあります。

　斉藤さんはイメージコンサルタントとして仕事を始めた当時、自分のコンサルティングによってクライアントの人生が変わっていく姿を目の当たりにしてきました。「なぜ、外見の変化が人生にまで影響するか」に疑問を抱いた斉藤さんは、仕事と並行して心理学やコーチング、NLP、LABプロファイルなどの勉強を始めます。心理的な学問を学ぶことにより、「思考で起こす変化には不可能なことが、外見からのアプローチでは可能になる。それは、“魅せ方”を変化させることが、脳に直接的な影響を与えているからだ」と気付いた斉藤さんは、単なるイメージコンサルタントという枠を超え、「ビジュアルブランディングプロデューサー」として活躍の幅を広げています。仕事の中で得られた新たな気付きは現在、個人や企業に対してのコンサルティングでも発揮されています。

外見力を磨くと、一歩先の未来が「今から」手に入る

　例えば、こんな経験はありませんか？「結婚式などで奇麗な服を着た日は、寄り道をして帰りたい。ちょっとした買い物などで服に気を遣わず外出した際は、知っている人には会いたくない」。極端な例かもしれませんが、外見が異なれば自分自身の心境も人に対する接し方も変わります。また、自分が考える自分の価値（セルフイメージ）は、その人の全ての「行動」や「選択」に影響を与えます。そんな外見力を有効活用できるのが、接客サービス、販売業など人と会う仕事に関連している会社です。

　インターネットでの買い物が一般的になった今、小売業が勝つには人材力が不可欠です。服装などにメッセージ性を持たせることは、その人が「相手に何を伝えたいか」という、自分自身を能動的に発信できる有効な手段となります。また、外見を足がかりとして仕事への意欲や顧客への態度を見直すことで、その人独自の魅力が発揮されます。外見から内面を見直し、「伝えたい事」と「伝わる事」の一貫性をつくっていくというコンサルティングは斉藤さん独自のもので、それが「一歩先の未来をカタチにする」ことにつながっていきます。研修は外見力だけでなく、コミュニケーションやマナーまど、クライアントの要望によってパッケージではなくオーダーメードで提案。誰を相手にどんな所で、どんな商品をどう伝えていくかを考えることが重要で、そのコンサルティングも提供しています。

ビジュアルブランディングプロデューサーとして……

　1998（平成10）年に独立し、長年イメージコンサルティングとして活動してきた斉藤さん。元々は広告会社の営業職として勤務していた頃、イメージコンサルタントという仕事に興味を抱き勉強を始め、思い切って勤めていた会社を退職。何の準備もなしに20代で独立を決意しました。当時はイメージコンサルタントという職種すら知られていない時代でしたが、知り合いを通じて出会った人が「外見力を生かした社員研修」に興味を抱き、講師を任せてもらえるようになったそうです。それをきっかけに、紹介によって仕事の幅が広がり、現在のように仕事として確立できるようになりました。

　最近は企業研修だけでなく、学生向け研修・講演の講師・先生として登壇する機会も増えています。人の目を引く容姿とは裏腹に、繊細で登壇する際も緻密な準備を欠かさないという意外な一面がある通り、確かに、外見だけで人は判断できません。しかし、斉藤さんの考えは、あくまで「自分発信ができる外見をコンサルティング」することです。それが、単なるイメージコンサルティングではなく、ビジュアルブランディングプロデューサーとして活動する根底にあるのかもしれません。

（取材年月：2013年11月）

言葉からも見た目からも「伝わる」自己表現能力。両方を磨き、仕事に活かす独自の研修を提供

外見から人間力をあげるイメージコンサルティング

外見力を磨くと、一歩先の未来が「今から」手に入る

ビジュアルブランディングプロデューサーとして……

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