LOGOS年4月末世界市場レビュー2024
LOGOS 年7月末世界市場レビュー2024
2024年7月末主要指数
/2024年7月末 /2024年6月末/
ダウ工業平/40,824.79 (+5.8%)/39,118.6 (+1.1%)
S&P500指数/ 5,522.30 (+1.1%)/5,460.48 (+3.5%)
NASDAQ指数/ 17,599.40 (-0.8%) /17,732.60 (+6.0%)
日経225平均 /39,101.82 (-1.21%) /39,583.08 (+2.8%)
米ドル対円 / \150.03 /\160.90
ポンド/ \192.86 /\ 203.42
ユーロ/ \162.40 / \172.49
金 / 2,490.70 (+6.5%)/2,339.60 (-0.0%)
米 10年国債/4.38% /4.40%.
先月のポートフォリオレビューでは、円安の更新に対して、日米金利格差が縮小方向に行くまでは円高にはならないだろうとコメントしました。7月には政府の5兆円規模の介入により、円高の歯止めを企画したことよりも、インフレ沈静化に伴い米FRBが9月には政策金利を引き下げることがほぼ確実になったのと、月末の日銀政策決定会合で、金利を0.25%引き上げることが決まり、円は一気に150円割れまで進行しました。少なくとも当面は円安に歯止めがかかり、外貨建てポートフォリオは久々に為替差損を被る状況となりました。
米国の第二四半期GDPは年率2.8%上昇し、米国経済の力強さを示していますが、同時に失業率も多少高まり、減速の兆しが見えてきました。米国の第二四半期企業収益は順調に推移し、株価動向を支えています。そうであっても、半導体を中心に、米大型IT銘柄は瞬間的に急落を演じました。AIブームを背景に市場を圧倒してきたマウグニフィセント7の勢いには翳りが見えてきました。ですので7月の株価パフォーマンスは伝統大型銘柄中心のダウ平均の上昇に反し、NASDAQ指数は久々に遅行し、マイナスとなりました。
円安も手伝って急騰した日経平均は瞬間的に42,000円の大台に達した後、急反落に転じています。円安に歯止めがかかり、円高進行になれば相場の勢いは減速するでしょう。海外投資家は円安を歓迎し、積極的な日本株買いは縮小し、日本の企業収益も為替差益期待が減少します。
地政学的には混乱が継続しています。イスラエル・ハマス戦争の和平交渉は進展していません。フランスも議会勢力が分断しています。英国は新労働党政権の多くの改革案が提出され国民の支持は高いようです。イランでは穏健派の大統領が就任し、今後の注目となるでしょう。何よりも意表をつかれたのが、トランプ大統領の暗殺未遂事件と、その後の米国政治の展開です。老齢化が懸念されていたバイデン大統領は再選を断念し、大統領候補をハリス副大統領にバトンタッチしました。大統領選挙は振り出しに戻り息を飲むような展開となっています。波乱含みの状況下、証券市場は風波なく推移しています。しかし不透明感は高まっているように見受けられます。
LOGOSキャピタルパートナーズ
伊藤 武