LOGOS年2月末世界市場レビュー2024
LOGOS年4月末世界市場レビュー2024
2024年4月末主要指数
/2024年4月末 /2024年3月末 /2024年2月末
ダウ工業平均/37,815.92 (-5.0%)39,807.37(+2.1%) 38,996.39
S&P500指数/ 5,035.69 (-4.2%) 5,254.35(+3.1%) 5,096.27
NASDAQ指数/15,657.82 (-4.4%)16,379.46(+1.8%) 16,091.92
日経225平均/38,405.66 (-4.9%) 40,369.44(+3.1%) 39,166.19
米ドル対円/ Y157.70 Y151.34 Y150.13.
ポンド/ Y196.96 Y191.01 Y189.52.
ユーロ/ Y168.21 Y163.45 Y162.19
金/ 2,301.80 (+2.8%) 2,238.40 (+8.9) 2,054.90
米10年国債金利/4.68% 4.21% 4.26%
3月に世界株式市場は史上最高値を更新した後、4月は年初来初めて調整局面に突入しました。地政学要因は問題されても本来は懸念されるほど世界市場に悪影響を与えません。しかし今回株式市場はモロに影響を受けました。イスラエルの在シリアーイラン大使館攻撃に対する報復措置として、イランは直接イスラエル本土にミサイル及びドローンを発射しました。米国の支援のもと耐空ミサイルや砲撃が功を奏し、イスラエル本土への被害は回避されました。その後、イスラエルはイラン軍備や核施設への砲撃を実施しましたが、ようやく緊迫状況は緩和するに至っています。現在はイスラエル対ハマス和平交渉の期待も持ち上がっています。ガザ地区南端のラファへの侵攻が最大の懸念要因となっています。年初から注目してきた金価格は有事の金の実態を発揮しています。
地政学要因は別として、経済的要因では米国のインフレ沈静化が進まず、当初期待されていた政策金利の引き下げが遠のいています。雇用状況も良好で景気は相変わらず堅調に推移しています。それでも多少の翳りも見え始めてきました。地政学要因で米国議会が920億ドルのウクライナを中心とした救済法案を可決しました。劣勢のウクライナは当面息を吹き返すでしょう。米国では企業収益の好調も注目です。話題のマグニフィセント7は、テスラを除き絶好の決算を発表しています。そのテスラ株さえもCEOイーロン・マスク氏が中国で協力合意を取り付け反発に転じています。米国の政策金利も重要ですが、それに対し長らく長期の10年国債金利を注目してきました。4月には再び4.5%を上回っています。全くリスクのない利回りが長期に亘って5%近く得られるのであれば、リスク資産の株式投資には警戒感が高まります。米大統領選挙もあと半年に迫っています。トランプ候補はポルノスターとの関係隠蔽工作で検挙され法廷で釘つけになっています。米国の茶番劇はますますエスカレートするでしょう。
岸田総理は米国で国賓扱いを受け、議会公演も行い外交的に人気稼ぎを目論んでいます。そうであっても国内の自民党に対する不信は高まる一方です。連休の最中に為替介入が実施されたようで、円安は乱高下状況となっています。でありながら世界は日本が急速に金利を引き上げることはあり得ないと観測しています。早急な円高はないとの判断です。
世界状況は混沌としています。これらの状況下、当面の株式市場は一進一退期待が妥当な観察と考えます。
LOGOSキャピタルパートナーズ
伊藤 武