LOGOS 8月末世界市場レビュー2023
LOGOS年3月末世界市場レビュー2024
2024年3月末主要指数
/2024年3月末 /2024年2月末
ダウ工業平均/39,807.37(+2.1%)/ 38,996.39 (+2.2%).
S&P500指数/ 5,254.35(+3.1%)/ 5,096.27 (+5.2%).
NASDAQ指数/ 16,379.46(+1.8%)/ 16,091.92 (+6.1%).
日経225平均/ 40,369.44(+3.1%)/ 39,166.19 (+7.9%).
米ドル対円/ Y151.34/ / Y150.13.
ポンド/ Y191.01 / Y189.52.
ユーロ/ Y163.45 / Y162.19
金 / 2,238.40 (+8.9)/ 2,054.90 (0.0%).
米10年国債金利/ 4.21% / 4.26%.
3月の世界株式市場は新高値を更新続けていますが、さすがに高原状態から上昇ピッチは鈍化しました。米国のインフレ基調は低下を継続していますが、3月の消費者物価指数は3.2%上昇し、米FRB が重視する指数PCEも下げ止まりとなり、年内の政策金利引き下げは、初回6月以降年内は3回ほどの引き下げに留まる予想となり、根強いインフレ基調に対する懸念が若干ながら高まりました。しかし米国景気に対してはほぼ不況は回避できる見通しがコンセンサスとなっています。日本はついにマイナス金利政策を脱皮し、金融政策正常化の第一歩を踏みだしましたが、当分は金利上昇には至らないとの見通しとなり、欧米との金利格差の縮小はないとの判断のもと一層の円安に展開し、1米ドル152円台を付けています。日経225平均株価は4万円の大台乗せとなり、米ダウ工業平均指数を上回るに至っています。相対的割安感に伴い、昨年に引き続き春闘の賃上げは予想以上となりつつ、企業の設備投資活動も高まり、新NISAなども標榜し強気論が支配しています。
他方、地政学要因は悪化する一方で、金利は高止まりでも金価格が急騰しました。当然のことながら、米大統領選は予備選挙でバイデンとトランプの一騎打ちが決定となり、現時点ではトランプ優勢の様相となっています。欧米の金利は大きく下げる見通しは立たず、景気はこのまま復活し、企業収益も増益基調を継続する様相のもと、世界株式市場は高値圏を継続する基調を維持しています。有事の金価格上昇は不穏な予兆となり得ることに注意すべきでしょう。
LOGOSキャピタルパートナーズ
伊藤 武