PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

「産後ドゥーラ」として、産後のお母さんと赤ちゃんの暮らしを支える

保育士と介護福祉士の資格を持つ子育てのエキスパート

中山きよ美

保育士と介護福祉士の資格を持つ子育てのエキスパート 	中山きよ美さん
赤ちゃんをあやす中山きよ美さん

#chapter1

お母さんの体を休め、育児に専念できる環境づくりをお手伝い

 「出産して母親になることは女性だけが得ることのできる素晴らしい経験。子育ては素敵なことだとお母さんに感じてもらい、笑顔で育児を楽しんでもらいたい」

 そう明るく話してくれたのは、「産後ドゥーラ」として産後間もない女性に寄り添い、赤ちゃんとの暮らしをサポートする中山きよ美さん。産後ドゥーラとは、子育てが軌道に乗るまでの期間、赤ちゃんのお世話や家事全般などの日常生活のお手伝いをする専門家です。

 出産直後の女性は、体力も消耗し、血の巡りが回復するのに約1カ月かかると言われています。特に新生児期の赤ちゃんは昼夜問わずの授乳でお風呂に入るタイミングも自由に取れず、「休みたくても休めない」のが現状。

「親元から遠く離れていたり、家庭の事情で里帰り出産という選択をせず、お父さんお母さん二人で赤ちゃんのお世話をしている家庭が増えている」と話す中山さん。そんな家庭をサポートするための産後ドゥーラとしての業務内容は、掃除、洗濯、料理などの家事全般はもちろん、沐浴、離乳食作りなどの赤ちゃんのお世話までと多彩です。さらに赤ちゃんからの「眠たい」というサインをキャッチし、タイミングよく睡眠につなげてくれます。

「サポートする家庭にお伺いしたら、まずは要望を伺い、授乳のタイミングを考えて段取りを立てます。赤ちゃんが寝た後、ご希望の家事を行います」。家事代行との大きな違いは赤ちゃんのタイミングで睡眠へ導入してくれることと、沐浴などのお世話もできるということ。育児のエキスパートであり、家事代行のプロでもある産後ドゥーラ。赤ちゃんの泣き声を心配することなく、安心して赤ちゃんを預けて体を休めることができる嬉しいサポートサービスです。

 要望があれば早朝や深夜も対応し、近所への簡単なお買い物や離乳食の作り置き指導を行うことも。「海外では家事代行やベビーシッターの利用は一般的。日本でも私たちのような存在が身近にいることをもっと知ってほしいし、気軽に頼ってほしい」と話してくれました。

#chapter2

三人の育児経験と、約20年の保育、介護の仕事で培った知識を今に活かす

 三人の男の子の母でもある中山さん。16年間、専業主婦として育児と家事に専念した後、故郷の香川から東京に移住。仕事を掛け持ちしながら子育てに向き合いました。

 中山さんの強みは、「ワーキングマザーであり、専業主婦でもあったという経験」、そして「保育士であり、介護福祉士の資格も併せ持つ」ということ。

 これまでサポートしてきた件数は500以上。家庭の事情からワンオペ育児に奮闘する方や、仕事と育児を両立したいという方、赤ちゃんのお世話と老いた両親の介護を同時に行う、いわゆる“ダブルケア”に直面している方…さまざまなケースに対応できる柔軟さと安心感があります。

「ゼロ歳児のお母さんは母親としても生まれたて。不安や疑問があって当然なんです。一人で抱え込まないで、なんでも相談してほしい」。中山さん自身、子育てを楽しんできたからこそ、これから母親になる女性にも、赤ちゃんと向き合い育児を楽しんでほしいと話します。

 第一子の出産時にお手伝いをした方から「第二子も中山さんにお願いしたい」という依頼や、「旅行から帰ったら、一番に中山さんのご飯が食べたい!」などの嬉しい依頼もあるそう。

「あちこちに娘や孫がいるような感覚ですね」。そう話す中山さんの笑顔は愛情に満ちていました。

中山きよ美さんの料理

#chapter3

柔軟な姿勢と、温かな眼差しで…育児に向き合う女性の要望に対応

 「世界一上等な畑に、世界一上等な種をまいたとしても、上等な花が咲くとは限らない。水や肥料、太陽の光がなければきれいな花は咲きません。育児もこれと同じです」

 学生時代の師より授かった教えは、今でも中山さんの胸で温められています。「必要なタイミングでそれぞれのお母さんに必要な情報とサポートを提供、または提案することが大切」と言う中山さん。育児に向き合う女性の繊細な心模様や要望を汲み取ります。

「出産場所や出産方法、育児生活…お母さんそれぞれに理想とする赤ちゃんとの関わり方があるからこそ、『こうあるべき、こうすべき』という押し付けはしません。依頼者からの希望はもちろん、『もしかしたらこんなこともして欲しいのかも』と潜在的な要望を察知し、提案する姿勢を大切にしています」と中山さんは話します。

 自身が展開するサポート内容だけでなく、行政から無料で受けられる支援や、子育て関連施設などの情報も常にリサーチし、ストックしているという中山さんは、育児のことならなんでも相談できる頼もしい存在。

「妊娠期間中に一度お話しをさせていただいて、ご家庭の状況を把握した上で産後のサポート内容をプランニングさせていただくと、産後、スムーズにサポートに入れます。『具体的な希望はないけど不安』『話だけでも聞いてみたい』という方も歓迎です!」

(取材年月:2019年8月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

中山きよ美

保育士と介護福祉士の資格を持つ子育てのエキスパート

中山きよ美プロ

産後ドゥーラ

ヴィヴァン

保育士、介護福祉士、ベビーシッターとして務めた約20年の経験を活かし、産後のお母さんの生活をサポート。家事や育児を手伝いながら体を休める時間を提供し、安心して赤ちゃんのお世話ができる環境づくりを行う。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ東京に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または朝日新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO