解決策でなく課題を意識しましょう

久富徹

久富徹

テーマ:プロジェクトマネジメント

先日、近所の馴染みの店に行ったところ、オーナーがこのようなことを話していました。曰く

飲みに行った店が1500円で3杯飲めるチケットを売っていた。通常営業時間前に1時間早めに開けて、チケットを買ってもらい、すぐに作れる3杯を提供している。お腹が空いた人には1杯分のチケットでちょっとしたおかずを選ぶことができる。これはいいな、と思った。自分の店にも導入したい。


ということで、これは新しい取り組みをやりたいと言うことなのだな、ということは分かりましたが、この取り組みをやることで何を改善したいのかが私には分かりませんでした。例えば、

  • 自分の店になぜ客が来ないのか
  • 自分の店はどの時間帯が空いているのか
  • 自分の店に誰を呼び込みたいのか
  • 自分の店でこの取り組みをやって利益は出るのか


などが考えられていないようでした。

皆様お気付きのことかと思いますが、「通常営業時間前に一時間早めに開けて、チケット制で3杯だけ提供する」目的は

  1. 土地や設備の稼働率向上
  2. 通常営業時間より早い時間から安く飲みたい見込み客へのアプローチ
  3. 粗利の向上


などが挙げられます。ひっくり返すことでどういう課題を解決しようとしているかが明確になります。

  1. 1日6時間の営業であれば、支払っている家賃のうち1/4しか売り上げに貢献していない。固定費が売り上げに占める割合が高すぎる。
  2. 早い時間に軽く飲みたい人にとって、今の営業時間や価格帯が合っていない。
  3. レギュラーメニューのフードは、原価が高く調理にも時間がかかる。粗利を圧迫するし、限られた時間で多くの顧客にフードを提供することができない。


つまり、1500円でチケットを3杯売ることは、飲み屋の経営者にとって課題ではなく解決策の一つに過ぎません。

では、これと同じことがソフトウェア開発のプロジェクトではどのように起きるのでしょうか。弊社ブログでは、AIコーディング導入を例に、プロジェクトマネージャーが見落としがちな「本当の課題」について考えます。ぜひご一読ください。
あなたが見るべきは解決策ではない | 合同会社 傾聴

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久富徹
専門家

久富徹(プロジェクトマネージャー)

合同会社傾聴

プロジェクトマネージャーとしてソフト開発に携わり、発注者と受注者の橋渡し役を担う。双方の認識のずれや言いづらさを整理し、言語化されていない要望や不安をくみ取り、現実的な着地点へ導きます。

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