「住みながら家を売る」って、やっぱり不安?でも大丈夫!
引っ越しは、心と暮らしの大移動
皆さんは、引っ越しが好きですか?
「あんなに大きな物が動くなんて考えただけで無理」と言った友人の言葉を、ふと思い出します。
引っ越しは確かに大変です。家具や家電、家中の荷物をまとめて運ぶ前に、いらない物を見極めて整理しなければなりません。
越す前にやろうと片づけに取りかかってみると、その量に驚き、まるで果てしない戦いに挑んでしまったような気分になることもあります。
それでも、「今やらなければ、二度とできないかもしれない」と思うと、やる気が湧いてくる。
そうして片づけを進めた先には、ゴミ袋の山。不要な物の多さに、私たちは愕然とするのです。
断捨離は、引っ越しで強制的に進む
引っ越しは、断捨離を強制的に進めるきっかけになります。
たとえば、生まれたときからずっと住んでいる家。長年暮らすうちに、広い家ほど物がどんどん溜まっていきます。
結婚して出ていった子どもの部屋に、高校時代のまま学習机や工作が残されていたり、年に一度も帰省しなくなった子どもたちのために、押し入れには布団がぎっしり詰まっていたり。
こうした家で、ご両親が高齢になると、「そろそろ片づけないと」と思っても、体も思うように動かず、頭もすっきりしていないため、何を捨てて何を残すのかの判断が難しくなります。
結果として「全部必要」となり、物は減らないまま、むしろ新しい物が加わっていきます。
思い出が詰まっているからこそ、手放せない
片づけをしながら、「これは娘が幼稚園のときに描いた絵」「これは父が初めて買ってくれた時計」と、一つひとつの物に思い出が宿っていることを感じます。
だからこそ、手放すことが難しい。
物そのものが、記憶のかけらになっていて、捨ててしまえばその思い出も消えてしまうような気がしてしまうのです。
でも、思い出は心の中に生きています。
手放しても、思い出までなくなるわけではありません。写真を撮って記録しておいたり、家族と語り合って記憶を分かち合ったりすることで、物を残さなくても思い出を大切に残していくことはできます。
「もったいない」の罠
「もったいないから」「いつか使えるかも」。
そう思って取っておいたものが、実際に使われることは、滅多にありません。
わかってはいても、手放すのは難しいものです。
でも、使うなら“今”使いましょう。今使わない物は、おそらくこれからも使いません。
これは多くの人が経験から知っていることです。
引っ越し前にこそ片づける意味
引っ越しの予定があるのなら、ぜひその前に片づけを済ませてしまいましょう。
新しい部屋を広く、快適に使うためにも、荷物は最小限に。
子どもたちが帰省するとしても、その分だけの布団があれば十分です。
お客様用の布団をたくさん用意する必要はありません。
「お嫁さんや孫も連れてくるかも?」それは、そうなったときに考えましょう。
使わない布団を今しまっておく場所がありますか?
新居が広くても、そのスペースは空けておいた方が、いざという時に動きやすいのです。
「できるうち」が一番大切
高齢になるほど、片づけは体力的にも気力的にも億劫になります。
「まだできるうちにやっておく」ことが、自分のためにも、家族のためにもとても大切です。
もし物をたくさん残したまま旅立ってしまったら、子どもたちに大きな負担がかかります。
引っ越しは、人生のリセットボタン
引っ越しは、ただの住み替えではありません。
「生き直し」のチャンスでもあります。
新しい場所に移るということは、暮らしも心も、魂さえもリフレッシュできる機会です。
荷物を減らし、必要なものだけを持って、新たな一歩を軽やかに踏み出してみませんか。



