心の居場所をつくるということ 〜育った家と、これからの暮らし〜

山内和美

山内和美

■ あなたが育った家は、どんなところでしたか?

子どもの頃、どんな家に住んでいましたか?
近くには、山や川、畑や田んぼがありましたか?
それとも、都会の中で自然に触れることが少ない暮らしだったでしょうか。

■ 家族との関係はどうだったでしょう?

お父さんとお母さんは仲が良かったですか?
それとも、言い争いが絶えず、心の中でいつも緊張していたでしょうか。

兄弟姉妹はいましたか?
眠るときはひとりの部屋で安心して眠れましたか?
あるいは、誰かと布団を並べて寝るのが当たり前だったかもしれませんね。

■ 記憶に残っている「家の空気」はありますか?

リビングに家族が集まり、笑い声が響いていた日もあったでしょう。
一方で、それぞれが自室にこもって顔を合わせない日々だった方もいるかもしれません。

明るい光が入る部屋。
寒くて暗く、居心地の悪かった部屋。
二段ベッドで眠った夜。雨漏りの音を聞きながら眠った記憶…。

家という空間の中には、今も心に残る「空気」があるはずです。
その空気の中で、私たちは日々を感じ、育ってきました。

■ 守られていたという事実

たとえ理想通りの家庭でなかったとしても、
あなたはその家で、ちゃんと守られて生きてきたのです。

その場所があったから、今ここにいる。
それだけでも、家という存在があなたに与えていた力はきっと大きいものだったはずです。

■ では、今。あなたはどんな暮らしをしていますか?

子ども時代を終えて、自分で暮らしを選べるようになった今、
あなたの住まいは、どんな場所ですか?

子どもの頃に感じたつらさを乗り越えて、
今は安心できる暮らしを手に入れている人もいるでしょう。

一方で、まだ理想の暮らしを模索している途中の人もいるかもしれません。

■ 心を整えるには、空間から

人の心は、住まいの空気や暮らす場所と深くつながっています。
だからこそ、今の住まいを整えることは、自分の心を整えることにもつながるのです。

日当たりの良さ、窓からの景色、部屋の広さや色合い。
少しの変化や工夫が、心に小さな喜びをもたらしてくれることもあります。

■ 賃貸でも、購入でも。選ぶときに大切なこと

賃貸物件を選ぶときは、できるだけ心がワクワクするような場所を。
そして、自宅を購入するなら、「ここで素敵な暮らしができそう」と心から思える住まいを。

機能や条件だけではなく、「ここで暮らしたい」と思える気持ちを大切にしてください。
それが、あなたの未来を変える第一歩になることもあるのです。

■ 幸せな暮らしは、整えることで育っていく

理想の暮らしにたどり着くには、時間がかかるかもしれません。
でも、それでいいのです。

すこしずつ空間を整え、心を整え、
自分にとって心地よい「居場所」をつくっていきましょう。

遠回りに思えても、その歩みの中にこそ、
あなたらしい暮らしの形が見えてくるはずです。

■ 最後に

家は、ただの建物ではありません。
心と深く結びついた「生きる場所」です。

あなたの心が、安心できるように。
あなたの毎日が、少しでもあたたかくなるように。

これからの暮らしが、あなたにとっての「心の居場所」になりますように。

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山内和美
専門家

山内和美(不動産コンサルタント)

カズシン株式会社

大学中退や離婚を経験した代表が人生の窮地に立つ人の不動産取引をサポート。宅地建物取引士のみならず産業カウンセラーやキャリアコンサルタントの資格も生かし、メンタル面でも成約まで顧客を支える。

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