子供がいない夫婦に遺言書が必要な理由とは
こんにちは、行政書士の佐藤です。
こんな質問がありました。
先日、相続終活セミナーに参加したところ、銀行から「遺言信託」をおすすめされました。
信用ある銀行にお願いしたいと思いますが、何か問題はありますか?
実は、銀行がすすめる「遺言信託」というのは、相続手続全般(遺言書の作成、保管、遺言の執行)に関するサービスの商品名、名称であって、家族信託のような「信託」ではありません。
遺言信託は「信託」ではなく、単なる商品名
銀行(信託銀行、信金などを含む)がすすめる「遺言信託」は、遺言書の作成をはじめ、遺言書の保管、遺言の執行などを内容とするサービスの名称です。
銀行の遺言信託では、遺言書の保管料として毎年、手数料を支払う必要があります。
しかし、多くの場合、遺言信託における遺言書は、「公正証書遺言」となります。
そのため、遺言書は公証役場で保管されますので、わざわざ「正本」や「謄本」を高いお金を支払って保管してもらう意味はありません。
さらに、銀行の遺言信託にはこのようなデメリットがあります。
遺言書の作成だけで高額となってしまう
銀行の遺言信託だと、遺言書の作成だけで、100万円、場合によっては200万円というケースもあります。
これに対し、行政書士が作成する場合、多くの場合10万円程度です。
しかも、遺言書は、相続紛争やトラブルを予防、回避するために作成するのが目的であることが多いですが、銀行には紛争予防などのノウハウがありません。
そのため、預貯金、不動産などの財産目録作成を中心とした遺言書の作成になってしまっているのが見受けられます。
そして、もし相続開始後に、相続人から異議が出ると、こんなことになってしまいます。
銀行が遺言執行者への就任を辞退してしまう
例えば、相続人以外の第三者への遺贈などがあった場合や、少しでもトラブルが予想されそうなケースについては、銀行は遺言執行者に就任することなく、辞退してしまう可能性があります。
実際、そのような遺言書の作成をお願いした事案において、銀行に断られてしまったということがあります。
以前のコラムでも「遺言信託」について触れていますので、ご参照ください。
▼遺言信託は「遺言」と何が違う?
https://mbp-japan.com/tokyo/jiyugaoka/column/5213519/
銀行の遺言信託は、我々が行う「遺言書の作成→遺言書の保管→遺言の執行」
と何ら変わりありません。
違うとすれば、その手数料が高額ということです。
もし、遺言信託について悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。



