「命の重みと日々の選択」ー1兆円では買えない価値

大槻由美

大槻由美

テーマ:つぶやき

命の重みと日々の選択」ー1兆円では買えない価値

~「1兆円で命を捨てられますか?」という問いに出会って~


小さな判断が、静かに未来を動かしている

「毎日が選択の連続」とはよく聞く言葉。
目覚ましを止めすぐ起きるか、あと5分寝るかすぐ起きるのか。
コーヒーを飲んでから家を出るか。そのまま出かけるか。
気が付けば、朝起きてからも些細な選択の連続。
そして、その選択が積み重なった「今」が、あなたの今日であり、私の今日である。
私たちは、知らずのうちに、自分の人生の形を毎日少しずつ、自分の手で作っていることに気づく。

人生は、大きな決断だけでできていない

「人生を決める大きな決断」と聞いて、多くの人が就職、結婚、転職、起業といった転機を考えると思います。
確かにそれは重要な分岐点。でも、そこに進むまでには、驚くほどの「選択」があること。

進学も、最初は「この学校を見学してみようかな」だったかもしれない。
結婚も、「もう一度会ってみようかな」という小さな気持ちから始まったはず。

自分の「日々の選択」をちょっとだけ振り返ってみて。


「1兆円で命を捨てられますか?」――相談役室での衝撃

ある日、私は仏壇仏具を扱う老舗企業「株式会社はせがわ」の相談役室に伺う機会を得ました。 静かで、時がゆったりと流れるような空間。 そこにいられた相談役の方は、柔らかな表情の奥に、深い哲学を秘めた方でした。

一番、このような問いを投げかけられました。
「あなたは、1兆円で命を捨てることができますか?」
心の奥に、ガツンと何かが響くような感覚でした。

「…できません」と、私は答えました。

「そうでしょう。命は、新たまでに尊い。では、あなたはその『1兆円でも手放せない命』に見合う生き方をしていますか?」
頭の中が真っ白になって、自分のこれまでの日々が馬走灯のように流れゆく感覚がしました。

命を、どう使っていますか?

「命に見合う生き方をしているか?」

こんな自分に問いかけたこと、あなたはありますか?
私は、その日まではありませんでした。

命とは、ただの時間ではありません。
私たちは毎日、命を少しづつ使い「生きて」います。
朝起きて、職場へ向かい、仕事をして、帰って、眠るまで。

それを思うと、何でもないような日々が、急に色を変えて見えてきました。


大切にしたいものは何ですか?


相談役はさらに続けました。
私たちは「忙しい」「まだ大丈夫」「明日やればいい」と思って、何かを後回しにしがちです。
だけど本当は、明日が来る保証なんて、どこにもない。
昨日亡くなった方の今日の一日は、生きたい!と願った一日。

「今日」が、人生を変える最初の一日


・いつもより5分早く起きて行動してみる
・空を見上げて、深呼吸をしてみる
・通勤電車の中で、好きな本の一節を読む
・誰かに「ありがとう」を伝えてみる

その一つが、確かに人生の流れを変えていきます。


小さな選択を、ていねいに

未来は突然やってくるのではなく、小さな選択の積み重ねの延長線上にある。
その事実を、今、静かに受け止めてみてください。

「今日は、どんな選択をしようか?」

それは、すぐに成果として現れるものではないかもしれません。 でも、
その変化の種は確実に、あなたの中で芽吹いていきます。

選択は、「自分の意思で生きている」という証。
だから、小さなことでも、自分の心に正直な選択をしたい。
それが、
命に見合った生き方に続いていくのだと、私は信じています。


最後に――あなたは、どう生きたいですか?

「あなたは、1兆円で命を手放せますか?」

「その命に、どんな価値を与えて生きていきたいですか?」

命は、使いきることができる唯一の贈り物です。
明日を迎えられると信じながらも、今日の自分にできることがある。

自分自身の命の価値に気づき、その命の時間を、自分らしく、美しく、ていねいに使っていきたいと
このコラムを書きながら改めて思う。


ご縁に感謝。命あることに感謝。



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Mybestpro Members

大槻由美
専門家

大槻由美(子育て人材育成)

一般社団法人ひといく

キャリアと子育て経験をもとに、幸せな親子関係や子どもの成長に合わせた言葉がけ、親の関わり方など実践的かつ体系的に学べる資格講座を開催。子どもの夢を応援したい保護者や教育関係者・企業・地域人材をつなぐ。

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