関係性の質から組織は変わる ――The 4 Core Axes Management OS「3本立て」の全体像
前回は、取材記事でご紹介いただいた研修アプリ「セールスクエスト」が、現在は販売停止となっていること、
そして今は 「The 4 Core Axes Management OS」として“現場で再現できる形”で支援していることをご報告しました。
今回は、「最近の若い者は…」「跡継ぎと話が合わない」「背中を見て覚えろが通じない」
そうした悩みの本丸について、誤解されないように丁寧にお話します。
結論から言うと、世代間ギャップがゼロとは言いません。
ただ、現場で起きている多くのすれ違いは、世代よりも先に
――“重視しているポイントの違い(=軸)”
つまり 軸ズレ が原因になっていることが多いのです。
同じ言葉でも、相手の「受け取り方のOS」が違えば、意味が変わって届きます。
ここがズレると、能力以前に 状態(State)が落ちる。
状態が落ちると、人は聞けない・動けない・続けられない。
この順番で、静かに現場が崩れていきます。
ケース①「最近の若い者は我慢がきかない」
たとえば上司側は、「昔より優しく言ってる」「教えてる」「機会も与えている」
でも若手側は、注意や指摘が続くと「否定された」「居場所がない」と感じてしまう。
ここで起きているのは、甘えではなく、状態が落ちるポイントのズレです。
処方箋(すぐ使える一言)
×「なんで出来ないの?」
○「一回だけ“型”を渡すね。あとは任せる。困ったら聞いてOK」
「責める」ではなく「手順と安心」を先に渡すだけで、状態が戻り、行動が復活します。
ケース②「跡継ぎと話が合わない」
親(社長)は「早く決めろ」「結果を出せ」「現場は待ってくれない」
子(跡継ぎ)は「納得して進めたい」「理由を共有したい」「関係を整えたい」
ここは、どちらが正しいかではなく、重視ポイントが違う。
だから同じ会話が、片方には“前進”、片方には“圧”に聞こえる。
処方箋(すぐ使える一言)
×「いいからやれ(決めろ)」
○「ゴールはここ。選択肢は2つ。君はどっちがやりやすい?」
決定権を渡すのではなく、“選べる枠”を渡す。
これだけで、対立が「共同作業」に変わります。
ケース③「背中を見て覚えろが通じない」
現場の先輩や親方の「背中を見て覚えろ」は、愛でもあり、
誇りでもあり、文化でもある。 私もそれを否定するつもりはありません。
ただ、若手側の受け取り方次第で、これが――
「放置された」「見捨てられた」「聞いちゃいけない」になってしまうことがあります。
処方箋(背中を否定しない“順番の追加”)
×「背中見て覚えろ」だけで終わる
○「背中は見せる。最初の3分だけ“コツ”言う。あとはやってみて」
背中は残す。けれど最初の一言で“迷子”を防ぐ。
これが、現場のプライドを守りつつ、定着率を上げる一番現実的なやり方です。
軸ズレは“性格”の問題ではありません
ここで誤解してほしくないのは、軸ズレは「相性が悪い」とか「性格がダメ」ではないことです。
翻訳すれば届くし、型にすれば再現できる。
だから私はこれを、精神論ではなく「OS」として扱っています。
そして、アプリが止まった今だからこそ確信しています。ツールは変わる。形も変わる。
でも、状態→関係→行動→結果の順番は変わらない。
本体(OS)を整えれば、現場はちゃんと前に進みます。
次回は、なぜ関係性の質から始めていく必要性があるのか、をお届けします。
稲月 仁一



