法人記念品の王道アイテムは?昭和の終わりに誕生していた賜物
ハイエンドブランド企業にも、なぜその色が選ばれるのか? ネイビーの魅力vol.2「日本の歴史的背景」
日本という国のDNAに刻まれた美徳
欧州のハイエンドブランド企業からも
法人記念品や高級ノベルティとして、数多くのビジネスパーソンから選ばれ続けているID社員証ケースの「ネイビー」。社員証ケースに限らず、スーツやネクタイなどビジネスシーンにおいて必要なアイテムには欠かせないこの色。不動の人気を誇ります。
一見、保守的で無難な色という捉え方もあるでしょう。日本人、日本企業が好む色だという見解もあるでしょう。
しかし、欧州のハイエンドブランド企業にお選びいただいたのも実にネイビーでした。日本法人の社員ギフトとして本革製IDケースが採用され、ここでもネイビーが選ばれたのです。
品がよく控えめながら凛とした存在感を放つこの色、日本の長い歴史や奥深い文化的背景からその魅力を紐解いてみましょう。
古来より日本人が畏敬の念を抱いてきた色
古来、日本では深い青を海や空(宇宙)に見立て、畏敬の念を持ってきました。それは「動じない心」や「冷静沈着」を意味します。日本の伝統色としての紺は、単なる濃い青ではなく、わずかに赤みを含み、かつ深みを秘めています。古来より人々にとって厳かであり、信頼を醸成する独特の色彩といえるでしょう。
今でも私たちにとって海や空、宇宙という存在は、美しくも畏れ多く、神秘的であり、人の力は無に等しいと感じずにはいられません。古来より変わらぬ深い青は、遥か昔から日本人の心に奥深く、敬意の象徴の色として宿り続けてきたのです。
鎌倉より武士の魂を象徴する「勝ち色」として
鎌倉時代、藍染めの中で最も濃い色を「勝ち色」と呼びました。由来は布を叩いて染料を染み込ませる工程が「搗く=かつ(勝つ)」に通じることから、武士たちが縁起を担いで紺色を愛用したとされています。
戦国武将が鎧の下着や兜の紐、刀の下げ緒に好んで紺を用いたのは、「己に打ち勝ち、戦に勝つ」という強い意志の表れ。いわゆる勝利を祈念して鎧の下に纏った色であったと云われています。
現代のビジネスに繋げてみると「勝利を呼び込む」「仕事で成果を出す」という、ビジネスパーソンにとって最も率直な願望が無意識のうちにこの色に託されています。つまり、企業も人も暗黙のうちに勝色(かちいろ)としての縁起を纏っているのかもしれません。
江戸庶民の「粋」という文化
江戸時代は幕府による「奢侈禁止令(ぜいたく禁止令)」により、庶民が派手な色を着ることを禁じられていました。その制限の中で、日本人は藍染めの濃淡だけで数百種類ものバリエーションを生み出し、お洒落を楽しみました。その中でも紺は、汚れが目立たず、何度も染め直せる実用美の頂点でした。紺色は慎ましさの中に洗練を宿す、究極のミニマリズムとも言えるでしょう。
それを現代に紐付けてみるとどうでしょうか。ビジネスパーソンにネイビーが選ばれる心理には、「目立ちすぎず、しかし質の良さで自分の矜持を示す」という、江戸っ子特有の「粋」な美学が流れています。ある意味、控えめな自己主張の体現ともいえるのでしょう。
また藍色は、染めを繰り返すことで深い色調になります。この手間暇をかける工程が、日本人の職人気質=誠実さや堅実さという価値観と結びついています。企業が社員に求めるニーズとの合致もまた見事です。
明治時代「ジャパン・ブルー」と称賛された色
明治時代、来日した英国人学者が、街中に溢れる藍色を見て「ジャパン・ブルー」と称賛したことは有名です。流行ではなく、文化を身に纏う日本人の姿と美徳を察した素敵な言葉です。
ヨーロッパに本社拠点を置き、自国の伝統と美意識に誇りを持つブランド企業にも選ばれたこの色が持つ「秘められた魅力と静謐なパワー」。
異国の旅人が感嘆した日本人の精神性という背景からも、深い青(藍色)すなわちネイビーの本質的な価値が見え、世界に誇るべき日本文化の真髄を垣間見ることができるのです。
今、多くの企業がコーポレートカラーに採用する「ジャパン・ブルー」。時代を超え、国境を超えてその色の価値は受け継がれていると云えるでしょう。
日本の歴史的背景に宿る美しい色
こうして紐解いていくと、このネイビーという色は古来より日本人に愛され続けてきた色であり、日本という国のDNAに刻まれた美徳が投影された色だということがわかります。
現代において日本の数多くの企業に選ばれ、世界的な欧州ハイエンドブランド企業にも選ばれし「ジャパンブルー」は、やはり偶然の人気ではなく必然の選択なのです。
今この瞬間も数多くのビジネスパーソンがネイビーを身につけ、日々の業務に邁進されています。ID社員証ケースは、社員の胸元を飾る企業の「顔」。
日本にとって時代を超えた普遍的なこの色は、企業の品格を体現するカラーとして誇り高く、そして美しく、静かにその存在感を放ち続けることでしょう。



