住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)の業務委託先って?
「私たちがあなたに代わって金融機関と交渉します」は本当??
今年の夏も、毎日猛暑が続きますね。
たとえ室内であったとしても、マメに水分補給して下さいね。
さて今回は、最近よくある質問の1つ「NPOや一般社団法人」系の任意売却専門業者に関して、「私たちがあなたに代わって金融機関と交渉します」という記載は本当か?という事ですが・・・
結論から申しますと、それは「ウソ」です。
私が金融機関で首都圏の任意売却を担当していた時、私たちが電話や来訪にて直接お話しをする相手は以下の通りです。
1.債務者(つまり、住宅ローン契約者)
2.債務者の代理人弁護士・管財人弁護士・相続財産管理人弁護士
3.債務者が依頼した不動産会社
4.その他、利害関係者
この点については、冷静な方はお気づきになっていらっしゃると思います。
金融機関側は、債務者の債権回収を行うことが業務になりますが、任意売却の部署では債権回収を行う為に、債務滞納原因や履歴、それから不動産の適正相場を見極める事から始まります。
もし「〇〇様から依頼を受けた、NPO(一般社団)法人✕✕です。」といった電話や訪問があったとしても、私たちは個人情報及び法律上の兼ね合いから、一切何もお答えする事はありません。
もっと厳密に言うと、少なくとも私が金融機関に在籍中1500件以上担当しましたが、1度もそのような名乗り方で電話や訪問はありませんでした。
それはそうでしょう、彼らもそのように名乗っても、金融機関と話をしてもらえない事は理解しているので。
つまり、「私たちがあなたに代わって金融機関と交渉します」というのは、所謂、おとり広告と同じという事なのですね。
実際にはどんなカラクリなのですか?
彼らの手法は、いたってシンプルです。
1.実際は、任意売却物件ばかり集めている不動産会社
2.近隣の名も知れぬ不動産会社に、任意売却案件(情報)を転売している業者。
という事です。
これが良いか悪いかというご判断は、皆様自身にお任せします。
ただ、1つだけ言える事は、彼らのほとんどは専門家や専門業者と称していますが、「実際に金融機関(債権回収会社)にて、任意売却・競売の担当者として実務経験のある」専門員というのは、ほぼ皆無という事です。
これでは、「実際にどうなるのか?、残る債務はどうすれば良いのか?、引越費は?、税金は?、管理費は?」、、等、どんな質問を投げかけても、返ってくる答えは「・・・だと思います。」や、「たぶん・・・です。」といった、曖昧な回答しかありません。・・・専門家?なのに。
野球を、元プロ野球選手に教えてもらうか、草野球やったことある人に教えてもらうか、、という話と同じですね。
住宅ローン問題は、お客様の状況次第では一刻を争うものです。
悪質な集客業者に騙されてしまう事のないよう、適切な知識を持つ方に、きちんとしたアドバイスを受けて解決させましょう。