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犬と一緒に楽しむ食卓。保護犬チャリティーにもなる、肩肘張らないカジュアルな料理教室

犬と人が一緒に囲む食卓を提供する料理研究家

mana 

mana  まな
mana  まな

#chapter1

4人ほどの少人数制のクラスを開催。3人以上でプライベートレッスンにも対応

 「帰宅時に出迎えてくれたり、側にきて甘えたり、喜びや癒やしをもたらしてくれる愛犬は、かけがえのない存在でしょう。肩肘張らない、それでいてちょっとおしゃれなお料理を、家族の一員であるわんちゃんと楽しみませんか」

 そう呼び掛けるのは、犬と参加できる「料理教室&犬ごはんcariad(カリアド)」を主宰する料理研究家のmana(まな)さんです。

 レッスンは月4〜5回、平日と土日に開催し、ブログで案内。3人以上のグループでプライベートレッスンも受け付けています。manaさんが元保護犬のダックスとキャバリアと暮らしていることから、同じ犬種や小型犬と過ごす女性を中心に口コミやSNSで人気を集めているそう。
 「クラスは4人ほどの少人数制です。ホームパーティーのような雰囲気で、みなさんは大好きなわんちゃんの話で盛り上がっています」

 季節感も取り入れ、例えば夏場にはエスニックをテーマに、トウモロコシのソムタム、ナスの蒸し春巻き、トムヤムクンご飯などを展開するなどし、メニューは人用に加え、人とワンちゃんで同じ材料で作るシェアメニューのコースも用意。犬用は中毒症状の原因となるタマネギなどは使用せず、栄養バランスや食べやすいように味付けや調理法を変えるなどの工夫もしています。

 教室にはmanaさんの愛犬と、飼い主が見つかるまで保護犬を家庭で慣らす「預かり犬」がいて、時々顔を出すとか。
 「『わ〜!かわいい』という反応から、自然に保護犬の話題へと及びます。当方ではみなさんからいただいたレッスン費用の一部を三つの動物レスキュー団体に寄付しており、チャリティーにつなげています」

#chapter2

1匹の捨て犬との出会いが、犬と楽しむ料理教室を開くきっかけに

 manaさんはベテランの料理研究家に師事したのち、「ペット栄養管理士」や「2級愛玩動物飼養管理士」の資格を取得。ペットの健康に関する知見を深め、3匹の愛犬の食事を自らの手で毎日こしらえます。
 
 犬ご飯教室の参加者からは、「ご飯を自分で作るようになって愛犬の調子が良くなりました」「おいしそうに食べてくれます」「最近できていなかったご飯作りを再開して元気になりました」といった声が寄せられるそう。

 「コロナ禍のステイホームで、『手作り犬ご飯』がSNSで広がりました。一過性のブームで終わることのないよう『簡単なものから取り組んでみようかな』と、私のレッスンがどなたかのチャレンジのきっかけになれば幸いです」

 manaさんが教室を開いたのは2013年頃。犬と一緒のスタイルにしたのは、捨て犬との出会いから。
 「ある日、知人から『都心の公園に犬が捨てられている』と連絡を受けました。頭より先に体が動き、現地に駆け付けたところキャバリアの老犬がいました」

 救出したものの飼い主が見つからず、自宅に迎え入れます。
 「先住犬とも仲良くなり、すぐにうちになじみました。当時、イギリスの文化を紹介する雑誌社で働いていたのですが、キャバリアもイギリス原産で不思議な縁を感じました」と振り返ります。

 「当時は『保護犬』という言葉も今ほど一般的ではなく、私も、その犬がうちに来てくれたことで意識が高まりました。お料理を入り口に保護犬のことを伝え、関心を持ってもらいたいと考えました」

mana  まな

#chapter3

犬も人間も食材も“命”。おいしく作って食べて、残さないことが一番大事

 子どもの頃から犬と生活を共にしてきたmanaさん。厳しい環境から救い出されたとしても、「愛情を注ぐことで一緒に暮らすことができる」と力を込めます。

 「保護犬と聞くと、『なついてくれるか心配』とのお声も聞きます。確かに、人に全く慣れていないわんちゃんもいますが、優しく接してあげることでだんだん心を開いてくれるんです」

 教室で保護犬とふれあい「先入観があったけれどイメージが変わった」と話す参加者もいて、自身の活動の意義を実感。今後も有意義な時間を届けていきたいと言います。
 「次にわんちゃんを迎えることがあれば、保護犬も一つの選択肢として頭の中に入れてもらえればいいかなと思います。ゴリ押しはしませんし、いろんな考え方がありますが、一匹でも多くの犬がすてきな家族に巡り会うことを願っています」

 さらにmanaさんは、レッスンを通じて伝えたいことがあるそう。
 「おいしく作って食べて、残さないというのが一番シンプルで大事なこと。犬も人間も生き物、料理も生き物をいただくことなので、命を大切にするという意味で同じだと考えています」

 教室の名称「cariad」は、イギリス・ウェールズの言葉で「愛」を意味します。犬への愛があふれる空間で、保護犬について思いを巡らせる機会になればと語ります。
 「当方は、『カジュアルなおもてなし』をテーマにしています。わんちゃんを飼っている方も飼っていない方も、犬好きの方が気軽に集える場になればうれしいですね」

(取材年月:2023年8月)

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犬と人が一緒に囲む食卓を提供する料理研究家

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料理研究家

料理教室&犬ごはんcariad(カリアド)

犬と人が共に笑顔になる料理教室。愛犬連れで参加可能。犬用・人間用それぞれのメニューを用意し、肩肘張らないカジュアルな料理レッスンを開催しています。レッスン費用の一部を保護動物団体に寄付。

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