新規事業の開発は悩みが多い!開発担当者を助けるフレームワーク解説②
いざ新規事業を開発しようと思っても、 何からと手を付ければいいのか悩んでしまうことも多いでしょう。
そこで今回は、開発担当者を助けるための「フレームワーク」を1つずつ解説していきます。
市場調査やアイデア出し、サービスの作成時などフェーズごとに使えるフレームワークを紹介するので、今悩んでいる内容に合わせて使いわけてください。
新規事業の開発は難しい!
新規事業の開発は簡単なことではありません。まずは、その道のりは平たんではなく「難しい」ということをきちんと理解することも大切です。
考えなくてはいけないことも多く、大きな障壁も立ちはだかるでしょう。しかし、ステップごとにやるべきことをこなしていけば、スムーズに新規事業の開発を進めていくことができます。
事業を軌道に乗せ、成功させるためにも、ここで紹介するフレームワークと、新規事業開発に取り組む際に考えるべき事柄を知る必要があるのです。
新規事業開発を行う上で考えておきたいこと
新規事業開発を行う上で、まず考えておかなくてはいけないことは何でしょうか。
たくさんあると思いますが、ここでは事業を低リスクで行うための「リーンスタートアップ」、今後の事業開発で「自分たち(企業)に求められていること」を解説します。
リーンスタートアップ
まず「リーンスタートアップ」とは、大きな失敗を防ぎ、企業の損失を最小限に抑えるために、多くの企業が取り入れている手法です。
新規事業を行う際、小さく始めて市場での反応を伺い、このまま進めていくか、早期撤退をするかを見極めます。リーンスタートアップは主に3つのステップで進んでいきます。
【構築】
まずは市場を分析し、新しい製品やサービスの企画を作ります。「この製品は顧客のどんなニーズを満たすのか」という仮説を立て、作り上げた仮説をもとに、なるべくコストをかけないように試作品(MVP)を作ります。
【計測】
仮説に基づき作られた試作品(MVP)を少人数の顧客に提供して、アンケートを採ります。
「アーリーアダプター」と呼ばれる、流行に敏感な人たちを無作為に選び、試してもらいましょう。色々なことを考えアイデアを詰め込みたいと思いますが、あくまで計測が目的なので、フラットな意見を取り入れるために、最小限の機能にとどめておきましょう。
【学習】
最後に計測の結果をもとに、試作品(MVP)を改善していきます。
・どうすればより良い反応をもらえるか
・さらに追加でどの機能を出せば良いか
・このまま事業を進めていき採算が取れるか
リーンスタートアップは実際に稼働した時に、大きな損失をこうむらないために行う手法です。
そのため試作品の段階で「結果が出そうにもない」と感じたら、撤退を考える必要もあります。苦渋の決断になるかもしれませんが、今後の事業を考え、客観的に判断しましょう。
また、もしこの事業で利益が得られるデータが取れれば、改めて改善点を施した試作品を作り、顧客にアンケートを採りましょう。
こういったサイクルを繰り返すことで、より良い商品・サービスになっていくのです。
求められていること
新規事業を行う際、顧客が求めていることは何なのか、新規事業に入れなくてはいけない考えはなんなのか。
ここでは事業に求められる3つの要素について、考えていきましょう。
【イノベーション】
「イノベーション」とは、経済活動の中で、これまでとは異なる新しい方法で商品・サービスを生み出すことを言います。
つまりこれからの事業では、既存の技術を上げていくだけでなく、現在ないような商品・サービスを提供していく必要があるのです。
例えば、今あなたが「パソコン用・スマホ用メガネ」をかけているとします。これも「メガネ=視力矯正」という一般常識を変えた、イノベーションの例です。
「これまでの定説」を覆すのは難しいですが、新規事業のアイデアにイノベーションを取り入れることができれば、マーケットに埋もれない、成功する事業になるでしょう。
顧客に数ある商品・サービスの中から見つけ出し、受け入れてもらうには販促活動も戦略を練って行う必要があります。
【価値提供】
イノベーションの他に求められるものとしては、「価値提供」があります。
「メルカリ」を例に挙げてみましょう。フリマアプリといえば「メルカリ」と名前が出るほど有名ですが、「不要な物」に価値を付け、事業として成り立たせた良い例です。
他にも使っていない駐車場をシェアするサービス、空き時間を利用して飲食店などの出来立てメニューをデリバリーする「UberEats」など、新しい価値提供の形が確立されています。
さまざまなアイデアが続々と出てくるので、企業が大きな利益を生み出す事業を展開するなら、ユーザーが驚くような価値提供を行う必要があります。
【時流】
3つ目は「時流」に沿っているかです。
例えば現在ニュースなどでよく聞くようになった「ニューノーマル」という言葉があります。コロナによって社会に大きな変化が起こり、テレワークという働き方が新しい常識として浸透しつつあります。
生活様式や働き方が変わる中、オフラインの事業を強行するのではなく、事業の軸をオンラインに切り替えるなど、時流に合わせた事業を行う必要があります。
つづく