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「社会を一歩でもより良い方向へ導くリーダーと組織」を人材マネジメントの変革を通じて支援する

組織の成長と変革を支援する戦略人事コンサルタント

上村健作

上村健作 かみむらけんさく
上村健作 かみむらけんさく

#chapter1

クライアントの力を信じて、組織に入り込み一緒に変革を目指す

 人材育成や組織活性化の課題に対して、企業と働く人のために全力を尽くす人がいます。「バロンコンサルティング」の代表取締役の上村健作さんです。

 「成果は数字にはすぐ現れません。でも、“組織は人こそがすべて”。人材活用の土台と人の力を引き出す組織文化を築くことで、持続的に組織は成長できます」
 管理職のマネジメントや人材の定着など、企業が抱える人の悩みは様々です。汎用的なノウハウを教えるだけでなく、組織に深く入り込み、クライアントと協働して独自施策を練っていくのが上村さん流です。

 上村さんはまず、経営陣、そして現場に「ありたい姿と課題」をヒアリングします。そこから出てきた「理想と現状」に対して、どうアプローチしていくか。経営と人事、事業部と議論しながら、人材マネジメントの再構築というかたちで、人事・総務部門とともに施策の立案と実行を進めていきます。

 「人事制度もお手伝いすることはありますが、制度だけでは組織は変わりません。キーパーソンはリーダーやマネジャー。影響力があるマネジメント層が自身のあり方を振り返り、自己変革に取り組まないと、組織は変わりません。マネジメント層が変わることを支援することは、私の大事な仕事だと思っています」

 そのため、役員や管理職にコーチングを実施することも多いとのことです。時間はかかりますが、内省を促すことで「気づき」が得られ、さらなるリーダーシップが発揮されると言います。

#chapter2

組織を変えるのは誰でもなく“自分たちの力”

 「コンサルタントはいずれ去る身です。だから、組織を自分たちのものだと、改めて自覚してもらうことが大事です」と上村さん。当事者意識の重要性を説く原点は、政府系企業に勤めていた時、初めて組織変革に携わった経験にありました。

 「20年ほど前、高速道路の民営化の一環で、とあるサービスエリアの組織変革の担当者となりました。ただ、当初の現場のモチベーションが低くて…。最初は一緒に現場で汗を流しました。半年後、自分の本気さが伝わり、変革がスタートできました。スタッフ60名との面談から始めて、『お客様のために良いサービスエリアにしよう』というビジョンのもと、様々な施策を自分たちで考えるように促しました。結果、売上、店舗運営や接客が目に見えて変わりました。この時、『人と組織って、こんなに変われるんだ』と当事者ながら感動しました。退職の挨拶の時、パートの方から『上村さんが来て、仕事は増えたけど、ここで働くのが楽しくなった』と言われたことは一生忘れないと思います。結局、コンサルタントとしての自分はこの仕事を相手とカタチを変えて、今もやり続けているんだと、いつも思います」

 上村さんは、定期的に管理職同士のグループセッションを実施して、組織のありたい姿と課題に向き合う場を設けます。すると、徐々に自分たちの意志や判断に基づいて行動する主体性が生まれ、クライアント自身からアイデアやプランがあがるそうです。
 「押し付けるのではなくて、気づいてもらうのです。組織を良くしようと自分たちで試行錯誤することで、会社の強みや今後の方針についての自己理解が進みます。私たちが程よく介入することで、本来の力を取り戻すきっかけをつくれると信じています」

 同時に、継続的にクライアントが自分たちで問題を解決できるよう、人材マネジメントについてまとめた約200ページにわたる「戦略人事コンサルティングブック」を提供しています。

上村健作 かみむらけんさく

#chapter3

社会に役立つことを誇りに思う組織とリーダーの育成を

 これまで、従業員2000人にのぼる上場企業から、かけ出しのベンチャー企業まで、多様な組織に伴走してきました。その経験を振り返り、企業が変化し成長していくために不可欠な要素を教えてくれました。

 「会社のことが好きだとか、自分の仕事を誇りに思えるかに尽きるのではないかと。そのためには、事業を通じて自分たちがどのように顧客や社会に役に立ちたいかを、社長をはじめ経営陣が恥ずかしがらずに伝えることです。ありたい姿を口にして、それを組織活動に実装させることが大切で、理想や価値観の共有ができている組織は働きがいがあり、未来につながっていきます」

 多くの企業と関わる中で上村さんは「今、社会全体のことを考えられるリーダーとリーダーシップが必要とされている」という思いを強め、戦略人事コンサルタントとして、その決意を次のように語ります。

 「大きな視野で、社会を一歩でも良くしようとする、すべてのリーダーとその組織を全力で支援する。それが自分にできることです。また将来を担う若者たちにも手を差し伸べ、社会や人生について考え、対話できる場を作りたいですね」

(取材年月:2021年11月)

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専門家プロフィール

上村健作

組織の成長と変革を支援する戦略人事コンサルタント

上村健作プロ

経営コンサルタント

株式会社バロンコンサルティング

組織に入り込むスタイルで、人・組織の課題解決に取り組み、ノウハウの提供だけでなく実践までクライアントと協働して組織の活性化を目指す。幹部や経営陣にもアプローチし、マネジメントの変革を支援する。

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