人材育成は「伝え方」で変わる|やさしい日本語と育成の仕組みづくり
こんにちは。
エルロンのやさしい日本語スペシャリスト
グローバル共創デザイナーの竹丸勇二です。
人材育成や外国人材の受け入れが進む中で
「やさしい日本語」という言葉を
耳にする機会が増えてきました。
しかし、実際に企業の方とお話しすると
「初めて聞いた」
「聞いたことはあるけれど、よくわからない」
「外国人が勉強するものですよね?」
といった声が多く聞かれます。
やさしい日本語とはーー
まだ日本語に不慣れな外国人にとっても
理解しやすい日本語のことです。
ですが、単なる言葉の言い換えではありません。
相手に伝わるように「伝え方を設計する」コミュニケーションです。
私は企業研修の中で
やさしい日本語を実際に体験していただく
ワークショップを行っています。
そこで、多くの企業の方に
共通して起きる変化があります。
ひとつは、
「日本語だけでもコミュニケーションが取れる」という実感です。
「英語が話せないから不安」
「どう接していいかわからない」
そう感じていた方が、
やさしい日本語を使って会話をすることで、
「これなら話せる」と気づき、
日常的に声をかける回数が自然と増えていきます。
もうひとつは、関係性の変化です。
研修の中では、やさしい日本語を使って
お互いのことを話す時間があります。
その中で、相手の考え方や性格が見えてきて
「こんな人だったんだ」と親近感が生まれていきます。
そして、最も大きな変化は
外国人材に対する見方そのものが変わることです。
ある企業の方は
「外国人の部下を持つのが正直不安で
できれば日本人を採用してほしいと思っていた」
と話していました。
しかし研修の中で、やさしい日本語を使って
コミュニケーションを重ねるうちに
相手がどれだけ努力しているか
今も日本語を学び続けているかを知ります。
そして、
「こんなに努力している人材なのか」と気づき
最終的には
「もっと外国人に入社してほしい」
と考えが変わっていきました。
やさしい日本語は、
言葉をただ簡単にする技術ではありません。
人と人との距離を縮め、
組織を変える力を持っています。
そしてそれは
外国人のためだけのものではありません。
組織のコミュニケーションを変え
人材育成そのものを変えていくものです。
こうした変化は、企業の現場だけにとどまりません。
これからの社会全体において
ますます求められていく力だと感じています。
そしてこの力を、社会に届けていく役割を担えるのが、
私たち日本語教師だと、私は強く感じています。
これまで教室で培ってきた「伝える力」は、
企業や地域社会の中で、これからますます求められていきます。
やさしい日本語を、
“教室の中のもの”で終わらせるのではなく
社会に広げていく。
その仲間として、チーム日本語教師で
この可能性を広げていけたら嬉しいです。



