介護ポストセブンで~在職老齢年金制度の見直し…~記事が公開されました
こんにちは。行政書士 ファイナンシャルプランナーの河村修一です。
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本日は、(日本政策金融公庫)新創業融資のときの簡単なポイントや創業計画書の書き方についてです。金融機関にとって日本政策金融公庫は政府系の金融機関で創業者には優しい金融機関になりますが、貸付金の返済が確実に行われるか、代表者の人柄・経営者としての資質は重要なポイントになります。
事業の将来性や成功の確率は
最初にご自身が始める事業の現状を把握する必要があります。始めようとする事業の「環境」・「市場規模」・「競合」・「ご自身の強み」です。例えば、平均寿命は延びており人生100年時代とも言われています。しかも65歳以上の人口は3617万人と総人口に対する割合は28.7%です(2020年9月総務省の推計)。このようにシニア層は増えており、シニア向けのビジネスは良い環境だと考えられます。ただ、新規参入者も多く競争は激しいことは予想されます。その中でご自身が「何故成功できるのか」、「他社と何が違うのか」等根拠を示す必要があります。この根拠は、ご自身が過去の仕事等を通じて得た知識、技術、経験等の「強み」です。また、同業他社と比較して優位性を確立できる根拠も必要です。
代表者の人柄や経営者に値する?
金融機関にとって創業者ははじめての取引になります。そこで創業者はどのような人なのか、注意深く、信用できるか観察します。例えば、創業者が①いままで何をしてきたのか、②どのような結果を残してきたのか、③強みは何か、④経営者としての能力や自覚があるか等です。
創業計画書の書き方の簡単なポイント
日本政策金融公庫の創業計画書を例にします。計画書の項目は大きく分けると、「創業の動機・経験等」、「取扱商品・サービス」、「取引先・取引関係」、「必要な資金と調達方法」、「事業の見通し」です。計画書が出来上がった時に友達や家族の方に説明してみましょう。そこで新たな課題が見つかりますので、改善して計画書に反映させることが重要です。また、文章は「短文にする」こと、具体性は「可能であれば数字」にすることは大切です。長い文章になると主語述語の関係が把握しづらく、読み手にとって「何を言いたいのか」分からなくなります。一文60字程度を目途に書いてみることをお勧めします。一度書いた後に時間をおいて再度見直しをしましょう。注意すべきところは短文過ぎてリズム感の悪い文章にならないようにすることです。
創業の動機・経験
何故、「この事業なのか」。事業を始めようと思った「動機」や「事業が成り立つ根拠」を具体的に示すことが重要です。私の場合は、創業動機を別紙でA4判1枚にまとめました。ご自身の経験を踏まえて書くことが具体性を増すポイントです。
取扱商品・サービス
「誰に」「何を」「どうやって」提供するのか具体的に示す必要があります。自社商品(サービス)は、「他社より何が優れているのか」、「顧客にその商品(サービス)が求められているものか」等です。なお、市場環境や競合他社の把握・分析もしっかりと記載することが必要です。例えば、「誰に(ターゲット)」を「シニア層」と言った場合と「元気で1人暮らし」「年金収入のみ」「一人息子は海外に住んでいる」「趣味は国内旅行」「70歳の男性」等絞ることにより明確になります。明確になることにより説明するときに一貫性が生まれ説得力が増します。また、私の経験から最も感じたことは、サービスを「どのようにして提供していくのか」具体策をかなり聞かれたことです。ここでも具体性が重要です。協力してもらえる具体的な人脈、具体的な広告方法、具体的な提携先等です。ご参考までに私の場合は、「セールスポイント」は別紙でA4判1枚、「販売ターゲット・販売戦略」「競合・市場など企業を取り巻く状況」の二つの項目で別紙でA4判4枚にまとめました。
取引先・取引関係等
予定が決まっている取引先を記載します。販売先・仕入先との関係性などにも触れておくと良いでしょう。
必要な資金と調達方法
資金を調達して何に使うかなど「資金計画」が必要です。必要な資金は、設備資金と運転資金に分けられます。設備に関しては複数の業者から見積もりをとり、選ぶことにしましょう。また、設備が中古品でも可能である場合等、コスト面を勘案しながら最低限にすることも大切です。運転資金は仕入、家賃、給与等の資金のことをいいます。日本政策金融公庫の調査では、事業を開始して黒字化できるまでには平均7カ月以上かかるそうです。過大な設備投資などに注意して早期に事業を軌道にのせましょう。資金調達には自分で貯めて返済の必要のない「自己資金」と金融機関から借りる「借入金」がありますが、この2つのバランスが重要です。「自己資金」は受けたい融資額の1/2~1/3くらいが必要になります。
事業の見通し
収支計画をつくります。売上や経費等を見積もる必要があります。例えば、「飲食店営業、理・美容業」などサービス業関係業種は次のようにして売上を予測します。<算式>客単価 × 設備単位数(席数) × 回転数
[設例] 業種:理髪店 理髪椅子 2台 1日1台当たりの回転数 4.5回転 客単価 3,950円 月25日稼働
売上予測(1ヵ月)=3,950円×2台×4.5回転×25日=88万円(日本政策金融公庫ホームページより抜粋)売上原価は、一般的に「売上高×原価率」で求めます。売上は多く、経費が少ない甘い計画になりがちですが、多角的に検証して収支計画の客観性を高めていくことが大切です。
まとめ
創業計画書を書く時には「問われたことにしっかりこたえる」ことが最重要です。また、具体性を示す場合、「数字で示せる部分は数字で示す」と具体性はアップします。さらに文章は短文が基本です。ただし、短文過ぎてリズム感の悪い文章にならないようにすることです。