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『2023年度版 県内高校の大学進学率/進学者数』

井上昇哉

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テーマ:大学受験

こんにちは、与一の井上です。

去年はお伝えできなかったのですが、2年前にここでお伝えした徳島県内の高校の大学進学率/進学者数・合格者数について今年もお伝えさせて頂きます。
現在高校生である子の保護者さんはもちろん、今中学生のお子さんを持つ保護者さんにも今後の志望校決定において参考にして頂けるととても嬉しいです。
(以下【2024年7月21・28日号サンデー毎日】より)

国公立大学への進学率は…?

まずは各高校の国公立大学への現役進学率です。
城東高校   63.1%
城南高校   57.4%
城ノ内中教  63.6%
徳島北高校  54.0%
徳島市立高校 42.1%
脇町高校   65.0%
徳島文理高校 32.4%
(城北高校は掲載がありませんでしたが、HPによると2023年度実績は30.9%でした)

入学時の学力には大差のない筈の城南高校・徳島北高校と比べた、徳島市立高校の進学率の低さは見過ごせない気がしますね…
身近な国立大学である徳島大学への進学者数も城南/徳島北の58名/72名と比べ、46名と少なくなっています。
一方2年前もそうでしたが、脇町高校の国公立大への進学率の高さは優秀ですね。徳島大学への進学者が12名と多くないことを考えると、鳴門教育大学を含めた他大学への進路指導が上手いことを示しているのかもしれません。

難関国立大への進学率は…?

次に難関国立大学への進学率を見てみましょう。
旧帝大(東大・京大・北海道大・東北大・名古屋大・大阪大・九州大)とその他難関大(東京工大・一橋大・神戸大)について見ていきます。

        旧帝大 /+工一神
城東高校   10.5% / 15.9%
城南高校    1.5% / 2.6%
城ノ内中教  10.6% / 13.6%
徳島北高校   1.4% / 2.2%
徳島市立高校  2.4% / 3.4%
脇町高校    1.8% / 1.8%
徳島文理高校  4.5% / 6.3%

城東高校/城ノ内中教と他高校との差は歴然ですね。やはり徳島県で難関大学を目指すのであれば選択肢はこのどちらかとなるのではないでしょうか。

「第一志望」と挙げる人の多い大学への進学率は…?

皆さんが気になるであろう徳島大学、そして志望校に書く子の多い広島大学/岡山大学にフォーカスしてみましょう。
       徳島大 / 広島大 / 岡山大
城東高校   16.7% / 3.2% / 4.7%
城南高校   21.8% / 0.3% / 4.9%
城ノ内中教  15.9% / 3.7% / 3.7%
徳島北高校  26.4% / 0.7% / 1.8%
徳島市立高校 15.8% / 0.3% / 1.3%
脇町高校    7.5% / 2.5% / 5.0%
徳島文理高校 11.7% / 0% / 2.7%

城東高校の優位性と共に、城南高校・脇町高校の岡山大学、城南高校・徳島北高校の徳島大学への進学率の高さが目を引きますね。
ここでも徳島市立高校は残念ながら特筆すべきデータは出てきません。市高の高1生・高2生には広島大・岡山大を志望校と書く子が多くいますが、現実はそれほど簡単ではないことをデータが示しています。

「推薦」を狙う人も多い有名私大の合格者が多いのは…?

さらに推薦入試で狙う人の多い有名私立も見ていきたいと思います。
本当はMARCH辺りも載せたかったのですが、キリがないので関西で考えている人の多い関関同立と、近年人気の近畿大学について載せてみます。
ただ私立は滑り止めで受験したり、複数受験したりする場合も多いので、「進学」ではなく「合格者(述べ人数)」であることにご注意下さい。
       関関同立(進学率) / 近畿大(進学率)
城東高校   115名(18.2%)/ 33名(6.0%)
城南高校    54名(22.2%) / 33名(9.0%)
城ノ内中教   53名( 9.4%) / 22名(9.0%)
徳島北高校   33名(36.3%)/ 26名(3.8%)
徳島市立高校 22名(54.4%)/ 25名(24%)
脇町高校    25名(24.0%)/ 7名(14.2%)
徳島文理高校  23名(17.3%)/ 18名(5.5%)

着目すべきは2点でしょうか。
城東高校の合格者数の多さとその割に進学率が低いこと、反対に市高は数が少ないのに進学率が高いことです。
これらから言えそうなことは「城東生にとっては関関同立はあくまで『滑り止め』で、国公立大やMARCHに合格した子は進学しない」「市高生にとっては『本命』で、学校推薦型/総合選抜型問わず推薦で狙う子が多い」ということではないでしょうか。

まとめ

前回の分析や以前からのコラムの内容通り、やはり国公立大・難関私立大を目指すのであれば城東高校という選択肢が一番最初に視野に入ってくること、また「進学校」の筈の市立高校の振るわなさが見過ごせないこと、これらを結論としたいと思います。

最後になりますが、西日本における「国公立大」への現役進学率ランキングではトップ30に城東・脇町・城ノ内中教の3高がランクインしていますが、一方「難関10国公立」に絞れば県内の高校は1つもランキングしていないことをもって、以前から訴えている「徳島県のレベルの低さ」も改めてお伝えしておきます。

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井上昇哉
専門家

井上昇哉(塾講師)

学習塾「与一」/合同会社 あたまをたがやす

テストで点をとるための授業ではなく、自ら考え答えにたどり着く経験を重視した授業スタイルを確立。“「考える」を考える”ことを身につけることで、勉学、行動、思考すべてにおける人間的成長を促します。

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