物価高騰と生活への影響~見直し案

田中義治

田中義治

テーマ:何か得するコラム

皆さんこんにちは。
近年の光熱費高騰や食料品などの一斉値上げの影響で、家計への圧迫が続いていますが、これら世帯支出の変化について、2019年と2022年の平均を比較しながら確認してみました。
それと後半には、年金生活者の生活費についても触れていますので、宜しければお付き合いください。

・1世帯当たり1ヵ月間の支出増減

次の資料は、2019年と2022年の年平均を比較したものです。
20230215_世帯支出
このように見える化すると、全体的に大きな変化を容易に確認できますね。

・最大の支出はアレだった!?

2019年との比較で支出が上がったものとして、
ー 支出増順 ー

  1. 非消費支出:+7,236
  2. 食料:+3,071
  3. 光熱・水道:+2,583
  4. 保険医療:+1,046
  5. 家具・家事用品:+921
  6. 住宅:+823

既に多くの方が実感されているとは思いますが、食料品は一斉に値上げされ、光熱費も上がっています。
この中で一番増加していて気になったのが、『非消費支出+7,236』でした。
これが何かというと、、、実は税金や社会保険料などです。(苦笑)
以前から想定はしていましたが、ふと気付けば増えているのが、これらでした。(-_-;)

先行きの傾向として、2023年のデータが出る頃には、物価の影響でこの時点よりも支出額が相対的に高くなっているのでは?と懸念されます。

増額した支出に対し、家計をやりくりするため削減しているのが、次のような項目のようです。
ー 支出減が低い順 ー

  1. 教育:-403
  2. 被服及び履物:-1,642
  3. 教養娯楽:-2,211
  4. その他消費支出:-3,159
  5. 交通費・通信:-4,255

・中長期的な影響を懸念

携帯代など通信費の見直しを行ったり、少しでも安いガソリンスタンドで給油をしたり、出掛ける回数を減らしたり、洋服などを少し買い控えしたり、お父さんのお小遣いを減らしたり、といった感じでしょうか?
・・・なんだか寂しいですね…。(-_-)

さて、ここで問題なのが、生活費をやりくりして調整しても、実質の支出(実支出全体)が、
+4,011円増と支出が上回っていることです。
増えた支出に対応するため、預貯金を取り崩している方もいらっしゃるかも知れず、中長期で考えると生活に及ぼす影響が懸念されます。

泣けなしの支出が増えたことで、全体のGDPを押し上げる効果はあるのかも知れませんが…。
このような状態では、たとえGDPが上がったとしてもハリボテでは意味がなく、ただのイリュージョン?と思ってしまいます。

ダメもとかも知れませんが、政治に対して、より一層期待するところはあります。

・年金生活者の生活費

もうひとつ気になる事として、ある番組で年金生活者の生活費というのがありました。
私が年金をもらえる頃には、これよりもっと少ないことが予想されます。
私事ですが、我が家は妻が扶養なので、年金満額の予定者は私のみということで、既に現時点で70%程度の年金額のように思われます。(汗)

それと、これは年金生活者の平均ではなく、個人の方のデータとなります。
82歳夫婦生活費

年金受給額は月換算で約19万円で、支出が18万4,500円とありますので、どうにかマイナスにはなってはいないようで、気休めかも知れませんが、少し「ほっ」とします。
ー 支出額順 ー

  1. 食費:5万円
  2. 家賃:4万円
  3. 医療:4万円
  4. 光熱費:2万1,000円
  5. 娯楽・交際費:1万6,000円
  6. 通信費:1万円
  7. 交通費:5,000円
  8. 水道代:2,500円


比率的にはこんな感じです。
※(光熱費と水道代はまとめました。)

  1. 食費:27.1%
  2. 家賃::21.68%
  3. 医療費:21.68%
  4. 水道・光熱費:12.73%
  5. 娯楽・交際費:8.67%
  6. 通信費:5.42%
  7. 交通費:2.71%


・食費と家賃について

まずは食費ですが、ご夫婦2人の食費なので、30日計算で2人の1食分が、約555円(1人277円)ということになります。
食が細くなっているのかも知れませんが、考えてやりくりしている様子がうかがえます。

次に家賃4万円というのは居住地域にもよりますが、ごくごく一般的な気がします。

・医療費について

私的に「なるほど」と思ったは、「医療費」でした。
このくらいの年齢になれば、こんなにいるものなんですね?
普段なるべくお世話にならないようにしているので、ここまで掛かるものとは思っていませんでした。(^-^;
これも月々の費用となると、全体の21.68%なので結構なウエイトを占めています。

・支出の見直しについて

さて、今後の物価上昇を視野に、少しでも見直せそうなところを考えてみました。

・通信費

この番組では、インターネット&IP電話と携帯電話が確認できました。
なるべく電話を掛けないようにしつつ、多くはインターネットのメールを利用しているとのことです。

携帯電話が1台か2台かまでは判別出来ませんでしたが、一人1台ずつ持っているとすれば、ネットも合わせて各々3,333円程度ですので、安いプランでも普通にこれくらい掛かりそうです。

それに高齢なので、出先で転んだりした時に助けを呼ぶことも想定すると、やはり携帯は1人ずつ持っていた方が安心なので、ここはあまり削減出来そうにありません。

・光熱費

これ、二人だと高いと感じました。
番組では、電気カーペットを使用し、その上にコタツを置いてカーペットの温もりを利用していましたが、概ね電気カーペットの方が電気代が高い傾向なので、普通にコタツだけを使った方がお得と思われます。
※消費電力(W)ワット数を確認し、数値の低い方が電気代が安くなります。

あとは、古い電化製品で消費電力が高い、冷蔵庫やエアコンを使っていないか?それとも使い方がまずいのか、はたまた主要な電力会社以外と契約して重量分を負担させられていないか?などをチェックする必要がありそうです。

上手く改善出来れば、月々3,000円~10,000円くらいの幅で改善出来る可能性があります。
今後のインフレを考慮すれば、改善の機会にしたいところですね。

・娯楽・交際費

夫婦や友達と食事に出かけたり、カラオケを楽しんだりと、それぞれ人生に楽しみは必要なので、二人でこれくらいなら決して高くはないと思います。

娯楽は長生きの秘訣かも知れませんしね。(^-^;

・医療費

医療費についても、冷静に考えてみる必要があるかも知れません。
本当に必要なものは省けませんが、習慣性や惰性のようなものはないか?
今一度チェックする機会かも知れません。

先日、「お年寄りは国の宝」という言葉を耳にし、胸が熱くなりました。
これまで一生懸命働いて来て、年金もらう頃には誰でもゆっくり過ごせる世の中になって欲しいものです。
皆いつかは平等に年寄りになるのですから。

このようなコラムが、少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。

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田中義治
専門家

田中義治(ITコンシェルジュ)

株式会社ハルシステムコンピューター

これまでの多種多様な経験を通じて、貴重な学びと豊富な実績を積み重ねてまいりました。クライアント様の課題には常に真摯に向き合い、解決の先にある成功の喜びを、共に分かち合えることを目指しています。

田中義治プロは四国放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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