【日本理化学工業(株)大山社長】講演会
以前のコラムで、「社員の満足度を左右する2つの要因」として、ハーズバーグの二要因理論をご紹介しましたが、
今回は、求人情報の各項目との関連性を見ていきたいと思います。
このところ求人への反応が芳しくなく、求人内容や条件の見直しを考える企業も多いようですが、その何かのヒントにして頂ければと思います。
まず、二要因理論というところからですが、
「満足」に関わる要因(動機付け要因)と、
「不満足」に関わる要因(衛生要因)の2つがあり、
動機付け要因は不満足の要因にはならず、
衛生要因は満足の要因にはならないという理論です。
つまり、動機付け要因が不十分でも不満にはならず、
衛生要因がどれだけ良くても、不満の解消にはなっても、満足度が上がるわけではないということです。
具体的に、それぞれの要因の例を挙げると、以下の通りです。
■動機付け要因
(満足に関わる要因)
・仕事の達成感
・自己成長
・責任、権限移譲
・周囲からの承認
…
■衛生要因
(不満足に関わる要因)
・給与
・労働条件(時間、休日)
・職場環境、人間関係
…
実際に求人情報として示されるのは、衛生要因がほとんどかと思います。
これを改善・向上することも重要ですが、どれだけ良くしても満足度が上がることはないと考えられます。
不満が解消される程度には改善する必要があるかと思いますが、その次に注力すべきは、さらなる衛生要因の向上ではなく、動機付け要因の対応です。
どうしても衛生要因に関する項目は、大企業など企業体力のあるところが優位になりがちですが、動機付け要因は、逆に工夫の余地もあるかと思います。働く人・応募者、人それぞれ価値観も異なるため、それに合わせた訴求が出来れば、反響も期待することができます。
特に中小企業の経営・人事に関わる方は、大手と同じ土俵で条件の向上に苦心することよりも、中小企業ならではの動機付け要因も考えてみられてはと思います。
アステートでは、こうした観点での企業の採用力強化のご支援も始めております。
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