【日本理化学工業(株)大山社長】講演会
人手不足・採用難のなか、せっかく採用できたのに定着せずに離職するという残念なケースもあるかと思います。
私も人材ビジネスにおいて苦い経験をしております。
社員が定着しない理由には、本人側、企業側、さまざまな要因が考えられますが、今回は企業の視点としてよく見られる理由をご紹介します。
1. 職場環境の問題
職場の雰囲気が悪い、上下関係が厳しい、いじめやハラスメントがあるなどの理由で社員が離職することがあります。
2. 給与・待遇の不満
同業他社や市場水準に比べて低い給与や、福利厚生が不十分な場合、社員はより良い条件を求めて転職を考えることがあります。
3. キャリア成長の機会不足
成長の機会がない、スキルアップの機会が提供されていないと感じる社員は、将来への不安から退職を考えることが多いです。
4. 仕事内容のミスマッチ
入社前に期待していた仕事と実際の業務内容が異なる場合や、興味が持てない業務が多い場合、モチベーションの低下が定着率に影響します。
5. ワークライフバランスの悪化
長時間労働や休日出勤が多いなど、プライベートの時間が確保できない場合、ストレスが溜まりやすく、定着率が下がります。
6. リーダーシップやマネジメントの問題
上司や経営陣のマネジメントスキルやリーダーシップに問題があると、社員が不安や不満を感じやすく、退職の動機となることがあります。
7. 企業文化やビジョンの共有不足
会社のビジョンや価値観が社員と合わない、またはそれが共有されていない場合、企業への愛着が薄れやすくなります。
いずれも社員ひとりひとり、重要視していることや価値観が異なるため、同じ会社であったとしても、一概にこれだとは言えないこともあると思います。
ただ、共通して言えることとして、入社前の想定との違いや、入社当初からの状況の変化・悪化(異動や会社体制の変化等)など、社員の期待値とのギャップや変化が、離職を促すという側面はあると考えられます。
こうした社員の気持ちをいち早く察知したり、上記1~7のいずれがその会社での一番の原因かを特定したりし、適切な対策を講じることが大切です。
この原因の特定方法や察知方法については、また別の機会に取り上げたいと思います。