【日本理化学工業(株)大山社長】講演会
今回は、中途採用社員の定着促進という観点で、
特に採用直後など、どんな悩みを抱えていることが多いか、
今後の対策の参考にご紹介致します。
新卒社員の場合、はじめての社会人ということで、
期待や想定とのギャップに悩むリアリティショックというのもありますが、
一定の社会経験・実務経験がある中途採用の場合も、
中途採用ならではの不安や悩みがあるものです。
切り口は様々ですが、例えば以下のようなことが挙げられます。
【期待が大きい】
即戦力として期待されるのはうれしい反面、
それに応えられるか?スキル不足ではないか?
そんな不安が生じやすいようです。
【同期がいない】
新卒と異なり、入社直後から同じ立場で
相談しあえる存在がいないというのは、
悩みを抱え込んだり、孤立したり、
不安になりやすいものです。
【社風・ルールの違い】
新卒社員のリアリティショックと異なり、
逆に他の会社のやり方を知っているだけに、
新しい会社のやり方に違和感を覚えたり、
受け入れるのに時間がかかることがあります。
【人間関係・コミュニケーション】
総合的にはこれに行きつくかと思いますが、
いちから人間関係を構築することになり、
受入側も仲間とみるのかライバルとみるのか
微妙なケースもあります。
接触が多い人ほど親しみを覚えるという
「ザイアンス効果」ではないですが、
心を開くにはどうしても一定期間必要となり、
その間は不安定になります。
なお、中途採用後、不安や悩みが多い時期は、
3ヶ月から長くて6ヶ月程度と言われています。
ちょうど、人材紹介の紹介手数料の返金規定と
同様の期間になりますが、
この半年程度は、せっかく採用した人材を
戦力化するため、意識的に声掛けをしたり、
特にフォローを強化する必要があると思います。
ただ、まだ立場が確立されていない段階では、
弱音を吐くと自身の評価を下げかねないと、
社内においては本音が出ない場合もありますので、
必要に応じて、社外のキャリアコンサルタントを
活用して、守秘義務が課せられた場で面談をする
のも有効な方策の1つです。
また何かお困りのことがありましたら、
気軽にお問い合わせください。