EXP・Jの雨漏りケース(4)
こんにちは!
雨漏り110番静岡店、株式会社建装の府川です。
今日もお客様の困りごとに全力対応!!
本日は前回の続きです^^
それでは先ずは答えを・・・
何が問題かと言いますと、築年数が経過した押えコンクリート保護層があり、伸縮目地がある屋上に対して密着(接着)工法で施工されている事です。
屋上を利用しようとする場合、通常防水層を保護する押えコンクリートの保護層を設けますが、コンクリートは温度変化、乾燥収縮、挙動などによりひび割れが生じます。
それを防ぐために、これも通常、伸縮目地材を一定の間隔で施します。
つまり動く下地に対して、ペタッと薄い膜を貼りつけてしまえば、下地が動いた場合剥がれたり、皺がよったりしますよね?
通常、防水工法を良く理解している者ならここで通気緩衝工法を用いるのですが、残念ながらこの業者様は、何を思われたか密着工法で施工をしてしまっていました。
もうひとつ問題なのが、築年数が経過した押えコンクリート保護層や防水層の間には長年蓄積された水分が含浸しており、太陽の熱でその水分が熱され水蒸気となり、新しく施工した防水層を膨らませてしまう現象が起きることです。
実際にこのケースでは伸縮目地が所々膨らんで破れており、この現象が発生していました。
(上記写真では、破れた防水層に防水テープを貼ってありました)
せっかくお金を掛けて施工した防水層がこのようになっては、お施主様も不信感を持たれて当然でしょう。
なぜこのような工法を採用されたのか理解に苦しみますが、ご予算の都合などがあったのかもしれませんので一概にこの施工業者さんを責める事は控えたいと思います。
しかしながらこのような状態になる事は想定出来たでしょうから、しっかりご説明をする事で回避できたのでは?と個人的には考えてしまいます。
このような防水層の状態でしたので、散水試験では比較的早めに結果が出るだろうと想像していたのですが、意外な箇所からの漏水がありました。
次回に続く…