Sound of Freedom
富士市富士宮市にて在宅医療に携わっている薬剤師の栗原です。
私ども薬剤師は多くはの場合、病院の払い出した処方箋の取り扱いをさせていただいております。薬剤師の働きは主にはその処方箋の取り扱いに中心があると言っても間違いはありません。
そのため、処方箋をどの様に取り扱っているのか?ということこそが、ある意味で薬剤師としての技能の見せ所ということも言えるものです。
そこで今日は、一般に薬剤師がどの様なことに気を配って処方箋の取り扱いをしているのかを紹介させていただこうと思います。
また処方箋を持ってきてくださる患者様の側にとって、より有益な薬局の利用方法についての提案も、一緒にさせていただきたいと思います。
目次
1)Putting Yourself in the Patient’s Shoes
2)Critical Points in Prescription Processing
3) Never Overlook Allergies or Drug Rash History
1)患者様の立場になって考えてみる
患者様は病院から受け取った処方箋を持って調剤薬局にやってこられます。
ー可能な範囲で患者様の時間を奪わないこと
最近は処方箋を受け取ったらLINEで薬局に飛ばせば、薬局に伺う前にある程度薬局の側で準備をしてくれる店舗も増えてきましたので、これを活用しない手はないでしょう。それで5分でも10分でも時間を節約することができます。ふじやま薬局へのLINE調剤の依頼はhttps://line.me/R/ti/p/@eup7355g#~からどうぞ。
薬局の側にとりましても、あらかじめ患者様がこられる前に準備する時間があれば、お薬の取り揃えに余裕が生まれ、うっかりミスを防いだり、もし店舗になければ近郊の薬局からお薬を取り寄せることも可能になります。それは患者様の利益につながるものです。
また最近は、処方箋の写メを薬局に飛ばして、後で薬局とビデオ通信をして薬剤師から服薬指導を受けて、後日自宅にお薬を配送するという手法も可能になってきました。
まだ馴染みの少ないお薬の受け取り方ですが、こういうお薬の受け取り方が一般的になる日も近いのかもしれません。
ただしこれまでの慣習から言うと、わざわざ薬局に来て頂いて、それから処方箋の処理をさせて頂いてお薬をお渡しするのが、幅広く今も用いられている薬局の利用方法だと思います。
問題は、多くの方が、調剤薬局は「患者を待たせる」という感じを持たらていることだと思われます。
薬局によっては、来局後、数分以内にお薬をお渡しするといった具体的な目標を掲げている店舗もあります。
早ければ良いわけではありませんが、患者様の時間を奪わないでお薬を正しく正確に、また適切にお渡しするということは、私どもも心がけている目標と言えます。
ー利便性の良い薬局であり続けること
特に大きな病院で処方を受けた時が問題です。なぜなら大きな病院から処方されるお薬は少なからず、特殊なお薬で、(在庫として)取り扱いのある薬局は、少し場所を変えると見当たらないことがあるからです。
大きな病院の前にある調剤薬局はとても混んでいることがあります。場合によっては1時間半近く待たされた、という経験がある方もいらっしゃると思います。
であれば、病院から離れていても、自分にとって都合の良い立地にある薬局で、余裕を持ってお薬を受け取ることができたら理想的ですね。
ズバリ言いますと、私どものふじやま薬局は、そういう薬局にかなり当てはまります。
ふじやま薬局では、内科系、整形外科系に留まらず、在宅医療も関わらせて頂いているため、輸液、注射剤、特殊な痛み止めなど、幅広く在庫として抱えているからです。普段から幅広く取り扱いがあるため、一人一人のスタッフの動きも自然と訓練されています。
以上のことをお伝えした上で、処方箋をいかに薬剤師が取り扱っているかを紹介したいと思います。
2)処方箋の処理の上で見逃してはなるない点
ー処方元の確認
処方箋は医療機関が発行してくれるもので、「処方元」である医療機関名と処方医の氏名が記載されています。
どこの、どういう名前の医師が処方したものであるかを薬剤師は確認します。
これはとても大切なことです。なぜなら、調剤薬局で取り扱っているお薬の多くが、実は処方発行権のある医師が処方したものでなければお渡しできないものであるからです。
処方箋は、そこに記載された医師が責任を持って処方したものであるということが明確に確認できなければならないのです。
加えて処方箋は、患者様の保険情報が記載されています。その趣旨は、その保険を用いて医療費を安くするためです。国民健康保険であれ社会保険であれ、保険を利用することで、薬局に本来支払うべき代金の何割かの支払いで済む(通常は3割から1割)。
もしも処方箋が正規に発行されたものでない上でその保険を利用するということは不正行為になるのです。
ー処方箋の日付
処方箋には必ず、発行日が記載されています。処方箋は通常、どの保険薬局でも受け付けてくれるものではありますが、発行日を含めて4日以内でなければ、その処方箋は無効になってしまうのです。
なぜ4日なのでしょうか?実はこの点は「保険医療機関及び保険医療養担当規則」というものにその様に定められています。
・・4日とは、人によっては短いと感じるかもしれませんが、大事なことは、医師がそのお薬を処方したのは、その時の状態に対してであって、お薬を飲まないで4日後以降に対してではない、という点です。
時々薬局にも、期限切れの処方箋についての問い合わせを受けることがあります。わたしの記事に、「処方箋、期限切れ、裏ワザ(裏技)」という検索で辿り着く人もかなりいらっしゃいます。
残念ながら、期限切れの処方箋を利用する裏技はありません。ただし、表技はあります。それは、同じく担当規則に記載されている様に「長期の旅行などの特殊の事情があると認められる場合」などです。
たとえば旅先で処方箋を受け取っても、かかりつけの薬剤師のいる薬局が地元にある場合、処方医に申し出て、処方箋に有効期限について特別な許可をする期限を明記することなどがあります。僻地の人、また薬局のない島に居住している人が、薬局に行けるまでに処方日数を長く設定してもらうなどの場合も考えられるわけです。
ただしこれらは特殊な事情を背景とする特例であるため、通常、処方日含めて4日以内にお薬は取りに行かなければならないことになります。
当然ですが、有効期限が過ぎている処方箋を薬局が処理することはできません。保険請求をしても返礼されることになります。
保険を利用することもあって、必ず薬剤師は処方箋に記載されている処方日を確認することが求められているのです。
○保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和三十二年厚生省令第十五号)
(診療の具体的方針)
第二十条 医師である保険医の診療の具体的方針は、前十二条の規定によるほか、次に掲げるところによるものとする。
一 ~ 二 (略)
三 処方箋の交付
イ 処方箋の使用期間は、交付の日を含めて四日以内とする。ただし、長期の旅行等特殊の事情があると認められる場合は、この限りでない。
ー処方内容
薬剤師は処方箋の内容を確認します。ここで「内容を確認する」ということには、内的な要因と外的な要因という、2つの視点があると言えます。
外的な要因
外的な要因とは、処方箋の記入にまつわる、人的ミス(記載ミス)のことと言えます。
たとえば処方の日数が明らかに問題がある処方があります。
お薬の中には、1週間に一度や1ヶ月に一度服用する種類のお薬があります。他の併用薬が4週間の処方であった場合、それぞれ、「4日」もしくは「1日」の処方となるはずです。ところがそれが4週間に設定されている場合が時々見受けられます。うっかりミスと言えるものと言えます。
また似た効果を持つお薬が一緒に記載されていることがあります。たとえば高血圧治療の場合、血圧を下げるための異なった作用機序を持つ降圧剤が併用される場合があります。それは決して珍しいことではありません。
しかし何かの手違いから、すでに切り替え済みで内服しなくなったはずのお薬が、改めて処方箋に乗っかってしまうことがあります。
なぜでしょうか?
処方箋を医師が書く場合、それまでに処方した記録をコピーして、それに修正を加えることがしばしばあるのですが、その時に、過去の処方箋に乗っかっているお薬を改めて乗っけてしまうことがあるなどの原因によります。
また、注射剤が処方された場合にもその様なことが起こります。高血糖治療薬としてのインスリン製剤は、1日1回とか3回とか、用法用量が決められますが、使用する量(単位と言います)に対して、注射剤の本数が、他の処方薬の処方日数に照らして明らかに足りないことがあります。注射剤だけ足りなくなれば、注射剤だけを受け取りに病院に改めて行かなければなはないという事態が生じます。それは通常のことではありません。
ただし、新しく出たお薬については、処方日数の制限がかかっており、2週間以上は処方できないという場合もあります。2週間以上処方できない理由は、新しいお薬なので、その副作用に関して特別な関心を持つ必要があると厚生省が認めた場合になります。
注射剤については、同時に注射針が処方箋に記載されることが多いですが、明らかに処方内容(注射剤の本数)に対して針の数が足りないということもよく起こることです。注射の使用状況を読み取って、それに対して適切な本数の針が処方されているかを確認しなければならないわけです。
子供がお薬を受け取る場合には、子供の体重や体の大きさによって、成人とは異なる用法用量が決まってきます。なのに用法用量が、明らかに成人と一緒ということだって起こりかねません。処方医のうっかりミスと言えます。
わたしも、医師が用法用量の計算違いをして、明らかに量が多い(大きな副作用が生じかねない用法用量)処方箋を受け取ったことがあります。処方箋に記載された内容を、計算をしてその妥当性を調べてみるという手間を取ることで分かることもあるわけです。
薬剤師は医師の処方通りにお薬を出すだけだと考えておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、今は、たとえ処方医のミスであったとしても、その処方上のミスに気が付けなかった薬剤師の調剤行為なも責任が問われる時代なのです(そういったことを背景に薬剤師になるためには今は大学で2年間の修士課程を経る必要があるます)。
内的な要因
内的な要因とは、処方箋上は何ら疑いのないものであっても、患者様への聞き取りを通して不適切な面が見えてくる様な事例の場合と言えます。
たとえば患者様への聞き取りを通して、内服のコンプライアンスがよろしくなくて、お薬が余っている場合には、疑義によって該当するお薬の処方日数を減らすなどの必要があると言えます。もしも残薬がある状態が続くのであれば、患者様本人も、自身の服用状態をあまり把握できていないということも考えられます。
なのであれば、少なくともその時の手持ちのお薬を調整してあげれば、次回以降、どの程度お薬が飲めているかを判断する目安となるわけです。
他に病院にかかっている場合、当然ながら、併用薬との兼ね合いで処方上の問題が生じることがあります。最近はセカンドオピニオン的に幾つかの病院にかかる患者様も散見される様になってきました。
医師は、自身のところに受診した以上は、処方を出すのが一般的です。問題は、患者様が自分の飲んでいるお薬について十分に把握できていなかったり、お薬手帳の管理ができていなかったりする場合です。結果として、薬局によってお薬の名称の異なるお薬が、薬効上、重複する形で調剤され飲んでしまうという事例などがあります。
患者様によっては十分にお薬手帳が管理できていなかったりすることがあるため、しっかりと聴取して、服薬中のお薬を確認する必要があります。場合によっては、お薬手帳に情報のある他の薬局に問い合わせて、処方記録を確認させていただくこともあります。そのくらいしなければ服用状況が未明な患者様もおられるということはよく承知していなければならないのです。
また現状のところ、病院を度々変える患者様は内服するお薬が一方的に増えていく場合が少なくないことも覚えていなければなりません。新患として来られた患者様に対して新しい病院がどう対処するか?というと、何か内服中のお薬を減らして別のに切り替えるということよりも、新しいお薬を追加してしまうことが多いのです。
お薬を減らしたり他のお薬に切り替えるということは、体調変化など少なくとも2週間程度は特別に様子をみる必要があるため障壁が高い取り組みですが、服薬状況が落ち着いてきた段階で減薬することを薬剤師の方から提案することも求められている時代となっています。
ーお薬の変更点を特に大切に説明する
病院では、複数の症状に対して、数種類のお薬が処方される場合が多いと言えます。ドラッグストアで風邪薬を買う場合などは、一箱で済ませられることが多いですが、どうして調剤薬局で受け取るお薬は複数になってしまうのでしょうか?
基本的には調剤薬局でお渡しするお薬は「単剤」と言って、薬効成分のあるお薬が1種類となっています。それに対してドラッグストアのお薬は「配合剤」といって、複数の成分が含まれているからです。
なので調剤薬局で受け取るお薬は、症状の変化によって受け取るお薬の種類がしばしば変更されることになります。
薬剤師が注意しているのは、その変更点に関して、しっかりと患者様の認識を確認するということです。
その点について理解が不十分である場合、医師からの説明が十分に伝わっていない可能性もあるからです。
その点を確認することで、患者様のお薬に対する理解の度合いが確認できます。またどの程度、お薬の服用の必要性を理解しているかを確認することもできるのです。
3)アレルギー、薬疹歴は決して見逃さない事
以上の点で、処方箋を取り扱う点において気をつけるべき処方箋上の課題は8割程度カバーできていると思いますが、その他に気をつけるべき点は以下です。
ーアレルギー歴はあるか?
アレルギーという場合、花粉症や食物アレルギーなどの一般的な場合と、お薬そのもののアレルギー(言い換えると薬疹)の場合があります。
花粉症や食物アレルギー自体は、直接的にはお薬の服用に影響をもたらす場合は多くはありませんが、花粉症であれば一般の医薬品としてアレルギーのお薬を使用している場合もありますので確認が必要です。
食物アレルギーが服用にもたらす影響としては、乳製品に対するアレルギー(乳糖不耐性)がある場合には、お薬の中に乳糖が含まれている場合があり、意外と注意が必要になります。
花粉症であれ食物アレルギーであれ、意外とアレルギーの原因物質が特定されていない例もあるので、多少費用はかかりますが一度はアレルギー検査を受けることをお勧めします。意外と、リンゴとか桃とか、気が付かない原因物質のために体調不良を起こしている場合があるからです。
ーお酒、タバコなど、お薬に影響をもたらすものの確認
お酒やタバコの習慣はお薬の代謝(分解)や吸収に影響をもたらしてしまうので、薬局の側としては確実に記録をとっておくべき事案です。
晩酌をされる患者様は確実に「夕食後」服用のお薬に影響をもたらすと考えて差し支えありません。晩酌をする場合には服用時点を少なくとも2時間以上空ける必要があります。
ただ、お薬の中には、空腹の状態などの場合には吸収率が落ちるなどの影響のあるものもあるため、晩酌をされる方は一度、お薬を受け取る際に薬剤師に意見を求めた方が良いと思います。
4)コンプライアンス上の課題に向かい合う
以上の様に、処方箋上の問題点がないかを検証した上で、薬剤師はお薬を患者様にお渡ししているのですが、改めてもう一歩踏み込んで患者様に聴取したり情報を提供すべき点があります。
ー服用状況に問題はないか?
患者様の中には、お薬を飲んでいないことについて後ろめたい点があるのか、実際の服用状況を医師や薬剤師に伝えられていない方もおられます。
その辺の自己選択について、最終的には患者様自身の主体的な選択になりますので、薬剤師がその点に介入できる点にも限界があることは確かなのですが、場合によっては患者様の側で誤解や理解不足からその様な状態になっているということもあります。
お薬に対する偏見や理解不足などがある場合があるのです。
お薬の中には、継続的に服用して初めて効果があるものと、症状がなくなれば飲まなくて良い、むしろ飲まない方が良いお薬があります。その辺については医師や薬剤師から誤解のない様に説明が必要になりますが、うまくその点が伝わっていない場合も考えられます。
お薬の副作用を過度に恐れてしまうと、せっかくのお薬を飲むメリットが失われてしまうことになります。
逆に、もしも副作用が生じた場合には、すぐに医師や薬剤師に連絡してそれからの対応を考えるべき場合もあります。
よって、お薬を飲む場合によって生じかねない、注意すべき副作用については、あらかじめ薬剤師から伝えて、気になる点があったらすぐに医師や薬剤師に連絡する様にお願いをしておく必要があります。
この点においては、薬剤師が、患者様からの申し出が受け易い、良い関係性を構築する必要があります。患者様かのお薬の相談を受け易い様に、親切に、丁寧に、お薬の説明をして、信頼を得ておく必要があるわけです。
ー服用後、本人の自覚症状として気になる点はないか?
継続中のお薬について言えば、飲んで気になる点がなかったかどうか、患者様からの聞き取りが重要になってきます。
ただしこの点で大きな課題があります。
それは、ほとんどの場合「お薬について何か気になる点がありますか?」とか聞いた場合、自分の経験で言うと98%以上の患者様が「特にない」とお答えになられるという点です。
おそらく何か、あるはずです。
飲んで、ふらつきを覚えたか胃の不調、気持ち悪さなどの変化があるはずなのです。お薬には必ず副作用が付き物だからです。
「何か気になる点はありますか?」という質問は、開いた質問と言います。質問に対してどの様な返事でも構わないといった感じの質問の仕方です。これが問題で、ほとんどの患者様はこの開いた質問に対して能動的に返事をされることがありません。
なのでわたしはらあえて反対の閉じた質問をすることが多いです。
「めまいふらつきとかないですか?」とか、「はい」「いいえ」で答えられる質問です。この閉じた質問の方が、余計に何を言おうか考えなくて良いので、比較的薬剤師が聞きたい返事を受けることができるからです。
それでも正面切って質問すると、患者様が構えて何も言わないということがありますので、たとえば会計をする際に、ついでにお伺いする、という感じで変化球を投げる様に質問すると、意外な返事がある場合があります。
お会計という共通の関心事をさはむ事でミラー効果が得られ、ついつい返事をしてしまう、という感じなのだと思います。
また、最近は新型コロナ感染症の影響後で、アクリル板を挟んで患者様と対面することが殆どですが、会計をする際にアクリル板を超えない範囲で患者様に対して90度の角度に立って話しかけると、杓子定規な対応をされない傾向があります。この辺はちょっとした知恵ですが、少しでもお薬の服薬指導に良いデータを得るために有効な方法と感じています。
5)服薬指導が目指すべき地平
最後に、薬剤師が患者様に服薬指導をする理由をお伝えさせて頂きたいと思います。
患者様によっては、薬剤師からのお薬の説明を話半分にしか聞かれない方もおられます。手っ取り早くお薬を受け取って家や仕事に向かいたい・・。病院でかなり待たされた上に薬局で待たされるなんて嫌だ・・。自分も薬局で待った経験があるものとして十分に分かります。
でも薬剤師は、お薬が患者様の手元に渡る上での最終ラインです。
患者様によってはご自身の飲まれているお薬についてインターネットを調べたりされている方も多くなってきました。
でも、お薬の飲み合わせや、処方箋上の疑問点など、総合的、体系的な薬学的視点から検証することに関しては、薬剤師の経験値はかなり信頼性があります。
一方的な情報だけではなく、相反する他の情報と照らし合わせて判断することも薬剤師の得意分野です。薬にも毒にもなるものを専門的に学んでいるということはそういうことだからです。
ーお薬を飲むことの目的や効果を理解していただく
お薬を飲むのに、全くそのお薬の効能効果を理解していないのは、服薬状況を悪化させる原因ともなります。自分が飲んでいるお薬がどの様なお薬であるかを知ることで、その効果を実感しやすくなるというメリットがあるのです。
薬局でお薬を受け取る時間は、日常の時間に照らし合わせるとほんの一瞬と言えます。ですからその一瞬を薬剤師は大事にして、説明の仕方を考えたり、伝えるべき点を絞り込むことなどをさせていただいてます。
服薬指導では、余分な情報をお伝えしてしまうと、患者様が混乱したり不信感を抱いたりしてしまうため、あえて情報をマスクしてお伝えすることもあります。何を伝えて、何かを伝えない・・。そういうことがあるとすれば、もしかすると薬剤師に対する不信感にもつながるかもしれません。
でもあえて伝ないことも1つの配慮と思います。その上で、しっかりと、副作用や気をつけるべき点は伝えさせていただくことが大事。それはお薬の最も良い効果を享受して頂きたいからです。
ー食事や運動、生活習慣上の指導に結びつける
そして最後にこの点をお伝えさせて頂きたいと思います。
薬剤師は患者様をお薬漬け?にしたいのではありません。お薬を飲まなくて良い状態に導いていくこと。薬剤師の服薬指導は、ただその一点に向かっているのです。
疾病は、お薬だけで治るのではありません。生活習慣病という言葉も広まってきましたが、過剰な食事や睡眠不足、過度な飲酒などによって疾病はやってきます。
それらをお薬だけで治すことは決してできません。生活習慣を改善することで初めてお薬そのものからも解放されるのです。
よって、いかに薬物治療の世界から患者様を引っ張り出して健康な生活習慣へと導くことが出来るのかに関して、自戒を込めて、薬剤師はもっと悩むべきとも言えます。
服薬指導に並行して、生活習慣の上で気をつけるべきことをお伝えするのはもちろんのこと、正しくお薬を服用するという習慣によって、患者様が健康的な生活へと足を踏み入れていくことを期待しています。
I’m Kurihara, a pharmacist involved in home medical care in Fuji City and Fujinomiya City.
Most of our work involves handling prescriptions issued by hospitals. The pharmacist’s role largely centers on processing those prescriptions. Therefore, how we handle prescriptions is, in a sense, a showcase of our skills as pharmacists. Today, I’d like to explain the particular considerations pharmacists observe when handling prescriptions, and also provide advice for patients on how to use pharmacies more effectively.
目次
1)Putting Yourself in the Patient’s Shoes
2)Critical Points in Prescription Processing
3) Never Overlook Allergies or Drug Rash History
1)Putting Yourself in the Patient’s Shoes
Patients arrive with prescriptions from their hospitals.
– Minimizing Patients’ Time
Nowadays, many pharmacies allow you to send your prescription via LINE in advance, enabling the pharmacy to begin preparation even before you arrive. That can save patients valuable time—five minutes, ten minutes, it all helps. You can request LINE-based prescription processing with Fujiyama Pharmacy via https://line.me/R/ti/p/@eup7355g#~. From the pharmacy’s perspective, early prep means there’s more time to gather medications, reduce slip-ups, and—if something isn’t in stock—request it from neighboring pharmacies. That’s a real benefit for the patient.
There’s also a growing trend where patients send a photo of their prescription, then receive medication guidance via video chat, with their medication later delivered to their home. A novel method of medication pick-up, but one that may become more standard. Traditionally, patients come to the pharmacy—get processed—and take home their medications. The downside? Many people feel that pharmacies “make patients wait.”
Some pharmacies set goals like delivering medications within minutes of arrival. Quick isn’t always best, but being able to provide accurate, correct, and appropriate medication without taking up patients’ time is a goal we aim for.
– Staying Convenient to Access
Especially after visiting a large hospital—those prescriptions often include special medications that are harder to find as stock. Pharmacies near large hospitals can be very busy. Some patients might even wait up to an hour and a half. Ideally, a nearby pharmacy, convenient for the patient, with sufficient lead time to prepare medication—now that would be perfect.
I believe Fujiyama Pharmacy fits that description. Because we handle home care in addition to internal medicine and orthopedics, we maintain stock of IV fluids, injectables, specialized pain medications, and a broader range of treatments. With such diversity, our team is naturally well-trained for many scenarios.
With that in mind, let me share how pharmacists handle prescription processing.
2)Critical Points in Prescription Processing
– Verify the Prescribing Institution
Every prescription is issued by a medical institution, and must include both the name of the institution and the prescribing physician. Pharmacists confirm which doctor—and which institution—issued the prescription. This is essential, because most medications handled by pharmacies can only be dispensed if prescribed by an authorized physician. The identity of the prescriber must be clearly confirmed.
Prescriptions also include a patient’s insurance information, used to reduce the cost of the medication—usually from 30% to 10% of the full price. If a pharmacy processes a prescription that’s not properly issued while using insurance, that’s considered fraudulent.
– Check the Prescription Date
Every prescription has an issue date. Most pharmacies accept them, but a prescription is only valid if filled within 4 days of that date. Why four days? It’s mandated under the Regulations on Medical Care for Insured Patients. Doctors prescribe based on the patient’s condition at the time of issue—not several days later. Physicians may sometimes copy a previous prescription when writing a new one, leading to confusion. Some patients search online for “prescription expired hacks,” but the truth is: there’s no legitimate workaround.
There’s an exception defined in the same regulation for special cases such as long-term travel—when a doctor can note a special expiration date. But those are exceptions. Generally, prescriptions must be filled within four days, or they can’t be legally processed—insurance claims will fail. That’s why pharmacists must always verify the date.
Excerpted Regulation
—Regulations on Medical Care for Insured Patients (1957, Ministry of Health Order #15)
Article 20: Prescriptions…
(iii) Validity period: up to four days including issue date. Exceptions apply for special circumstances like long-term travel.
– Review Prescription Contents
Pharmacists review prescriptions from both intrinsic and extrinsic perspectives.
Extrinsic Factors
Extrinsic factors refer to clerical or writing errors on the prescription. For example, a prescribed duration that makes no sense—like a weekly medication written for four days instead of one week, or duplicates of the same hypertensive drug due to a copied prescription. Or injectables where the number of vials is clearly insufficient for the prescribed duration—leading to unnecessary additional trips to the hospital. There are also cases with new medications that are limited—e.g., only two-week prescriptions allowed because of safety monitoring. And sometimes the number of needles prescribed doesn’t match the injectable doses. Pediatric dosages must match the child’s weight—it’s possible to see adult dosages written by mistake. Indeed, I’ve encountered prescriptions with dangerously high dosages; pharmacists must calculate and verify appropriateness. It’s no longer “just fill what the doctor wrote”—if a pharmacist fails to catch a prescribing error, they may be held responsible. That’s one reason why becoming a pharmacist now involves not only 6 years of university but also a 2-year master’s degree.
Intrinsic Factors
These are cases where a prescription looks fine on paper, but patient interviews reveal issues. For example, if a patient has leftover medications due to poor adherence, dosage might be adjusted to sync with actual usage. If prescriptions come from multiple hospitals, drug interactions may occur. Many patients don’t maintain accurate medication records, leading to dangerous duplicates. In such cases, pharmacists may reach out to other pharmacies to confirm records—ensuring safe continuation. Patients seen at multiple hospitals often accumulate increasing medications; pharmacists may later recommend reducing medications once stable. That input is now expected.
– Emphasize Key Changes
Hospital prescriptions often involve multiple medications; unlike over-the-counter cold remedies, these are usually single agents, not combined formulations. That means medication regimens often change. Pharmacists pay close attention to such changes and ensure patients understand them. If understanding is lacking, it indicates incomplete communication from the physician. Checking understanding also reveals how well patients appreciate their treatment.
3) Never Overlook Allergies or Drug Rash History
– Allergy History?
We must check for common allergies like pollen or food, and drug allergies (rashes). While food allergies may not always affect treatment, even ingredients like lactose in tablets can cause issues for lactose-intolerant patients. Reality: unknown allergens like certain fruits may cause unexplained symptoms, so I recommend allergy testing, even if it costs a bit.
– Alcohol, Tobacco, etc.
Alcohol and smoking habits affect drug metabolism and absorption. If patients drink after dinner, medications may be less effective unless taken two hours earlier. Some meds have absorption issues on an empty stomach, so patients should consult pharmacists.
4)Addressing Adherence (Compliance) Challenges
Beyond prescription checks, pharmacists should proactively ask patients relevant questions and provide information.
– Are They Taking Their Meds?
Some patients feel ashamed and may not report non-adherence. While final choice rests with them, sometimes miscommunication or misunderstanding is the cause. Fear or misunderstanding about medication is real. Some drugs need continuous intake to work; others should be stopped once symptoms resolve—but patients might not know this. Fear of side effects may undermine treatment. If side effects arise, patients should contact us immediately. Therefore, we explain possible side effects, and invite them to contact us or the doctor right away if they notice anything unusual. Building a trusting relationship is essential so patients feel comfortable raising concerns.
– Any Concerning Symptoms?
We often ask: “Any concerns?”—and 98% of patients say “No.” That’s likely not the case. Almost every medication has side effects. “Any concerns?” is an open-ended question, which patients may answer with “nothing” by default. I prefer closed questions like “Any dizziness or nausea?” They invite simple “yes” or “no.” Sometimes I ask casually at checkout, and patients open up. Even speaking from an angle through the counter near the plexiglass during checkout can ease the interaction—small strategy, better data gathering.
5) The Horizon for Medication Counseling
Finally, why do pharmacists provide medication counseling? Some patients only half-listen. They just want their meds quickly and go. I get it—long waits at the hospital and pharmacy can feel exhausting. But pharmacists are the last line in the medication process.
Many patients research medication online—but only pharmacists can evaluate prescriptions comprehensively, especially potential interactions or doubts. We’re trained in balancing conflicting data. We are specialists in substances that can be either medicine or toxin.
– Help Patients Understand Purpose and Effects
When patients understand their medication, they are more likely to benefit. The handoff at the pharmacy may be brief, but pharmacists strive to condense key messages succinctly. Too much information can confuse or erode trust—sometimes we intentionally limit details. But we always share critical safety information so patients can safely gain the benefits of their medications.
– Link to Diet, Exercise, Lifestyle
Ultimately, pharmacists don’t want patients dependent on medications. We aim to guide patients toward a state where medications are no longer needed. Medication alone doesn’t heal. Lifestyle-related illnesses stem from poor diet, lack of sleep, excessive alcohol. You can’t treat those with pills alone—health arises from healthy habits. Pharmacists must consider how to help patients move from treatment to true wellness. Alongside counseling, we hope that proper medication habits help patients step into a healthier life.



